電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

全集の中から選んで手に取るとき

2008年02月12日 06時54分44秒 | クラシック音楽
最近はあまり流行らないようですが、昔は文学全集というものがあり、図書館などでまだ読んだことの本を手にするのが楽しみでした。次にどれを読んだらいいのか、皆目見当がつかないときには、良いアドバイスをしてくれる人や本の存在がありがたいものです。サマーセット・モームの『読書案内』や、出版社等で出してくれる必読書リストなどのほか、新聞の書評欄、書籍のカバーの宣伝文句など、読んでみたい気持ちにさせてくれます。

LPやCDの全集の場合には、せいぜい数枚~十枚以内のことが多いため、それほど切実ではありませんが、まだ聴いていないものを選び出す時には、様々なきっかけが後押ししてくれることがおおいものです。昔は、レコード雑誌やFM誌などがその役割を果たしておりました。でも、要するにレコード会社の提灯記事じゃないか、と思うようになった、意地悪中年の年代になったら、こうした雑誌からは遠ざかってしまっております。では、何がアドバイザの役割を果たしているのかと言えば、現在は間違いなくブログでしょう。

演奏する立場の方々やキャリアの長い音楽ファンの記事、あるいは当方の記事にいただいたコメントなどは、全集の中から候補を選んで手にするときには、おおいに参考になります。私の場合、全集を第1番から順に聴いて行くと言うのは、経験上、途中で挫折しやすいものと考えており、時々の関心に基づき選んで聴き、自然体でいきたいと思います。そうして、いつのまにか大半を聴いてしまった頃に、落穂ひろいのように残りを聴いていくようなスタイルが、どうも私には一番似合っているようです。
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