電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

天童市の西沼田遺跡公園で孫たちと勾玉づくりを楽しむ

2016年08月22日 06時03分22秒 | 散歩外出ドライブ
お盆に帰省した娘夫婦と、小学生高学年と中学年になっている孫たちと共に、社会科の勉強もかねて、ご希望通り天童市の西沼田遺跡公園を訪ねました。西沼田遺跡とは、天童市の西部、東北中央自動車道のすぐ西側に位置し、最上川の氾濫原に近い湿地帯に作られていた、古墳時代後期の農村集落遺跡です。
ここは、復元した建物や当時の植生などを再現した樹木や河川、水田等からなる遺跡公園と、展示室やエントランスホールなどを含むガイダンス施設とがあり、駐車場はガイダンス施設に隣接して設けられています。



はじめに、遺跡公園を見学しました。こちらは無料で見学できます。平地式住居は、縄文の竪穴式住居とは素材は類似するものの、いささか様式が異なります。内部はほぼ真っ暗で、現代の照明に慣れた目には暗黒の世界に映りますが、慣れれば明かり取りの小窓から差し込む光でけっこう判別はできそうです。




次に、高床式倉庫です。どのくらいの量の穀物を保管できたのでしょうか、年間の穀物消費量を1人2俵とすると、10人ならば20俵、20人ならば40俵、30人ならば60俵となります。たぶん、50俵から100俵は収納できそうな規模ですので、この1つの村の人口規模は数十人程度ではないかと推測できます。また、構造的に見て、後の時代のネズミ返しのような明白な構造はありませんが、ネズミはいなかったのでしょうか。それとも、柱の周りにはみ出した板が、ネズミ返しのような効果を示していたのでしょうか。



作業小屋や木柵の復元なども、近隣の樹木を伐採して集落を作ったであろう事情を伺わせますし、小川から水田に惹かれた井堰が、古墳時代の稲作技術をしのばせます。おや、小川の中から、小蛇がのんびりと顔を出していました。






続いてガイダンス施設に移動し、展示室を見学しました。ここは、見学料が大人1人100円、高校生以下は無料となっています。この展示内容に私の推測を加えると、この西沼田遺跡は、どうやら洪水などで土中に埋まったムラが、地下水位の上昇で水面下に沈み、おかげで腐らずに保存されたもののようです。
縄文の遺跡はどちらかといえば高台にあり、地盤も安定で災害に強いところが多いけれど、弥生から古墳時代の遺跡は、稲作を行うために、低湿地帯に居住することが多いようで、地震や洪水には弱いといって良いように思います。西沼田遺跡の運命は、まさにその例証のようなものなのでしょう。



続いて、勾玉づくりに挑戦。滑石の素材を各種の紙やすりで磨いて勾玉を作ります。きれいな紐をつけると、ステキなアクセサリーができました。







説明してくれたお姉さんも親切で、とても良い体験ができました。子供たちだけでなく、若いパパとママも大喜びでした(^o^)/

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