日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「青空が見えています。上野動物園に行ってきます」。

2012-10-19 08:10:31 | 日本語の授業
 早朝、雨が降りました。ああ、やはりと思いながら、ふと気がつくと、雨はきれいに止んでいます。そして、今、時折、陽まで射してきました。

 涼しさを通り越して、寒ささえ感じられる…ような気がするのですが、贅沢は敵です。雨が止んでくれただけでも、ありがたい。これでやっと動物園へ行けます。

 南国の人達は、当然のことながら、動物はというと、彼等の身近にいる野生動物しか頭にない人たちが多いような気がするのです。動物園へ行ったり、テレビや動画などで、普段は見られぬ変わった習性や姿をした野生動物に親しむという感覚が乏しいと、どこかで話していてもちぐはぐな感じがしてくるのです。

 日本でも、マスコミは、常に動物界でスターを求めます。人間界にそういう人が稀であり、またそういう人がいたとしても、簡単にはマスコミの餌食(商業世界においそれとは出てくれない)にはならないでしょうから、それが一因なのかもしれません。

 どこやらを睨みつけているな、なんと恐ろしい顔をした鳥であることよと見ていると、単に餌を求めてジッとしているだけであったり、ふとした仕草があどけない幼児のようであったり。

 彼等の欲というのは、生存のためのものであり、人のように「あるが上にもまだ欲しい」というものではないのです。お腹いっぱいになれば、獅子でさえも、他の動物を殺したりはしません。傍らを通っても、チラとも見はしません。喰わんがために殺傷をせざるを得ないという生き物の業の世界でさまよっているだけなのです。

 それゆえに、生きんがためではなく、その他の欲に駆られて、ある時は人を騙し、ある時は人を貶めたりしてしまう人間は、彼等を見て救われたような気分になるのでしょう。人というのは、皆、自分のことは棚に上げて、人がそうであると、その姿を見るのに耐えられなくなってしまいます。様々な欲、煩悩に取り憑かれながらも、そういうものに辟易しているのかもしれません。

 というわけで、可愛い動物、怖い動物、そして私の苦手な動物などを見に行ってきます。学校にはいろいろな(動物の)名前(あだ名ですが)を持つ学生たちがいます。もしかしたら、私も含めて、もう仲間と離れたくないような気持ちになる人も出てくるかもしれません。それを楽しみに…行ってきます。

 学生達が私たちの気持ちを汲み取って、皆、来てくれるといいのですけれども。

日々是好日
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