鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

魂を抜かれたオジャマモン

2006-01-18 | Weblog
 昨日はライブドアショックで東京証券取引所は大暴落した。ライブドア株は売り殺到でストップ安の100円安、東証一部の日経平均は462円も下落し、時価総額でライブドアだけで1500億円(グループ全体で)、東証一部全体で16兆円も下落した。9時に明けた東証市場では引き続き相場は下げ、あげくの果てライブドア株は取引停止の処置となり、ライブドア株は紙屑寸前とまでなってしまった。会社は株主のもの、会社の価値は時価総額が決める、と宣ったホリエモンはこの事態になんと釈明するのか、もう監獄で頭を冷やしてもらうしかない。
 さて、昨日はホリエモンのせいで若干興味の薄れた小嶋進ヒューザー社長の国会喚問があった。午後1時40分に国会の衆院国土交通委員会に現れた小嶋社長こと、オジャマモンはしおらしくいかにも謙虚な風体で部屋に入ってきた。急誂えのいかにも似合わない伊達眼鏡をかけ、手には黒い数珠を持ち、丁度阪神大震災11周年にあたる17日に追悼の意を表すかのように冒頭、1分間の黙祷で頭を垂れていた。聞けば、眼鏡は人相が少しでもよくなるようにと通りすがりのメガネ屋に飛び込んで、買い込んだものという。数珠持参は、以前に耐震偽装マンションの販売についてイーホームズの藤田社長から公表を迫られた時に。「阪神大震災のような大規模な地震が起きて、マンションが倒壊したら、発表すればいい」とうそぶいた人がなんとしらじらしい”偽装”か、と思った。
 肝心の委員会での質疑だが、冒頭質問に立った自民党の衛藤征士郎議員はともかく、次に質問に立った早川忠孝自民党議員の質問には全く呆れてものがいえないものだった。姉歯建築士と会ったのはいつで、どこで、どんな話をしたか、などと始めて喚問するような内容で、しかも同時に3つ、4つの質問をしていて、喚問ということをしたことがない、とおもわせるような質問の仕方。自民党は前回の国会喚問であまりにも喚問になっていない、と批判され、今回はそんなことのないようにエース級の質問者を立てる、という触れ込みだったのにこれではオジャマモンと自民党森派に癒着を勘ぐられても仕方がない。
 オジャマモンの答弁は一々後ろに座っていた弁護士の補佐人に相談するわ、内容は「刑事訴訟の対象になりかねないので答弁は控えます」と繰り返し、お粗末に尽きた。しかも借りてきた猫のように精彩がなく、そのまま精神病院へでも行きそうな状態で終始した。前回の国会参考人証言で見せたふてぶてしさはまるでなく、藤田イーホームズ社長が答弁している時に「何言ってんだよ、ふざけるな」と大声で不規則発言した勢いは全くなかった。自民党の誰かに金玉を抜かれた腑抜けのオジャマモンでしかなかった。
 それでも唯一、民社党の馬渕澄夫議員が安部晋三官房長官に陳情した時の経緯を聞かれた際に目が光った。意外な事実を指摘された、とでも思ったのだろう。新たに暴露された事実はそれくらいで、自民党森派との黒い糸はあぶりだされなかった。最初からその程度で済ます意図はみえみえ、の猿芝居であった。
 再度、喚問して徹底的に解明してもらいたい。オジャマモンは違法性はなかった、と言い切っているのだから、全然反省していないことになる。そんな証言をさせるために国会喚問はあるのではない。国会議員、特に自民党の議員はもっともっと勉強し、調査をして、耐震偽装問題を再発させない策を講じてほしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする