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佐藤可士和のクリエイティブシンキング 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2010-06-26 |
評価
(3点/5点満点)
ベストセラーとなった『佐藤可士和の超整理術』に次ぐ、アートディレクター・佐藤可士和さんの第2弾は、〝クリエイティブシンキング〟つまり創造的な考え方で問題を解決していくことがテーマです。
それは、アーティスティックな感性や表現方法のことではなく、一般のビジネスマンにも必要な悩みを丁寧に拾い上げ、本質を見極め、課題を発見し、解決していくことです。
そのために大切なのは、既成概念から自分を解放し、いつも気持ちを自由にしておこうという意識改革と、「言われてみれば、確かにそうだよね」という〝気づき〟です。本書では佐藤さんがこれまで手がけた様々な作品からそれらを学ぶことができます。
【my pick-up】
◎見立ての習慣、身につけよう-比喩することで本質が伝わる
日本ならではの伝統的な表現方法のひとつに〝見立て〟があります。〝あるものを別の何かになぞらえて見る〟という手法です。
この〝見立て〟の習慣を、ぜひコミュニケーションスキルとして、普段の会話に積極的に取り入れてみてほしいと思います。つまり、「これって××みたい」というように、身近なものをどんどん別のものに喩えてみるのです。
視点を変えて再解釈することで、本質が浮き彫りになるという見立ての行為自体が、非常にクリエイティブだと思います。
見立てのトレーニングの入り口として、まずは自分の仕事を別の何かに喩えてみましょう。
◎ストーリーを描けるか?-コンテンツからコンテクストを作る
コンテンツは個々の内容、コンテクストはそれらがつながった文脈ということになります。
日本のブランドの多くは、「コンテンツはあるがコンテクストがない」状態になっている場合も少なくありません。
企業の活動範囲が本来のジャンルを超えて広がっていくと、それらが筋の通ったストーリーとして包括されていなければ、消費者側からはどのようなつもりで活動しているのかが理解しづらくなってしまいます。