写真①:「豊村酒造」で銘酒「豊盛」を求める「浜崎しっちょる会」の人たち
=2014年3月5日午前10時30分撮影
山口県萩市浜崎町・「浜崎しっちょる会」の25人
〈津屋崎千軒〉を観光ガイドしました
江戸時代から北前船の港町で栄えた山口県萩市浜崎町で、町並みの保全・活用を目指しているまちづくり団体・「浜崎しっちょる会」の25人が3月5日、萩観光の貸切バスで福津市・〈津屋崎千軒〉を訪問。私が所属する「津屋崎千軒 海とまちなみの会」では、事務所・「貝寄せ館」を臨時開館し、ボランティアガイド2人で鏝絵のある「豊村酒造」①=写真=や卯建の建つ町家・「麦屋惣平衛邸」など約2時間、町家を巡って観光ガイドしましたが、観光先進地・萩市からのお客様から多くの刺激を受けました。
浜崎町は、江戸時代は廻船問屋や大商家が建ち並び、藩都萩の商業・経済の中心地として栄えました。国指定史跡「旧萩藩御船倉」や江戸後期から昭和初期の建物が130棟残っています。「浜崎しっちょる会」は住民約30人で平成10年に結成、同13年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並みを保全、昔の賑わい取り戻そうと、観光ボランティアガイドやまちづくりイベント「浜崎おたから博物館」を開催、山口県から「県パワーアップ大賞」、同14年には萩市から「おもてなし大賞」を受賞しています。
この日午前9時30分、福津市まちおこしセンターから町歩きをスタートした「浜崎しっちょる会」の一行は、江戸時代から続く「津屋崎人形原田半蔵店」=写真②=を訪ね、津屋崎人形の玩具「モマ笛」を次々と購入され、品切れに。
写真②:「津屋崎人形原田半蔵店」を訪ねた一行
次に訪れた江戸末期から営業の老舗和菓子屋・「上田製菓」では、平成25年10月、KBC九州朝日放送が九州・山口で放送したテレビ番組『おす街 津屋崎千軒』で、タレントのおすぎさんが味わった白餡に青海苔入りの「恋の浦饅頭」(60円)を、お買い上げ。「豊村酒造」では、銘酒「豊盛」を試飲の後、お土産に求められていました。
国登録有形文化財の「津屋崎千軒民俗館『藍の家』」では、1階座敷に上がってお茶の接待を受け=写真③=、2階の「塩木」の梁も見学。〈津屋崎千軒〉の町家の雨戸が三枚の揚げ戸になっていることや、格子が取り外せて室内に展示した商品を外から見えるようにしてある特長も確認するなど、江戸時代の町家の造りにも詳しい様子でした。
写真③:「津屋崎千軒民俗館『藍の家』」でのお茶の接待
これまで「海とまちなみの会」が〈津屋崎千軒〉の観光ガイドをした団体客では、山口県下関市からの2件が最も東方でしたが、さらに東方にある萩市の団体まで〈津屋崎千軒〉観光の魅力が知られるようになったようです。山口県で2番目に大きい阿武川の河口に位置する港町・浜崎町を、今度は津屋崎から訪ねて町歩きしたくなりました。