鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

時計も生き物である

2006-01-07 | Weblog
 数年前から高級時計に関心を持つようになり、6年前に文藝春秋誌に広告が出ていたジャガーリクルトのマスター・ジオグラフィークという世界主要都市の時刻が常にわかるようになっている時計が気に入り、たまたま伊勢丹でワールドウオッチフェアばつものが開催され、ひょいと足を運んで魅入られたように購入してしまった。その時に8年間務めてきた職を解かれ、子会社の役員になれとの辞令をもらい、自らにお祝いをしようとの気持ちもあった。世界時計は絶えずニューヨークに設定し、2年後にはその時計をしてニューヨークに旅行した。格好いい革のバンドは夏に汗で汚れるので、金属のバンドに替え、なんとこれが10万円もした。もちろん、いまも愛用している。
 そして、昨年、再び人事異動で閑職になったため、自らのお祝いでもうひとつ高級時計を買おう、いうことにした。で、その半年前にセイコーウオッチの社長に会った際に「伊勢丹の時計売り場にセイコーの時計が置いてない」と言ったことを思い出し、その一言が効いているのか、伊勢丹の時計売り場を覗いたら、なんとセイコーの時計が置いてあるではないか。目当ての商品がなかったため、取り寄せてもらうことにして、再度訪れ、その商品を手にして、結局購入してしまった。18金張りのセイコークレドール ノード4S76で、曜日と24時間表示計がついている。別に言ったことに責任をとらなくてもいいのだろうが、ちょっとは気がとがめる。人間、不用意な発言はしない方がいい、ということだ。
 で、セイコークレドールを買って、しばらく愛用していたら、不思議なことにそれまで遅れたことのないジャガーリクルトが、まるでセイコーケレドールに嫉妬でもするように遅れるようになってしまった。時計にも感情があるのだろうか、と思えるほどにである。で、それからは一日交代で二つの時計うを使うようにしたら、ジャガーリクルトもきちんと時刻を刻むようになった。ただ、2つの時計とも自動巻きなので、会社あ休みの時には2つとも腕にはめずにもう少しカジュアルな時計をするので、夜には2つの時計を手に持って振ってネジを巻くようにしているのがやや難儀だ。ジャガーリクルトは40時間、セイコークレドールは50時間巻きであるが、それより短い時間でパワーセーブとなるので、旅行などすると、止まってしまっていることがある。早速、ネジを巻くのと時刻合わせをするのだが、高級時計を複数持つとそれなりの手間がかかる、というおことだ。もちろん、3年ごとに分解掃除を依頼しなければならないので、出費もかかる。
 この年末年始に京都へ行ったが、ジャガーリクルトを身につけて行って、帰ってきたら、案の定、セイコークレドールは止まっていいた。で、時刻合わせをして、動かしたが、どうも遅れるようになった。今度はセイコークレドールがジャガーリクルトに嫉妬をしたみたいで、ストライキを起こしたようでもある。それまで進んでいたのでいつも遅らせて時刻を合わせていたくらいなので、一人ぼっちで放っておかれたのをうらんでいるみたいだ。時計は生き物で、魂があるという所以である。
 科学的に言えば、今年の寒さは異常なので、高級時計にも影響を及ぼしている、ということなのかもしれない。jyガーリクルトはそんなことはなさそうなので、数百年の歴史を持ち、極寒の地。スイスと日本の時計製造技術の差なのか、よくわからない。それと、セイコークレドール ノード4S76は18金張りなので、熱伝導率が高く、寒さに敏感なのかもしれない。
 高級時計を持つといろいろ面倒なことが起きる。もうひとつ買おうと思っているが、もう止めた方がいいのかな。
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