日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「台風21号」がやって来ます。この辺りはちょっと逸れそうですが、どうなるかしらん。

2018-09-04 07:51:01 | 日本語学校

小雨。

時折、「小糠雨」としか言いようのないような、細く、細かい雨粒が降ってきます。そう、でも、切れ間があるんですよね、雨の。そこで、その隙を突いて、自転車を飛ばしてやってきました。周りを見ると、それでも、大半の人が傘をさしている。私も1時間ほど早めに出てきたのですが、皆、考えることは同じと見えます。尤も、台風の直撃を受けそうな所とは違い、交通機関は運休とか、間引き運転とか、何にも言ってはいませんでしたが、この辺りでは。

「秋雨前線」や「台風」の接近などにより、いつもにも増して、湿度が高いのでしょう。それ故か、昨日の帰り、空き地の前を通った時、それこそ、久しぶりに、耳をつんざくような虫たちの声が、突然沸き起こったかに思えました。いや、「つんざく」と言っても決して不快というわけではなく、ちょっと驚いたのです。

だって、今年は「蝉時雨」なんていう夏の風物詩も記憶になく、あっという間に、蝉たちは姿を消してしまい、夏は過ぎにけり…。今年は、「蝉」と「秋虫」の共演なんてのも、ほとんどありませんでした。

「…ありませんでした」なんて言うと、ちょっと寂しいですね。まだ、本格的な「秋」にはなっておらず、「夏」の名残を引きずっていると言った方がよい頃ですから。

さて、学校です。

「Aクラス(N2)」クラスの学生達、きれいに「N2文法」が暗記できなくなっていました。「今期、最初の授業だから、見ながらでいい。まずは、正確に」などの温情は必要なく、見なければ言えないのですもの。7月の終わりには、大合唱だったのに、こうまでスッカラカンになっていようとは。それでも、始めは、諄く繰り返しながらやってみたのですが、すぐに方向転換。舵を切った。やってられないよというところ。

まずは、全部を、一緒に読んでいく。…そうすれば、記憶の端が生きてくるかなあ…期待半分で。

そうやっているうちに、何人かはちょこっと「ここ、覚えてる」てな気になった人もいたようです。結論、「そうか、夏休みに一度もプリントを開いていなかったのね」。それが、よ~くわかりました。

ちょっと見れば思い出せる程度には、7月に覚えていたのです。しっかり(揺さぶられても崩れない程度に)グチグチと文句を言ったので、「参った」表情の人が半分ほど。あとは…まあ、いつも通りの顔でした。

それにひきかえ、「B・Cクラス(N3)」は、かなり言葉が出てきましたね。休み中、見ていないのは同じだと思うのですが…。言葉を換えて言えば、それほど「N2」文法は難しいと言うことになるのでしょうか、「非漢字圏」の彼等にとっては。

そして、「Eクラス(七月生)」では、「Dクラス(四月生)」から、「(今の進度では判らないから)もう一度やりたい」という人が、三人ほどやって来ました。7月にも(このクラスを開設する時に)一人来ていましたし、昨日また、新たに、「自分ももう一度やりたい」という人が出たようで、結局、四月生が五人、「7月生クラス」で一緒に勉強することになりました。

「Dクラス」は、『みんなの日本語Ⅱ』を終えてから来ている人もいましたし、40課くらいまでやって来日していた人が多かったので、タラタラとは授業を進めていけなかったのです。もちろん、「ひらがな」「カタカナ」から入りましたし、第1課から教えはしています。けれども、特に1冊目は「既習のものの確認」という感じで授業をしていますから、普通の(アルバイトもし、しかも勉強の習慣も彼等の国での普通並み、その上、スリランカの学生のように14課くらいまでしか教えられていない」学生にとっては、ちょっと大変だったのかもしれません。

昨日の感じでは(昨日は、第1課から18課までの復習)、彼等も楽しそうに「テ形」「ナイ形」「辞書系」を言っていました。「動詞」「形容詞」の単語もだいたい覚えていました。ただ、「ナ形容詞」の活用はちょっと弱かったかな。とはいえ、二度目というのは、彼等にとっては、楽しいらしい。できることを皆と一緒に言えるというのは、そうですね、楽しいものなのです。「盆踊り」が楽しいようなものかもしれません。連帯感も生まれることですし。

もちろん、見事に間違えてしまう所もありましたし、「そりゃなんだ」という顔をされることもありました。が、まずは「一緒に練習すること。わからないからといって、寝ないこと」です。人数も「Dクラス」に比べれば、半分ほどですので、ぼうっとしている学生には叱咤激励ならぬ、からかってやることもできます。

「からかわれ」ても、猫が「猫じゃらし」にじゃれているように、明るい顔を本人も周りもしてくれるところがいい。

『初級Ⅰ』なんてのは、普通、在日の学生が多く入ってくる傾向にあり、その人達と、すでに学校に慣れた人達とは、ちょっと気分が違うことがある。特に、来日後一年、二年と経ち、仕事なんかも始めている人とは、ちょっと違ってくる。

しかしながら、授業に参加し、一緒にこの雰囲気に染まっているうちに、その人達も、学校の学生達の気分と同じようになり、「差別されて文句を言われる」のと、「身内同士のからかい」との差を感じ取れるようになるものなのです。だって、みんな「え~、またァ」みたいな顔をして、「もう、せんせ~ぇ」とやっていますもの。文句を言われても目くじらを立てる必要なんてありません。

だいたい、教師も学生も、そういうものだとやっていますから。

日々是好日
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« やっと、秋が始まった…ような... | トップ | 「台風一過」、涼しくなるど... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本語学校」カテゴリの最新記事