電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

矢口史靖『スウィング・ガールズ』を読む

2008年02月01日 06時27分16秒 | 読書
小説と映画とどちらが好きか、と聞かれたら、私の場合、一般論としては「小説」と答えることが多いかと思います。映画には、上映時間という制限がありますが、小説にはありません。想像力さえあれば、その世界はほぼ無限大です。

先日、メディア・ワークスから刊行されている、矢口史靖『スウィング・ガールズ』を読みました。映画を「観ました」ではなく、本を「読みました」です。実は、正月スペシャル「のだめカンタービレ」ヨーロッパ編で上野樹理演じる「のだめ」チャンを見て、あの「スウィング・ガールズ」の友子チャンを思い出した、という次第。決してシュトレーゼマンを見て小澤先生を思い出したわけではありません(^o^;)>poripori

ストーリーは、映画を見ていますので、頭に入っています。でも、「そうだったのか」的な発見がけっこうありました。微妙な心理のひだの解説は、小説の独壇場です。映画では、描き切れません。

しかし、です。しかし、小説は映画にかなわない面があります。それは、音楽を取り上げた作品の場合です。映画「スウィング・ガールズ」で、最後のほう、東北学生音楽祭の演奏シーンの楽しさは、小説『スウィング・ガールズ』では充分に描くことができません。これは、しかたがないことです。いくら言葉を尽くしても、空想の中の音ではだめ。小説や絵画を見ただけで脳内で音楽が鳴り響く方々も多分いるのでしょうが、私にとって音楽は、実際に音の響きを楽しむものです。機会があったら、劇場でまた観たい映画です。
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