F原牧場には山羊が10頭。
みなおっとり系で我が家のユキとは大分違う。
これは飼い方だろうか、それとももともとの性格だろうか?
・・・と思ってあらためてユキを見ると、
うん、やっぱり生まれだ!
ユキの父親もものすごく性格が悪かったそうだから。
育ての親は申し分ないのだけど・・・と一人で合点した。
ところでユキ。
やっと長旅から開放されてほっとした感じ。
でもこれからだよ。いよいよお見合いが始まるのだからね。
相手のザーネンの雄山羊は羊みいた癒し系の山羊。
悪女系のユキとはたして上手くいくだろうか?
二人をなんとか小屋に閉じ込めて、さてあとは成り行き任せ。
すると雄山羊はたちま助平山羊に変わり、舌をだし、唇を前に突き出しやる気満々。
ユキはわざとじらしてそれをさらりとかわす。
そしてシャイな雄山羊があきらめムードになると、
今度はユキは雄山羊に近づき軽く首をかんでその気にさせる。
こんなことを何度も繰り返すので雄山羊もとうとう怒り出し、頭突き合戦が始まる。
でもさすがそこは雄山羊、さすがのユキも力負けをして、とうとうすねて、
「もう知らない。あんたなんか嫌いよ!」
とばかり端っこに座り込んでしまった。
雄山羊は所在なげにこちらに近づいてきて体を擦り付ける。
おいおい相手が違うだろう・・・。
前回のトカラ山羊は助平の塊だった。
ユキを見るなり唇を突き出しよだれをたらたら出して突進してきた。
さすがのユキも思わず顔をそむけたほどだった。
その点、今回の助平雄山羊はどうももうひとつ助平度が足りないようだ。
ともあれこれはちょっと時間がかかりそうなので、そのままほっといてF原さんに牧場を案内してもらった。
F原さんは定年になってから単身田舎に戻り猟師をやっている。山羊はたまたま飼いだしたそうだ。
ビニールハウス風な小屋が2棟あり、山羊が自由に出入りできるようにして、2反の草地に離し飼いしていた。
小屋の中は夏は暑そうだけど、暑かったら勝手に外に出るのでかまわないらしい。
それに小屋の中は暖かくてすぐ乾燥するので、敷草の交換もしなくてすむという。
確かに交換していないのに臭わないしとてもきれいだった。
2棟の小屋は十分に広く、今後もっと山羊を増やすらしい。
多分30頭くらいはいけるだろう。
そうなるともう立派な山羊牧場だ。
敷地は片面が崖になっていて山羊が上り下りするので爪も切らなくて済むらしい。
近所の子供たちが野菜をいっぱい持ってきていた。
~ここら辺が我が家とは大違いだ!
*ここは特に強調しておきたい。
もっとも我が家の山羊小屋は電気柵に囲まれた畑の中にあるので入りにくいこともあるけど・・・。
でも来てかまわないよ。野菜さえ持ってきてくれたらね。
なんなら野菜だけでなく、酒でもいいよ。
ただ酒はヤギ小屋でなく家の前においといてね。
そうして1時間ほどのんびり過ごしたあと、さて二人はどうなったかな?
・・・と見に行ってみると、ユキはあいかわらずふてくされて隅っこに座り込んでいる。
雄山羊はこれまた片隅にぽつんと立っている。
ここでなぜか何の関連もなく、ふてくされてモンゴルへ帰った横綱と一人取り残された親方の顔を想像した。
ともあれ上手くいったことを期待して、連れて帰ることにした。
帰りはオス山羊とユキの尿のにおいをいっぱいにつけてあまり快適とはいえない旅。
ユキもすっかり疲れたのか車が動き出すとしゃがんで外の景色をじっと見ていた。
播但道から中国道での乗換えを間違えて一般道に下りたので、しゃあないなぁ、とばかりそのまま国道を帰ってきた。
でも意外と近くてこれじゃ最初から一般道路でよかったかなと、高速料を損した気分。
ともあれ無事に着きほっと一息。
ユキもすっかり疲れた様子だった。
明日から車の後部座席に乗る人はお気の毒。
当分匂いは消えないだろう。
もっともわざと客を後部座席に乗せていじわるする楽しみも増えたのだけど。
みなおっとり系で我が家のユキとは大分違う。
これは飼い方だろうか、それとももともとの性格だろうか?
