イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く」読了

2014年01月22日 | 読書
藻谷浩介/NHK広島取材班 「里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く」読了

この本の主張は、日本の経済の常識であるマネー経済から地域で完結をする経済への転換こそがこの国を救うのだということだ。

具体的には地産地消、キャッシュを地域で回すことで富が外部に流れない。流れないからその地域が潤う。その原資になるものはもとはタダのもの、本来は捨てていたものを活用することで新たな富を生み出す。この本の例では集成材を製造する過程で出てくるおが屑で発電をしたり、高齢の農家が作った野菜を地元のケアセンターの食堂で使うなどが挙げられている。また地域の住民が連携することで孤独化の防止までも視野に入れた考えがすごい。
僕の仕事は間逆だ。それはそれで人間の欲望を満たしてあげることは大事だが、こんな本を読みながら自分が一番好きなことを考えているとどうもちぐはぐになってくる。
おもてなし、おもてなしと声高に叫びながら本当に顧客が買いたいものがなにかわからない・・・。それでは言葉たくみに要らないものをだまして売っているみたいなものではないのか?
里山資本主義は生活に必要なものを必要な分だけ自分たちの力で調達して自分たちで消費する。やっぱり間逆だ。

ブランドというものは伝統であり文化である。それにたずさわる人々がその実体価値を守るためにどれだけの努力をしているかも理解しているつもりだし、それはそれである種の人々が生きてゆくうえでは必要不可欠なものなのかもしれないが、それは僕の役割ではないのではないかと思い始めた。
もちろん今更仕事が嫌だと言うつもりも勇気もないのだが、いつかは自分もそんな里山資本主義の一角で息を潜めて生きたいものだ。

里山資本主義は本当の里山でなくても実践できると書かれている。僕の船を係留している周りも里山とはいかなくてもたくさんの畑がある。もちろん僕の畑ではないけれども・・・。また、新しい試みを始めている漁港もある。なにかかかわりをもってみたいものだ。畑にはこの本に書かれているとおり、出荷をしない野菜が畑の片隅にやまのように積まれている。



こんな野菜はお金にならないのか?
会社ではマーケティングのまねごとのようなことをしている僕だが、何かを考えてみたいものだ。不毛のような仕事よりもなんとなく夢がありそうだ。

ロダンの言葉に、「都会は石の墓場です。人の住むところではありません。」というのがある。都会は何も生み出さない。入ってきて出て行くだけだ。確かに僕は都会にはなじめない。

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加太沖釣行

2014年01月22日 | 釣り
場所:加太沖
条件:小潮9:52満潮
潮流:7:51転流 11:25上り2.1ノット最強

今月の加太への釣行はまだ1回。せっかくの連休も悪天候や出勤で行きそびれた。残りの休みと潮流を調べてみると今日が最後のチャンスだ。
朝の天気はよくないようだが、次第に回復してくるようだ。潮流の時刻を見てもそれほど急いで出撃しなくても大丈夫なので都合がいい。

朝、起きてみると夜明け前に雨が降ったようだが西の空は明るくなってきている。予報どおりだ。
午前7時半頃に家を出て港に向かう道中、水軒川沿いの畑は真っ白になっている。雪が降ったようだ。港に到着してみると駐車場にも雪ではなくてあられが積っている。船のデッキもあられで覆われている。
 
スーパーで氷をもらわなくてもデッキのあられを集めたら十分な感じだ。そして、こんな光景を見てしまうと出発がためらわれる。

それでも意を決して出港してみたが、田倉崎を前にして友ヶ島の方向を見てみると真っ暗だ。虎島はまったく見えない。しかも雨も降ってくるし北からの風も強くなってきた。



これは釣りどころではないのではないかと帰港を決意。しかしここまでやってくると未練が残る。
何回か後ろを振り返ると友ヶ島の方向が明るくなってきた。風はどうかわからないがとりあえず方向転換して再び加太を目指した。

到着してみるとそれなりの数の船が出ている。しかし、さすがにこんな天気だ。同盟軍の船はほとんど見当たらない。最近は威嚇をされることがないので帝国領内に出張って釣りを開始。
逡巡していたので開始は午前9時少し前になってしまった。しかし今日の潮ではこの時間くらいからが勝負だ。
はたしてそのとおりになり、すぐにアタリが出て1匹目を確保した。
それからは風が強くなり仕掛けが横に流れてしまう。
1時間後くらいに、下ろしてゆくしかけにアタリが出た。ハリスが切れたことをみるとサゴシだったようだ。
再び沈黙の時が続き次のアタリは10時半頃、2匹目を確保。前を流している帝国軍の乗合船でも竿が曲がっている。僕にもアタリがきたが焦りすぎたようで途中でバれてしまった。
もうダメかと思ったが最後になったアタリは午前11時を回ってから。慎重に取り込み3匹目を追加。
時刻は時合を過ぎる頃になり、帝国軍の艦船も帰港し始めたのでこれを汐に撤収とした。
帰る頃には空は青空。風も穏やかになっていた。
なんともめまぐるしく空模様の変わる1日だ。



帰りにいつものとおり叔父さんの家に1匹おすそ分け。帰りにはどっさりの野菜をもらって帰ってきた。



幸運の神様というのは前髪はあるけれども後ろ側は禿げているそうだ。通り過ぎる前につかんでおかないと捕まえることができない。今日はうまく幸運の神様の前髪を掴めたようだ。
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