ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

新刊「投資は米国債が一番」幻冬舎刊
「証券会社が売りたがらない米国債を買え」ダイヤモンド社刊
電子版も販売中

みなさまのプロフィール登録へのコメント、その4

2014年06月13日 | 2014年の資産運用
ここまでにプロフィールを登録された方へのコメントの続きです。

 その前にいざさんへ

>日々ノルマに追われる1営業マンに『米国債』を勧めるクオリティを求めるのは酷だなぁとも…

 そうですよね、でもその営業マンだった方が米国債に投資しているということは、相当お勉強して自分でしっかりと考える方なんでしょうね。私の著書が出版された直後に出版社の方から連絡があり「丸の内の○善書店で、50冊の大量注文がありました」とのこと。証券会社がヤバイと思って買い占めた可能性ありと勝手に想像しましたが、どうだったんでしょうか・・・。その後そのようなことは聞いていませんが。

ではコメントです。

今をときめく、ネイマールさん

2ゴールで初戦突破、おめでとうございます(笑)。

私の著書に出会ってよかったとのこと、とても嬉しく思います。
子供さんが3人ですと、とても大変ですね。でもお子さんは宝物ですから、大事に育ててください。すでに大きくなってらっしゃると思いますが、きっと恩返ししてくれるはずです。


年金生活隊さん

70世までコンサルタントをされているとのこと、私もそうありたいです。
すでにしっかりと安全なポートフォリオを保有されていますね。この前も書きましたが、70歳を超えた方はみなさんうがらやむ「年金逃げ切り世代」だと思います。これからは是非世のため人のため、それ以上にご自分のために、増やすより使って人生を心からエンジョイしましょう!

いくつになったら使うんですか?
いまでしょ!


なんだかんださん

米国リートに9割とは、大胆な配分ですね。しかし全く無謀かというと、そうでもないと思います。私が著書でお薦めした米国債の代替案の3つのうちの一つです。これまですったもんだしながらもパフォーマンスがトントンというのは決して悪くありませんが、確かに私に早く出会っていたら、もっと楽しみながらニッコリでしたね。きたるゴールデンエイジをエンジョイしてください。


笠屋さん

素晴らしい父上をお持ちでよかったですね。「証券会社は売りたがらないけど、自分は買いたがる日本国債」(笑)はこれまではよい選択肢でしたね。

>資産の最終形態として米国債を意識
日本株のポーションがうまく売れてシフトできればいいですね。すでに海外口座もお持ちとのこと、奥様も含め準備万端とお見受けします。


Genrechtさん

比較的早い時期に私の著書をお読みいただいたんですね。ありがとうございます。
現状のバランスシート全体は大きな債務超過ではないようですが、年収の11倍の負債はちょっと厳しいですね。私は著書で「住宅ローンは返すな!」としていますが、それは年収対比でリーゾナブルな借入総額であることと、ローン金利が国債利回りを下回っている場合、アービトラージ(金利裁定)をしろというアイデアです。
国内不動産がご自分の居住不動産のみでしたら、アベちゃんとクロちゃんに期待して、「インフレの時は借金した者勝ち」という選択をしたと考え、我慢するしかないかもしれません。でも、投資用不動産があれば売却の上、借金返しもあるでしょう。いずれにしろ、収入も安定していて、増加が望めるお仕事ですので、大きな心配をする必要はなさそうに思います。


ころさん

⑥とはうらやましいですね。私の著書を買ってすぐ読破していただいたんですね。ありがとうございます。現在のポートフォリオは円資産に偏っているのが気になります。インカムゲイン狙いのUS-REITは、よい選択だと思います。雪風ファンドさんご指摘のように、REITの配当は気を付けないと自分で自分の足を食べるタコ足配当が多いのです。特に新光US-REITオープンはその気配が濃厚なのでご注意を。日本の投信のUS-REITでもすこしましなものもあります。今後もみなさんと一緒に勉強してください。


chibikoさん

はじめまして。J○Lの株が墜落でしたか。おしいことをしましたね。私の会社仲間のほとんどが同じ目に遇っています。それも退職間近の○万株単位で。それと現在保有の「日経225連動ノックアウト債権25%」ですが、「証券会社が一番売りたがるバクチ商品」です。やめられるものであれば即やめるべきです。解約手数料が大きいのでしょうか。
今後も是非積極的に発言してください。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカの長期金利をどう見るか

