評価 (3点/5点満点)
この本では、スイスユニオン銀行→バンカーストラスト銀行→ドイツ証券→メリルリンチ証券→リーマンブラザーズ証券→野村證券という著者の仕事人生を時系列に並べ、それぞれの会社で出会った超わがままな上司の行動とその対処法に加えて、仕事をしていれば誰もが陥りがちな落とし穴や注意点を、エピソードを交えて綴ります。
・そもそも何かを成した人で、超一流と呼ばれる人で、わがままでない人はいない。
・自身にも厳しく、部下にも厳しい。部下には圧倒的な成果を要求し、自身もたしかな結果にこだわる。
・目指すべき道を歩むためなら、いかなる障害をも乗り越えようと全身全霊で突き進み、妥協を許さず、しかもそれを部下にも要求する。
・だからこそ、傍から見ればわがままにしか見えない。
・部下の能力を高めるためにも「猛烈なわがまま」という形でプッシュしている。自分が学んできたことを惜しげもなく部下たちにシェアしている。
外資系という、日本企業で働いている人から見ればドラマのような環境での働き方を知ることは、マニュアルには載っていない方法での現状打破を考えることにもなり、仕事のノウハウだけでなく打たれ強い働き方も身につけることができるでしょう。
また、どんな組織にいても自分が動かなければ始まらないこと、どうにもならないと思っても自分次第で問題解決の糸口を見つけられること、を本書から実感できると思います。