ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

鹿

2012年08月04日 04時44分58秒 | 田舎暮らし
さんざん悩まされていた鹿、
集落を囲う柵のおかげで、あまり見なくなった。
それに柵ができて猟がしやすくなったのか、最近近くでよく猟がある。
それでますます鹿は少なくなった。

ところで徒然草に次のような話がある。(11段)

 それは里山の奥、こんなところに人が?と思えるようなところ、
 でも菊や紅葉があるところを見ると人が住んでるのだなぁ、ととっても感心していたところ、
 そこのミカンの木が厳重な柵に囲まれていて、すっかり興ざめした。

・・・この話を昔学校で習った時はそうだなぁ・・・と思う反面、ちょっと変だなぁとも思った。
今、田舎暮らして見ると、この話はよくわかる。
もし囲いをしなかったらたちまち鹿や猿や熊にミカンを食べられてしまう。
田舎では当たり前のことが都会人の吉田兼好にはそれが理解できなかっただけなのだろう。
(きっと人に盗まれないように柵をしてると思ったのだろう)

中世の平安京というと、夜は鬼や魑魅魍魎がうごめくおどろおどろした世界。
鹿や猪は夜はもちろん昼間でも出てくるようなそんな都をついつい想像する。
でも当事でも鹿は都の人も珍しかったのだろう。
「わが庵は 都の辰巳鹿ぞ住む・・・」
とわざわざ鹿が住むような田舎と歌っているように・・・
というわけでこれは風流なんてものではなく吉田兼好がきっと田舎暮らしと言うものがよくわかっていなかっただけなのだろう。
この点、今も昔もあまりかわりはないようだ。
コメント
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