吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2013年5月4日/〈貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語〉062:貝の藍染めタオル掲示

2013-05-04 06:10:03 | 「貝寄せ館」物語

写真①:掲示を改めた貝(左からウラシマガイ、ヒオウギガイ、アオイガイ、テングニシ)の藍染めタオル

     =「貝寄せ館」で、2013年5月3日撮影

貝の藍染めタオルシリーズ4枚の掲示を一新

ウラシマガイ、ヒオウギガイ、アオイガイ、テングニシ

――〈貝寄せ館〉で展示中

 福津市津屋崎3丁目にある「海とまちなみの会」の事務所・〈貝寄せ館〉に、旧「津屋崎町街並み保存協議会」が活動資金を得るため、津屋崎千軒民俗館・『藍の家』貝シリ-ズとして平成6年(1994年)に製作・販売したNo.1~4の藍染めタオル(長さ約82㌢、幅約35㌢)を2012年5月から2本の竹竿に吊るして展示していましたが、13年5月3日から1本の竹竿に吊るし直して見やすくしました=写真①=。

 左からウラシマガイ(『藍の家』貝シリ-ズの藍染めタオルNo.3)、ヒオウギガイ(No.2)、アオイガイ(No.1)、「テングニシと卵(ウミホオズキ)」(No.4)です。柴田富美子・藍の家保存会会長によると、『藍の家』貝シリ-ズの藍染めタオルは「津屋崎町街並み保存協議会」事務局長をしていた夫の治氏(平成14年他界)がデザインし、藍染め業者に製作を注文して販売したもので、「ウラシマガイ」、「アオイガイ」など数種の貝のタオルを業者に藍染めしてもらったが、手元には1枚も残っていないという。黄金週間の連休中に「貝寄せ館」に立ち寄り、この貴重な4枚の藍染めタオルのデザインをお楽しみください。

ウラシマガイ 淡いベージュ色をした卵型の巻貝。ウラシマガイの藍染めタオルは、私の兄吉村達也(天神町)の嫁・ノブエ姉さんが「貝寄せ館」に持参してくれました。白い貝殻にオレンジ色の長方形の斑点が付いた図柄で、表、裏、真上から描いた三つの貝殻が藍色の地に浮かぶデザインです=写真②=。タオルの一番下に「津屋崎町街並み保存協議会」の白抜き文字が染め込まれています。館内には、湯浅美子・「海とまちなみの会」会員が津屋崎浜で採集したウラシマガイが展示されており、藍染めタオルと見比べて下さい。

写真②:表、裏、真上から貝を描いた三つの図柄が藍色の地に浮かぶシリ-ズNo.3「ウラシマガイ」の藍染めタオル

 ヒオウギガイ 長さ約10㌢の二枚貝。貝がらの色が赤く、虹色貝の別名や、緋扇貝の表記があります。「ヒオウギガイの藍染めタオル」=写真③=は、「貝寄せ館」隣に住む占部登久子さんが1枚を購入、保存していたとして同館に持参されました。

写真③:貝シリ-ズNo.2「ヒオウギガイの藍染めタオル」

アオイガイ(葵貝) 暖海にすみ、カイダコ(貝蛸)の別名があり、雌だけが薄くて白い半透明の殻を持つタコの仲間です。体長は約10センチ。雄は貝殻を作らず、雌の約20分の1の大きさ。雌は先が広くなった一対の腕が膜状に広がり、そこから分泌される成分で卵の保育器に使う白い舟形をしたプラスチックのような貝殻を作ります。卵がすべて孵(かえ)ると雌は死に、抜け殻は冬、海岸に漂着し、津屋崎の漁師の話では「子宝貝」とも呼ばれ、縁起の良い貝とされています。アオイガイの名は、二つ重ね合わせると徳川家の「葵の御紋」に見えることからきています。

 今春は佐賀県沿岸で大量に捕獲され、佐賀県立宇宙科学館では「対馬暖流に乗って玄界灘に入ったと思われ、長期間の飼育は難しく、数日で死ぬ例が多い」と話しています。福津市津屋崎の海でも4月、市内の男性が生きたままのアオイガイを採取し、自宅の水槽で飼育していましたが、死亡しました。

 「貝寄せ館」には、福津市津屋崎3丁目の川崎浩子さんが2012年5月6日、〝貝寄せの浜〟・津屋崎浜で採取した見事なアオイガイの貝殻(長さ約17㌢、幅約11㌢)の寄贈され、展示させていただいています。アオイガイの藍染めタオル=写真4=は「貝寄せ館」隣に住む占部登久子さんが1枚を購入、保存していたとして同館に持参されました。藍色が濃く、白い3個の貝が紺碧の海に浮かんでいるようなデザインです。

写真④:「貝シリ-ズNo.1アオイガイ」と表記された藍染めタオル

 テングニシと卵(ウミホオズキ) テングニシは、昔は「津屋崎橋」の橋脚や内海(「津屋崎干潟」)でも見られました。昭和30年代ごろまでは、木切れに付いた海酸漿(ウミホオズキ)が鮮魚店等で売られており、酸漿にして口に含むと妙に磯臭かったと少女時代の思い出を話す人もおられます。「貝寄せ館」に展示されている実物のテングニシや、その卵嚢(らんのう)の海酸漿と藍染めタオル=写真⑤=にデザインされた図柄と見比べてお楽しみ下さい。大賀康子・「海とまちなみの会」会員(福津市津屋崎4)が購入されていた1枚を同館に寄せられたもので、巻き貝のテングニシとその卵嚢である海酸漿が鮮やかに描かれた図柄です。

写真⑤:貝シリ-ズNo.4テングニシと卵(ウミホオズキ)」と表記された藍染めタオル

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