鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

紅白歌合戦の改革

2006-01-03 | Weblog
 NHKの看板番組、第56回紅白歌合戦の視聴率が7年ぶりに上向いた。前半部分が35.4%(前年は30.8%)、後半部分が42.9%(同39.3%)と98年以来7年ぶりに上昇した。総合司会にみのもんたをもってくるなどなりふり構わず再生に取り組んだためとも見られるが、戻ったといっても2,3年前の水準になただけで、長期的には衰退の方向にあるのは間違いない。
 ただ、今回ちょっぴりでも視聴率が上向いたことで、恐らく今年も引き続きやることになるだろう。こんかい、視聴率が下がってでもいれば廃止されたのが、かろうじてとりあえず継続ということになる。衰えたり、とはいってもまだ民放の裏番組には2倍以上の差をつけているのだし、やめても紅白歌合戦をしのぐ番組はすぐには生み出せないだろう。
昨晩、紅白歌合戦の舞台裏と称する番組を流していたのを煮ると、確かに紅白歌合戦はお化け番組だけあって、かかる準備、労力も並み大抵のものではない。あれだけ一生懸命やって視聴率がとれないのでは関係者として泣くに泣けないことだろう。
 冷静に考えて、戦後まもなく碌な楽しみもなかった時に第一線の歌手が総揃いして、過去一年間に流行した歌を熱唱するのは公共放送としてそれなりの意義はあった、と思う。しかし、戦後60年も経って、音楽のジャンルも格段に広がっているうえ、人々の娯楽も多様になったいま、旧態依然たる方式で同じ番組を続ける、というのはいかにも策がない。
 司会のみのもんたは目標の視聴率50%に達しなかったことで、「力及ばず申し訳ない」と詫びた、というが、ギネスブックに世界一忙しい司会者ということで掲載が決まっているみのもんたの責任ではないだろう。過去の蓄積以外のなにものでもない。最高峰のみのもんたをもってきても”流れ”を変えるわけにはいかない、ということだ。
 NHKさん、ここはもう潮時と見て、改革を図る時ではありませんか。大晦日に一年を振り返って、話題の音楽にスポットをあてる、という番組はあっていいことだと思う。早速、お得意の会長への諮問委員会(といっても実際は事務局で案を練るのだが)でも作って、紅白歌合戦の改革に乗り出したら、いかがでしょうか。少なくとも老若男女が楽しめる番組にして下さい。
 
コメント
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