2014年06月12日 | 2014年の資産運用
  
今回はみなさんが最も注目されているアメリカの金利についてです。

 5月下旬に2.4%台に低下しみなさんが心配されていましたが、一昨日のNY市場で2.6%台に戻しました。

 アメリカの10年物国債の金利が2.4%台に突入したすぐあと、5月22日に私は金利低下について書いていて、アナリスト達の言う「安全資産への逃避説」には疑問を呈していました。何故ならその時点で円が買われてドルに対して円高に振れていたのと矛盾していたためです。為替アナリストは安全資産の円が買われていると言い、金利アナリストは安全資産のドル建て米国債が買われていると言う。それぞれの勝手な言い草を揶揄しました。

 そしてその段階で言われていたもう一つの理由、債券投機筋による踏み上げ説は、数字の上である程度確認できるので一理ありそうだと書いていました。金利上昇を見込んだ債券先物の売り建て玉が多くなっていて、それが思惑通りにいかなかったため急激に買い戻され、金利低下に貢献してたという説です。その後買戻しがひとわたりして落ち着き、そこそこのレベルまで金利が反転上昇しました。その間のファンダメンタルズについては特に大きな変化はなかったため、これがアメリカのアナリスト達も「不思議だ」と言っていた金利低下の理由だった可能性は大きいと思います。

 アメリカの長期金利の今後についての見通しは私は5月22日に書いているスタンスを変えていません。どう書いていたか引用しますと、

『FRBによる国債購入はもちろん年内に終了すると見ています。終了する時期が見えてくると、政策金利の利上げがまだ実施されていなくても、長期金利は上昇を始めると見ます。そのレベル感はコンセンサスの3%前半ではなく、3.5%程度を見ています。理由はアメリカの長期金利は何と言っても雇用情勢と物価見通しにかかっていて、雇用情勢はとても順調な回復をみせ、物価水準は高くないもののデフレなどには陥らないからです。』
先週末に発表された雇用統計もそのラインに沿った数値で、特に雇用者の総数がリーマンショック前のピークの数字を越えたことが特筆に値します。00年代バブルの頂点を超えたということは、アメリカ経済の力強さの証明です。

  では、どこかに死角はないか、ちょっと世界を俯瞰しておきましょう。

 まずウクライナです。3月16日の記事で私は、「ウクライナ危機は一時的撹乱要因に過ぎない」と超楽観的見通しを示しましたそして、「ロシアが天然ガス供給で欧州を人質にとって世界と対峙するのは自爆テロに等しい。ソ連崩壊後に築き上げた信用のすべてを失うことになるため、プーチンにそんなことはできない。」と申し上げました。

 一時は東ウクライナを巡り、危機的に見える状況になりましたが、世界の金融市場は震え上がることもなく平穏にやり過ごし、私の見通しに近い状況で収まりそうな気配です。多分、今一番困っているのはプーチンです。一時はウクライナの反政府勢力だけでなく、自国民までがロシアの力を過信して舞い上がってしまい、それを元に戻すのに苦労しています。

 これはきっと習金平も同じような状況だと私は思っています。海洋警察の船がベトナム船に体当たりを繰り返したり、空軍の戦闘機が日本の自衛隊機に異常接近を繰り返したりしていますが、彼はきっとその撥ね上がりに対して苦り切っているでしょう。習近平が指示していなければ、これ以上の大事にはならないと思います。

 しかし中国の不動産・金融を巡るバブルの状況は改善していませんし、悪化の一途をたどっています。それに加えてNYに上場を予定しているアリババ(中国版の楽天市場を運営する会社)と銀行が別のバブルを作り出しているのをみなさんはご存知でしょうか。たいしたことではありませんが、一応説明しておきます。

