弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

情報管理の理想と現実

2014年09月09日 | 法律情報
私が出版した書籍が御縁となって、とある上場企業の法務部の方と情報管理に関する話をする機会を設けていただきました。


私が普段お付き合いのある中小企業の場合、市販本などに書いてある情報管理・情報セキュリティ対策については、遵守することが厳しいので、まずは遵守できるレベルまで落とした上で、徐々にレベルを引き上げていくという手法をとることをご提案しています。


一方、上場企業の場合、当然のことながら法務部が存在したり、情報セキュリティ部門があるので、中小企業とは異なり、ある程度のレベルを維持した形で管理しているんだろうな…と勝手に思っていたのですが、お話をお伺いしている限り、そうでもないようでした。


やはり、「笛吹けど踊らず」とでもいえばよいのでしょうか、いくら立派な社内規程を定め、法務部が声掛けしたとしても、実際に運用できる担当者がいないので、現場レベルになると社内規定の順守ができていないことが、大きな悩みになっているという話を聞くことができました。




経済産業省が毎年のように公表する「営業秘密管理指針」や、営業秘密に関する市販本に記載されている内容は、「おっしゃる通り」だとは思うものの、現場レベルにまで落とし込むことは実際のところ難しいと感じているのは、中小企業であっても、大企業(上場企業)であっても変わりはないようです。


ただ、一切、情報管理を行わないという選択をするわけにはいきませんので、少しずつ、できるところから始めていくしかないのかな…と改めて思うところです。







にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へにほんブログ村







◆弁護士湯原伸一(リーガルブレスD法律事務所)の総合サイトはこちら◆

◆IT企業・インターネットビジネスの法律相談のページはこちら◆

◆企業のための労働問題・労務問題の法律相談のページはこちら◆








<<労働問題を経営課題と考えている経営者の方へ>>

使用者(経営者・会社側)からの労働問題について、記事作成日現在、初回法律相談料を無料にしています。
詳しくはこちらでご確認ください。




=========================================================================================================================================

◆Amazon「ビジネス法入門」カテゴリーで最高1位!
『情報管理に強くなる法務戦略』好評発売中




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする