日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

まだ、雨は止んだままです。

2015-09-09 11:10:00 | 日本語学校
 雨。「台風18号」の東側に当たり、台風の進路とは外れているのですが、天気予報の地図を見ると、東側に雨雲の塊が見えます、濃い青ではなく、赤とか黄色で表されています。秋雨前線を刺激し、大雨が降るというのでしょうが…、今のところは止んでいます。

 二年生はきっと残念でしょうね、悔しがっているかもしれません。来日後、一年を過ぎると、台風で「休校」になったことを経験していますから、昨日なども、ニコニコして「台風ですね」と私の顔を見、「また、休校にならないかなあ」などと、独り言めいた言い方をしたりする…。そしてお互いに「へへへへへへ」と探りを入れ合うのですが。

 どちらにしても、同じなんですけれども。台風で休校になれば、その分、長期休暇が短くなる…だけのこと。なのに、どうも、なぜか、こういう休みはうれしいと見えます。あの「ニコニコ」で判ります。

 しかしながら、9月に台風が来るというのは、例年通りということで、ちょっと安心してしまいます。今年は、「お盆」のころから、雨が続き、涼しい日が続き、「残暑」がなかったので、このまま、秋になってしまったかのような気になっていたのです。

 もちろん、「異常」「異常」というのも間違っています。地球はそれ自身の動きをしているだけのこと。その上に間借りしている人間がちっとばかり馬鹿なことをやっても、一度大津波や大地震などを起こして要らぬ者を退治してしまえば、それですむ。もしかしたら地球はそんなことを考えているのかもしれません。「原爆」や「水爆」何百個分よりも、もっと大きなエネルギーを秘めているのですから。

 人は、自分で自分の首を絞めるようなことをやっているようなものですから、地球から見れば、自分で蒔いた種、身から出たさび、自業自得であると思っているでしょうね。それ故、因果応報でやられるか、やられないまでも自縄自縛に陥って動きがとれなくなってしまうかの、そんな哀れな存在でしかないのでしょう。

 何だか、切なくなってしまいます。自分で作ったものに縛られて、動けなくなってしまうなんて、堪りませんね。
 
 とは言いながら、先日、「赤まんま(犬蓼)」の花を見かけたと思ったら、今度は「水引草」です。花屋では、鉢植えの「ムラサキシキブ(紫式部)」の出荷が始まっているようですし。人間だけが自然の流れに抗って、関係のない営みを続けているようで、情けないのですけれども、夏には夏の花、秋には秋の花と、ごく自然に順送りに姿を現す草花を見ると、なんだかホッとしてきます。まあ、私など、草花のことを知らないから、「その時に姿を現す」なんて言ってしまうのですけれども、中学校の時の生物の先生曰く「いつもあるんですよ。あなた方が気がつかないだけです。プン、プン」ですね、全く。

 さて、学校です。

「日本語能力試験」の結果が出ました。昨年は、7月に「N3」に合格できたベトナム人学生がいたのですけれども、(彼女は、12月には「N2」に合格しました)今回合格できたのは、スリランカ人とインド人だけです。

 漢字は、ベトナム人学生の方が覚えているのにと、成績をよく見てみると、「読解」も「文法・文字語彙」も大して違いがないのです。大きな差が出ていたのは「聴解」だけなのです。スリランカの学生の中には、満点の「60点」を取った人もいたくらいでしたから、これでは勝負になりません。

 ベトナムの学生で、来日後、「耳がいい」人は、他の国から来た学生と同じように伸びていくのですが、(同じ努力をしていても)「耳が悪い」人は、なかなか伸びていけないのです。それが、文型だけでなく、単語も、なのです(文法は、大変です。中国人の場合、漢字で意味を拾っていけるのですけれども、それができません)。スリランカやインドの学生は、総じて耳がいいので、日本で暮らすということがそのまま、単語量を増やすことにつながっていきます。

 一般的に「ヒヤリング力」に劣るベトナム人学生は、それができないのです。ですから、授業中でも、(こちらが油断していると)下を向いて、必死に漢字だけ書いて覚えようとします。「耳」を使わずとも、努力が成果につながるのはこれだけですから。

 とはいえ、「耳がいい」スリランカやインド人学生は、やはり「労を厭う」傾向があるようで、聞いて覚えるのは得意ですけれども、書く、書いて書いて、書いて書いて、覚えるという単純作業は苦手のようで、文章を読むということがなかなかできません。

 足して二で割ったらと思っても、どちらも、マイナスばかり引き取らされるのは願い下げ…でしょうし。

 不合格だった学生には、「今度ね」、合格できた学生には「『N2』を頑張ろう」。12月にもう一回チャンスがありますから。少なくとも、この学校にいるうちに、「N3」は取っておきましょうね。

日々是好日
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