山さんのコメントに対する私の意見の続きです。
>国内投資家の在り方は、20年以上前のバブルの 崩壊と、崩壊と気が付かずに、「いずれ上がる」と思って買い続けた結果、すっかりと意気消沈してしまったようで、本気になって買い向かっているようには思 えません。新聞というか、日経だけが強気だっただけのようで。
同感です。国内投資家でも特に個人投資家はその通りで、外人の買いに一貫して売り越しているのがその証拠ですね。
もちろんみんながみんなバブル期からの投資家というわけではありません。私に相談される方の多くは悩みを抱えた方で、悩みとは「含み損を抱えた株をいつ処分するか」です。そうした方のほとんどは団塊の世代よりさらに高齢の方です。山さんのおっしゃるとおり、「本気」で腰を入れて買う人はいないと思います。そうした方への私の答えは簡単で、「売るのは、イマデショウ」という以外ありえません。年齢を考えても、オカネを使わないと使う時間に余裕はないのですから、売り以外ありえないのですが、まだ増やすことにこだわり、売ったら何を買うのか、米国債か?と本気で聞いてきます(笑)。もちろん余裕のある方で遺産に残すのは何がよいか、と聞かれれば、米国債と答えますが。
しかし団塊の世代の一部の方やそれより若い方は株式投資に違う考えを持っている方が多いと思います。最も大きな違いは、含み損を抱えていない、もしくは相場を張った経験がないというところが違います。
そうした方は「将来の備えは投資でするものだ」という証券・銀行の言葉や、「年金型保険こそ年金を補うものだ」という生保の言葉にコロリと騙されます。
もう一つ、山さんの以下の部分にはとても面白いことが隠れていますので、それを説明します。
>国内投資家の在り方は、20年以上前のバブルの 崩壊と、崩壊と気が付かずに、「いずれ上がる」と思って買い続けた結果・・・
とありますが、これは「国内投資家」を「外人投資家」と言い換えても全く同じです。だって同じ相場で長期にわたり勝負しているのですから。
バブル崩壊以降超長期で見れば、常に外人は買い続け、負け続けているのです。何故ならバブル期に10%もなかった外人持ち株比率が、今や約3割の28%(13年3月末)、売買比率で見れば今や6割なんですから。
株価には当然上下動がありますが、そのボトムを外人だけがうまく捉えて、ピークで売るなんてことはできるはずがないのです。
こんな簡単な事実に気が付いている人は多くありません。報道は外人は常にうまくやっているというトーンですが、大間違いです。プロの株のアナリストでもこうした事実を意図的に言わないのか、数字の見方が甘いのかわかりませんが、指摘している人はいません。外人が結局のところ長期では負け続けているのは私のような数字ヲタクには一目遼然なのです。
ところで、最近は「ハゲタカ」という言葉が死語になりつつあります。
新聞・雑誌のたぐいは、バブル崩壊後の不動産やゴルフ場のバルクセール(十羽ひとからげでナンボ)で買いあさる外人を、さかんに「ハゲタカ」呼ばわりしていました。みなさんもよく覚えていると思います。
しかし私がいつも言っていたのはその正反対で、「いいから黙って買わしておけ」でした。肩代わりしてくれるのですから有りがたい話です。ゴルフ場投資はさらに「外人は三顧の礼でお迎えしろ」(笑)でした。だってゴルフ場は再生してもらわないとプレーに困るからです(笑)。
>外人投資家は、林さんの説明を伺う限り、大幅に買い越し分を抱えていることになり ますが、では、先物ではどうなのか、信用取引ではどうなのか、ダミーを使っての売買はどうなのか。もしも抱えたまま、日本人が相場に買い向かってこないことを理解したら、これが今後の需給のしこりになるわけで、株式相場の崩れだけではなく、為替の崩れになっていく可能性が大きいわけですね。
これも基本的にはシコリになるという山さんのご意見に賛成です。先物や信用などは決済期日があり、かつレバレッジを掛けられるのでヘッジファンドに多用され、現物は長期の投資家に保有されます。長期投資家は保有を継続するでしょうし、ヘッジファンドの分もロールオーバーされ(期日がきたらまた繰り返す)積み上がっていますので、10兆円がすべて一気に売却されることはないと思います。それでも何かのイベントや政策変更などをきっかけに相場を崩すほどの売り越しが生じることは大いにありうるでしょう。
>国内投資家の在り方は、20年以上前のバブルの 崩壊と、崩壊と気が付かずに、「いずれ上がる」と思って買い続けた結果、すっかりと意気消沈してしまったようで、本気になって買い向かっているようには思 えません。新聞というか、日経だけが強気だっただけのようで。
同感です。国内投資家でも特に個人投資家はその通りで、外人の買いに一貫して売り越しているのがその証拠ですね。
もちろんみんながみんなバブル期からの投資家というわけではありません。私に相談される方の多くは悩みを抱えた方で、悩みとは「含み損を抱えた株をいつ処分するか」です。そうした方のほとんどは団塊の世代よりさらに高齢の方です。山さんのおっしゃるとおり、「本気」で腰を入れて買う人はいないと思います。そうした方への私の答えは簡単で、「売るのは、イマデショウ」という以外ありえません。年齢を考えても、オカネを使わないと使う時間に余裕はないのですから、売り以外ありえないのですが、まだ増やすことにこだわり、売ったら何を買うのか、米国債か?と本気で聞いてきます(笑)。もちろん余裕のある方で遺産に残すのは何がよいか、と聞かれれば、米国債と答えますが。
しかし団塊の世代の一部の方やそれより若い方は株式投資に違う考えを持っている方が多いと思います。最も大きな違いは、含み損を抱えていない、もしくは相場を張った経験がないというところが違います。
そうした方は「将来の備えは投資でするものだ」という証券・銀行の言葉や、「年金型保険こそ年金を補うものだ」という生保の言葉にコロリと騙されます。
もう一つ、山さんの以下の部分にはとても面白いことが隠れていますので、それを説明します。
>国内投資家の在り方は、20年以上前のバブルの 崩壊と、崩壊と気が付かずに、「いずれ上がる」と思って買い続けた結果・・・
とありますが、これは「国内投資家」を「外人投資家」と言い換えても全く同じです。だって同じ相場で長期にわたり勝負しているのですから。
バブル崩壊以降超長期で見れば、常に外人は買い続け、負け続けているのです。何故ならバブル期に10%もなかった外人持ち株比率が、今や約3割の28%(13年3月末)、売買比率で見れば今や6割なんですから。
株価には当然上下動がありますが、そのボトムを外人だけがうまく捉えて、ピークで売るなんてことはできるはずがないのです。
こんな簡単な事実に気が付いている人は多くありません。報道は外人は常にうまくやっているというトーンですが、大間違いです。プロの株のアナリストでもこうした事実を意図的に言わないのか、数字の見方が甘いのかわかりませんが、指摘している人はいません。外人が結局のところ長期では負け続けているのは私のような数字ヲタクには一目遼然なのです。
ところで、最近は「ハゲタカ」という言葉が死語になりつつあります。
新聞・雑誌のたぐいは、バブル崩壊後の不動産やゴルフ場のバルクセール(十羽ひとからげでナンボ)で買いあさる外人を、さかんに「ハゲタカ」呼ばわりしていました。みなさんもよく覚えていると思います。
しかし私がいつも言っていたのはその正反対で、「いいから黙って買わしておけ」でした。肩代わりしてくれるのですから有りがたい話です。ゴルフ場投資はさらに「外人は三顧の礼でお迎えしろ」(笑)でした。だってゴルフ場は再生してもらわないとプレーに困るからです(笑)。
>外人投資家は、林さんの説明を伺う限り、大幅に買い越し分を抱えていることになり ますが、では、先物ではどうなのか、信用取引ではどうなのか、ダミーを使っての売買はどうなのか。もしも抱えたまま、日本人が相場に買い向かってこないことを理解したら、これが今後の需給のしこりになるわけで、株式相場の崩れだけではなく、為替の崩れになっていく可能性が大きいわけですね。
これも基本的にはシコリになるという山さんのご意見に賛成です。先物や信用などは決済期日があり、かつレバレッジを掛けられるのでヘッジファンドに多用され、現物は長期の投資家に保有されます。長期投資家は保有を継続するでしょうし、ヘッジファンドの分もロールオーバーされ(期日がきたらまた繰り返す)積み上がっていますので、10兆円がすべて一気に売却されることはないと思います。それでも何かのイベントや政策変更などをきっかけに相場を崩すほどの売り越しが生じることは大いにありうるでしょう。
一か月近く前でしょうか、日経紙面に、日本の株式相場に対する外人のコメントが、盛んに載っていました。「将来有望な日本の株式を積極的に買っていきたい」という発言でした。あのころは東証第一部の出来高が、25億株くらいだったと思います。新規のお金が流入してこない限りは、相場は、終わっているという状態だったと思います。妙なことを言うもんだ、と思いました。それを日経が盛んに紙面に載せているのも、違和感を覚えました。ポジショントーク、つまりは麻雀で言うところの三味線かなって。日経が、そんなことをおくびにも出さずに盛んに載せるのにも不快感を感じました。いまや、20億株を切るレベルの出来高に落ち込みました。但し、毎日の価格変動が大きい割には、相場の水準は変わりません。「懲りた」投資家が、お金を突っ込んでくるとは思えません。外人さんのポジショントークも、焦りの表れと見るべきなのでしょうか。それにしても、日経の報道姿勢とは、何なのでしょう。