弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

国選弁護報酬の水増し請求…

2008年10月11日 | 経験談・感じたこと
昨日、たまたまNHKのニュースを見ていたら、標題のような事件が報道されていましたので、インターネットを使って探したところ、次のように報じられていました。


毎日新聞のサイト
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081010ddm041040144000c.html


今回問題となった弁護士は不正を否定しているようなので、何とも言えないところがありますが、法テラスに関与している弁護士からすれば、いい迷惑な事件だと思います。

報道されているとおり、確かに、接見回数については弁護士の報告に基づき、特段のチェックを受けることなく支払われているのが現状です。
でも、仮に、裏付け資料が必要となった場合、どうやって証明するんだろうか?と考えると、ちょっと悩んでしまいます。

というのも、被疑者国選を含め、警察での接見の場合、接見回数を裏付ける資料を弁護士が保有していないからです。
(私が知らないだけかもしれませんが…。
ちなみに、拘置所の場合、接見カードがありますので、接見回数は裏付け可能です。でも、警察では接見カードのようなものはありません。大阪だけかもしれませんが、警察で接見を行う場合、事前に留置係に電話して、接見可能な時間を聞いておき、その時間帯に接見に行きます。)


まぁ、弁護士の良心に委ねられているという意味で欠陥のある制度かもしれませんが、真面目にやっている弁護士からすれば、「言い値で支給」なんて報じられると、心外ですよね。。。


今回の事件を受けて、手続が複雑化すると、ますます法テラスを避ける弁護士が増えるかも。
(あ、でも、弁護士は今後どんどん増員するので、心配ご無用かも!?)

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