 アリババは史上最大のIPOという評判がたっていますが、おかしなことをやっています。中国では政府により銀行預金の金利は低く抑制されています。そこでアリババはうちに預ければ何倍かの金利を払うという謳い文句で大衆からオカネを集め、実際に高い金利を支払っています。しかしその運用先が問題なのです。銀行預金から下ろしてアリババに預けられたオカネは、実は大口の銀行預金として銀行に戻っているのです。そのアリババ預金が円で8兆円を超えるところまで成長し、何の付加価値も生まない花見酒が汲み交わされているのです。こんなことは長く続くはずもありません。いずれ銀行収益の悪化から政府が止めに入るでしょう。それがダメになってもアリババはダメになることはないでしょうが、私の言いたいことは、要は中国のような国では何かがきっかけであちこちで発生しているバブルが一斉に破裂する危険性があるということです。

 長くなりますが、もう一つ警告を発しておきます。これが一番いいたいことです。

 それはヨーロッパの経済力の弱い国々、PIGSの国債金利の異常な低下です。象徴的にはスペイン国債の10年物金利がアメリカ国債の10年物金利を絶対値で下回ったのです。欧州危機の時に8%程度まで上昇し、米国債とのスプレッドが5%を超えるレベルであったものが、逆ザヤになったという衝撃的数字です。これはバブルと断言できます。もちろん通貨が違うので、絶対値での比較は意味をなさない部分はあります。しかしドルとユーロは、ドルとブラジル・レアルほど通貨の強さに差があるわけではありません。一方スペイン経済はブラジル経済に負けないほど悪いレベルにあります。経済状態の悪いスペイン国債は、それなりの金利を払って当然なのですが、欧州の国債が一様に買われて軒並み米国債並になっているのは、不思議ではなくバブルです。

このバブルが崩壊するのか次第に収まるのか、私の中でしっかりとしたスタディーはできていませんので、見通しを示すことはできませんが、警鐘だけはしっかりと鳴らしておきます。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プロフィール登録の締め切り延長について

2014年06月12日 | 2014年の資産運用
 プロフィールの登録締め切り日を、開始から2週間目の本日6月12日としていました。

ここまでに登録をいただいたみなさんに感謝いたします。

  この週末にそれらをまとめる作業にあてるつもりだったのですが、一部の方からの延長依頼と、週明けのスケジュールが変更になり時間的に余裕ができましたので、締め切りを6月15日の日曜日まで延長させていただきます。

 急がれた方、申し訳ありませんが、ご容赦を。

  このプロフィール登録の思わぬ副産物は、みなさんが運用の相談をできたことかもしれません。
知り合いからは「投資相談が持ち寄られ、たいへんだね」といわれましのたが、私にとっては歓迎すべきことですので、ご心配なく。

 相談いただいた内容は、今後のブログの糧とさせていただきます。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みなさまのプロフィール登録へのコメント、その3

2014年06月08日 | 2014年の資産運用
けいりーまんさん

 経理・財務の仕事をされている方は安全志向が強くなる傾向が大きいようです。ドルに傾斜されるのは、会社の業績が為替で左右されたりするのを目の当たりにするからかもしれませんね。金に加えプラチナというのは珍しいかもしれませんが、安全もさらに分散しておくという意味ではよい選択だと思います。

 米国債の買い方ですが、著書には詳しく書いてありますが、証券会社に行って「証券会社は売りたくないでしょうが、米国債をちょうだい」と言えば買えます(笑)。行く前に大手の証券会社のHPでは、手持ちの米国債の一覧表が掲載されていますので、ご覧になるといいでしょう。将来の為替レートの変化により損得がどうなるかも計算できるようになっています。1,000ドル単位以上、いくらでも買えます。

新米ママさん

 住宅購入の件、そうでしたね。大事な貯金、リスクを極力回避するようにしてくださいね。ご自分で納得できるレベルまで待つのは立派な投資戦略です。

 大手証券会社の最近の宣伝では「まかせるという選択」と謳ってラップ口座を薦めていますが、それこそとんでもない。「投資しないで待つという選択」こそご自身による本当の意味の選択です。

>ド素人の私にも納得できる根拠があり
と書いていただいていますが、今後も根拠ある記事に徹するつもりです。


ただの個人投資家さん

 いつもコメントをいただき、ありがとうございます。本屋さんで私の著書を見つけて買っていただいたんですか、ありがとうございます。とても勉強家である様子がうかがえますね。しかしカラウリで資産を減らし、マンションを購入してさらに金融資産があるとは驚きです。あまり株の先物にはのめり込まないように。理由は自分のポジションに都合のよいニュースばかりを追うようになるからです。ミニ先物くらいでしたら、勉強がてらもありですね。

