今年4回目のスキーは八方尾根スキー場でした。4日間の滞在中3日間も晴れていたので、ちょっと滑り過ぎました。泊ったロッジの方の話ですと、八方でも積雪が3mを超えるのは20年ぶりくらいだとのこと。スキーヤーは喜んでいますが、商売・生活をしている方にはかなりの負担になっています。
まずいくら雪かきをしたくても、雪を捨てる場所がなくなってしまいます。家やロッジの周りは屋根から下ろした雪で5mくらいの小山が取り囲み、道の脇にもどけた雪が高くなりすぎ雪庇となっていて、その横を歩くのが怖いほどになっています。スキー場でもリフトの下の雪かきが追い付かなくなると、リフトを止める事態になりかねないこと。
白馬村は年末に起こった地震のため多少の影響は受けたようですが、海外からの旅行客の増加で賑わっていました。私は10分ほどの時間ですが、ゴンドラで出会った人達と会話を交すのが楽しみです。今回会話を交わしたスキーヤーはどんな人達か例を上げますと、
・カナダのカルガリーから来た中年の夫婦
日本での滞在は3週間。最初は沖縄の宮古島からスタート。シュノーケリングを楽しみ、その後関西地区に移動して京都・奈良を巡り1週間。白馬地区で1週間ほどスキー。最後は東京に移動して1週間の滞在を楽しむとのこと。なんともダイナミックなカップルです。そう、日本はマリンスポーツとウィンタースポーツが同時に楽しめる国なんですね。
・ニュージーランドから一人で来た男性、ITエンジニア
日本での滞在は2週間で、スキーが1週間、あとは東京でシェアーハウス旅館での滞在をエンジョイするそうです。東京のシェアーハウスは友人に聞き、ネットで調べたとのこと。そしてトータルの旅行費用はニュージーランドで1週間スキーをするのと変わりないので安さに惹かれたとのことでした。
・オーストラリアから来た中高年グループ7人組
国別ではやはりオーストラリア人が圧倒的です。日本での滞在は長野だけですが、3週間ほど。志賀高原、野沢温泉、白馬地区のスキー場をそれぞれ1週間ずつとのこと。温泉大好きなリピーター・グループでした。八方での彼らはオーストラリア人の経営するスキー・ロッジに泊り、スーパーで買い物して自炊するのが楽しみだそうです。得意料理はと聞くと、「毎日バーベキューさ」とのこと。食材がおいしので、焼けばいいのだそうです(笑)。
こうしたみなさんに共通していることは、日本語は全くダメ。そして「日本は安い!」でした。カナダもニュージーランドもスキーはできるのに、日本のスキー場の雪質のよさとサービスの評判を聞いて、円が安い時に観光とスキーを一緒に楽しもうという旅行客です。
そう言えば2000年代前半の数年間、私はゴルフ仲間と毎年オーストラリアでゴルフ合宿をしていたのですが、コンドを借りて自炊しながらゴルフを楽しむと、往復の飛行機代まで入れても、同じ回数のゴルフを日本でやるのと同じコストでした。今や攻守、所を替えたということですね。
中国からの旅行客もたくさんみかけるのですが、ほとんどは団体旅行の短期滞在。スキーは初心者なのでふもとのスクールに入り、あとは山頂までゴンドラやリフトで登って景色を楽しんで写真を撮り、帰りもゴンドラで帰るというパターンです。若い人だと英語も通じるので話しかけてみるのですが、スキーは体験をするのが目的。本当の目的は東京や大阪での買い物だとはっきり言っていました。でもよくまあ短い日本旅行のあいだに八方まで来るものですね。観光産業には大変ありがたいお客様です。
八方尾根スキー場ではアナウンスも英語があり、ロッジではメニューも英語・中国語・韓国語もあって、外貨の両替所まであります。そしてなんと一杯のコーヒーだけでもクレジット・カードを受け付けるようになったのにはビックリでした。外人客の受け入れにはどこのスキー場も本当に熱心です。
でも去年さんざん出合ったロシアからの旅行客は皆無で、スキー場にも国際情勢が色濃く反映されているのがとても印象的でした。
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