・・・と思ってあらためてユキを見ると、
うん、やっぱり生まれだ!
ユキの父親もものすごく性格が悪かったそうだから。
育ての親は申し分ないのだけど・・・と一人で合点した。
ところでユキ。
やっと長旅から開放されてほっとした感じ。
でもこれからだよ。いよいよお見合いが始まるのだからね。
相手のザーネンの雄山羊は羊みいた癒し系の山羊。
悪女系のユキとはたして上手くいくだろうか?
二人をなんとか小屋に閉じ込めて、さてあとは成り行き任せ。
すると雄山羊はたちま助平山羊に変わり、舌をだし、唇を前に突き出しやる気満々。
ユキはわざとじらしてそれをさらりとかわす。
そしてシャイな雄山羊があきらめムードになると、
今度はユキは雄山羊に近づき軽く首をかんでその気にさせる。
こんなことを何度も繰り返すので雄山羊もとうとう怒り出し、頭突き合戦が始まる。
でもさすがそこは雄山羊、さすがのユキも力負けをして、とうとうすねて、
「もう知らない。あんたなんか嫌いよ!」
とばかり端っこに座り込んでしまった。
雄山羊は所在なげにこちらに近づいてきて体を擦り付ける。
おいおい相手が違うだろう・・・。
前回のトカラ山羊は助平の塊だった。
ユキを見るなり唇を突き出しよだれをたらたら出して突進してきた。
さすがのユキも思わず顔をそむけたほどだった。
その点、今回の助平雄山羊はどうももうひとつ助平度が足りないようだ。
ともあれこれはちょっと時間がかかりそうなので、そのままほっといてF原さんに牧場を案内してもらった。
F原さんは定年になってから単身田舎に戻り猟師をやっている。山羊はたまたま飼いだしたそうだ。
ビニールハウス風な小屋が2棟あり、山羊が自由に出入りできるようにして、2反の草地に離し飼いしていた。
小屋の中は夏は暑そうだけど、暑かったら勝手に外に出るのでかまわないらしい。
それに小屋の中は暖かくてすぐ乾燥するので、敷草の交換もしなくてすむという。
確かに交換していないのに臭わないしとてもきれいだった。
2棟の小屋は十分に広く、今後もっと山羊を増やすらしい。
多分30頭くらいはいけるだろう。
そうなるともう立派な山羊牧場だ。
敷地は片面が崖になっていて山羊が上り下りするので爪も切らなくて済むらしい。
近所の子供たちが野菜をいっぱい持ってきていた。
~ここら辺が我が家とは大違いだ!
*ここは特に強調しておきたい。
もっとも我が家の山羊小屋は電気柵に囲まれた畑の中にあるので入りにくいこともあるけど・・・。
でも来てかまわないよ。野菜さえ持ってきてくれたらね。
なんなら野菜だけでなく、酒でもいいよ。
ただ酒はヤギ小屋でなく家の前においといてね。
そうして1時間ほどのんびり過ごしたあと、さて二人はどうなったかな?
・・・と見に行ってみると、ユキはあいかわらずふてくされて隅っこに座り込んでいる。
雄山羊はこれまた片隅にぽつんと立っている。
ここでなぜか何の関連もなく、ふてくされてモンゴルへ帰った横綱と一人取り残された親方の顔を想像した。
ともあれ上手くいったことを期待して、連れて帰ることにした。
帰りはオス山羊とユキの尿のにおいをいっぱいにつけてあまり快適とはいえない旅。
ユキもすっかり疲れたのか車が動き出すとしゃがんで外の景色をじっと見ていた。
播但道から中国道での乗換えを間違えて一般道に下りたので、しゃあないなぁ、とばかりそのまま国道を帰ってきた。
でも意外と近くてこれじゃ最初から一般道路でよかったかなと、高速料を損した気分。
ともあれ無事に着きほっと一息。
ユキもすっかり疲れた様子だった。
明日から車の後部座席に乗る人はお気の毒。
当分匂いは消えないだろう。
もっともわざと客を後部座席に乗せていじわるする楽しみも増えたのだけど。