 日本の年金はダメでも日本は好きというところが私に似ていますね。そして日本に悲観していなというのがいいですね。自分のいる会社は欠点ばかりが目につきがち。自分のいる日本も同じように思ってしまいがちですが、いいところはたくさんありますよね。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みなさまのプロフィール登録へのコメント、その2

2014年06月07日 | 2014年の資産運用
つづきです。

mickeyさん

ITエンジニアの方は、まじめで勉強好きなかたが多いように思えます。
>今年後半の下げまち
これは債券価格が下がるのを待っているということですか。それとも株式相場などが下がるのを待っているのでしょうか。

>債券は買われ過ぎな感があるので今は検討していません
賢い姿勢だと思います。


雪風ファンドさん

いつもコメントをいただき、ありがとうございます。今回は詳細な投資対象の公開もしていただきました。さすがに不動産の専門家だけあって、REITなどが多いですね。それとユティリティが目立ちますね。ポートフォリオは世界に分散し、現預金の通貨分散も進めていていますね。今後もいろいろ議論しましょう。お嫁さんに怒られない程度に(笑)


雪風嫁さん

外資系の経理がお仕事だと、為替動向に仕事上で関係しそうですね。すでに投資はされていますが、円預金は投資待機中?ワーキング・ママ代表で今後も発言をお願いします。


平成の良寛さん

外貨建て比率は記載がありませんが、かなりの程度円建てなのでしょうか。73歳で、ななし分類が「⑦年金制度が大丈夫か不安な人」というのは、みなさんに怒られますよ。ここにいるみなさんがうらやむ「逃げ切り世代」ですから(笑)。私のアドバイスはおわかりでしょうが、「増やすより使いましょう」です。


バードさん


FP資格のことから、以下のような結論を書かれていますね。
>日本で本当の中立公正を他に求めるのは、不可能と気付いたのは、素晴らしい収穫になりました。

私も同様に思います。FPの方のブログはゴマンとありますが、中立性の高いブログにお目にかかったことはありません。私は投資銀行時代に必要だった日米の資格は持っていますが、FPなど最近はやりの資格を持ち合わせていません。免許更新にオカネを要求する集金マシーンですしね。

経済の勉強のために私のブログを読んでいただいているとのこと、嬉しい限りです。今後も中立の立場を大事にし、正義の味方として頑張ります(笑)


John123さん

ゴールドの構成比が登録者の中では最大級ですね。年金に頼らず長く働けるお仕事はうらやましいです。米国債は「100年安心」とはいかないかもしれませんが、日本の虚しい「100年安心年金」よりはるかにましです。早く投資タイミングが来るといいですね。


素浪人さん

日米株式の構成比が高いですが、この時期にそれだけの投資をされていれば、かなりのパフォーマンスを上げているのでしょうね。であれば、そろそろ利益確定?
>質問6.どうしてこのブログにたどりついたか
Google

これはジョーク?(だとしたら笑えます)


いざさん


現金の内訳ですが、3割がヘッジの証拠金ということはヘッジという投資をされているということですよね。それと225の先物オプション、これはヘッジでもないようですので、超リスキーな投資と思われますが?

>質問6.どうしてこのブログにたどりついたか
元担当証券マンとの雑談から

やっぱり「証券会社は売りたがらなかった米国債」ですかね(笑)


敬一fanさん
なんとも名誉なお名前をつけていただき、恐縮です。

香港への投資が構成比も金額も莫大ですが、特別な理由がおありですか?
お若くしてリタイアされるとは、羨ましいですね。ここへたどり着いた経由地が日本国債というのは、珍しいかもしれません。今回登録をいただいた方では、米国債に次いで、REITというキーワードが意外にも多くて驚きました。(ストレスフリーがないのは寂しい・・・泣笑い)


ティムティムさん

あれ以来継続して愛読とのこと、ありがとうございます。
みなさんの資産額、私も本当に驚いています。最初にも書きましたが、少ない方大歓迎です。これからしっかりと超安全に増やしていきましょう。なんといってもまずはなくさないことです。

つづく


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする