鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

プロフェッショナル

2006-01-11 | Weblog
 NHKがロングセラー番組だった「プロジェクトX」のあと番組として制作した「プロフェッショナル 仕事の流儀」を昨晩放送した。第1回はリゾート施設の経営立て直しに奔走する星野リゾートの星野佳路社長を取り上げていた。星野社長が経営不振となったホテル、旅館をいかに立て直していくか、をドラマ仕立てで追っていた。いかに残った従業員のやる気を引き出すか、共感を作り出すか、を伊東の老舗旅館をケーススタディにして経営手法を浮き出させていた。
 司会に大脳生理学者、茂木健一郎をもってきて、ソフトに経営手腕を分析していたが、やはり会社の経営者としてどれだけ実績を上げたのか、という経営的な視点が弱い。北海道のトマムリゾートなど多くのリゾート施設を再生したというのなら、その数字的なデータを語らせるか、データで示して欲しかった。ケーススタディの伊東の旅館も従業員の共感を得て、前向きに改革に取り組んだ結果、どういう数字的な前進、業績が出たのか、まで言及しないと視聴者を納得させるまでには至らないだろう。音楽家や芸能人でもCDの売れ行きや、視聴率でパーフォーマンスが計られる。まして、経営者から数字でその成果が示せないわけがない。
 それと、「プロジェクトX」には中島みゆきの地上の星という音楽が全体のイメージをつくるのに大きな効果があった。この「プロフェッショナル」には後継番組との触れ込みながら、そこまでの力が入っていないようだ。まだ、1回目なので即断はできないが、残念ながら「プロジェクトX」の域には及ばないようだ。
 ただ、番組の最後に星野社長が「プロフェッショナルとは」と聞かれて、「常に完璧をめざそうとしている人なのかもしれない。常に自分の足りないところを補おうとしながら、完璧になることなんて生涯ありえない、と思っている、淡々と逃している人」と言っていたのが印象的であった。

・日本経済新聞の株式欄を見ていて、やたら高値の欄が黒墨と」なっているのが目についた。調べてみると、昨年来高値の株式で第一部で319銘柄、第二部で104銘柄あり、そんなに名の知られていない、いわゆる無名企業が多い。昨日は日経平均で303円86銭も下落したのに昨年来高値企業がこんなに多いのはいままで陽の目をみなかった企業に買いが入っているということで、これまで市場をリードしてきた外人投資家はもはや手を引き、出遅れた国内の小口の金持ちが参加してきたということではなかろうか。相場の変わり目といえよう。こちらは非プロフェッショナルか。
コメント
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