イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「なぜか売れなかったが愛しい歌」読了

2014年02月09日 | 読書
阿久悠 「なぜか売れなかったが愛しい歌」読了

この本に出てくる歌で口ずさむことができるのが「君よ八月に熱くなれ」だけだった。
タイトルのとおり、あまり売れなかった歌たちだったようだ。

阿久悠というと、僕の中では「スター誕生」で出場者に辛らつな批評をする怖いおじさんという印象の人だった。
「舟歌」や「また合う日まで」、「北の宿から」、「UFO」、「宇宙戦艦ヤマト」まで、無数のヒット曲を作っている人だが、売れなかった歌も無数にあったようだ。しかし売れる売れないと出来がいいのとはまたそれは異なる。
掲載されている詩を読んでみてもなかなかいいよな~。と思える。そう思っちゃうのが歳をとりすぎてしまったということなのかとは思うが、詩というのはやっぱり形而上的なものがいい。

著者が活躍した絶頂期は日本中の全部のひとが同じ歌を知っていた時代だ。今年のレコード大賞は誰が獲るのかって日本人ならだれもが息を飲んで見守っていただろう。ピンクレディの「UFO」なんて誰でも踊れただろう。
「里山資本主義」にあったようなローカルで助け合う意識というのはこんな歌がなくなってしまったところから消えていってしまったのではないかと思ってみたりした。
コメント
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