日銀総裁交代の日がきました。
5年前の08年春、副総裁を静かに退任するはずだった白川氏は突然「総裁」として呼び戻され、同年9月にリーマンショックを迎えました。
そして5年後、石を持って追い立てられることになりました。私にはとても可哀想に思えます。投げかけられた言葉を集約しますと、
1.デフレの克服ができなかった
2.政策が小出しで、遅すぎる
3.保守的日銀理論の信奉者
4.市場との対話がヘタ
私は4の「市場との対話」がヘタというのはそのとおりだと思いますが、それ以外はまだ結論は早いと思っています。それぞれの理由を述べますと
1.「デフレの克服ができない」
日本のデフレは本当に中央銀行の政策で克服できるとは、いまだ証明できていない。つまり今後さらなる緩和をしても克服できないかもしれない
2.「政策が小出しで、遅すぎる」
総裁に就任早々アメリカは金融危機に見舞われ非常事態となり、超大胆な緩和策が必要とされた。しかし日本はそんな危機的状態ではなかった。
銀行の取り付けなど一切なかったし、失業率がアメリカのように10%に達するどころかせいぜい5%で、世界がうらやむ低失業率だった。アメリカやその後危機に見舞われた欧州のように対策の緊急性など全くなかった。今の議論はそうした当時の日本の事情を無視し、いつのまにか日銀は「小出し遅すぎ」一色となっている。
つまり日本の長期のデフレ対策と、アメリカの短期緊急事態対応をエコノミストも学者先生もゴタマゼにして批判している
3.「保守的日銀理論の信奉者」
今後、財政問題のゆくえしだいでは、保守的日銀の理論はやっぱり正しかった、という評価になるかもしれない
4.「市場との対話がヘタ」
自分の主張がどこにあるのか、いまいちはっきりしないし、優等生的言動に終始したのは確かである。アベチャンになって株価や為替が大きく動き出してから、日銀はインフレ目標を2%にした。
それまでの経緯は、1年前に白川氏みずから1%という数字を初めて使った時も、「これは目標ではない」というわけのわからない注釈を付けた。その後も「日本で2%という目標は現実的でない」と言いながら、最後は2%で降伏宣言してしまった。このあたりは間違っていてもいいから自分の主張に信念をもたなくては、中央銀行総裁などつとまらないと私も思います。
私がもし白川氏で、本当に2%のインフレ目標など無理だと思っていたら、最後まで堂々とその主張をして「2%などナンセンスだ、いやならオレの首を飛ばせ!」と言い続け、打ち首になります。
そして本日の退任の挨拶はもしかしたら歴史が評価してくれるかもしれないので、以前に書いたように、
「それでも地球は回っている」と言います(笑)
うっ、首がなかったら言えないか(爆)
5年前の08年春、副総裁を静かに退任するはずだった白川氏は突然「総裁」として呼び戻され、同年9月にリーマンショックを迎えました。
そして5年後、石を持って追い立てられることになりました。私にはとても可哀想に思えます。投げかけられた言葉を集約しますと、
1.デフレの克服ができなかった
2.政策が小出しで、遅すぎる
3.保守的日銀理論の信奉者
4.市場との対話がヘタ
私は4の「市場との対話」がヘタというのはそのとおりだと思いますが、それ以外はまだ結論は早いと思っています。それぞれの理由を述べますと
1.「デフレの克服ができない」
日本のデフレは本当に中央銀行の政策で克服できるとは、いまだ証明できていない。つまり今後さらなる緩和をしても克服できないかもしれない
2.「政策が小出しで、遅すぎる」
総裁に就任早々アメリカは金融危機に見舞われ非常事態となり、超大胆な緩和策が必要とされた。しかし日本はそんな危機的状態ではなかった。
銀行の取り付けなど一切なかったし、失業率がアメリカのように10%に達するどころかせいぜい5%で、世界がうらやむ低失業率だった。アメリカやその後危機に見舞われた欧州のように対策の緊急性など全くなかった。今の議論はそうした当時の日本の事情を無視し、いつのまにか日銀は「小出し遅すぎ」一色となっている。
つまり日本の長期のデフレ対策と、アメリカの短期緊急事態対応をエコノミストも学者先生もゴタマゼにして批判している
3.「保守的日銀理論の信奉者」
今後、財政問題のゆくえしだいでは、保守的日銀の理論はやっぱり正しかった、という評価になるかもしれない
4.「市場との対話がヘタ」
自分の主張がどこにあるのか、いまいちはっきりしないし、優等生的言動に終始したのは確かである。アベチャンになって株価や為替が大きく動き出してから、日銀はインフレ目標を2%にした。
それまでの経緯は、1年前に白川氏みずから1%という数字を初めて使った時も、「これは目標ではない」というわけのわからない注釈を付けた。その後も「日本で2%という目標は現実的でない」と言いながら、最後は2%で降伏宣言してしまった。このあたりは間違っていてもいいから自分の主張に信念をもたなくては、中央銀行総裁などつとまらないと私も思います。
私がもし白川氏で、本当に2%のインフレ目標など無理だと思っていたら、最後まで堂々とその主張をして「2%などナンセンスだ、いやならオレの首を飛ばせ!」と言い続け、打ち首になります。
そして本日の退任の挨拶はもしかしたら歴史が評価してくれるかもしれないので、以前に書いたように、
「それでも地球は回っている」と言います(笑)
うっ、首がなかったら言えないか(爆)