ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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今後の投資はどうするか、その1

2011年10月04日 | 資産運用 


 ここまで現在の投資環境について私の見解を述べてきました。その要点は

1. 長い目で見た今後の投資環境は、予測のつかない環境の激変に備える必要がある。このところの気象や自然・人工災害の大きさは、これまでの想定や前提条件を覆してしまったが、経済環境の激変も同じ様に予想を超える大激変が起こりうる。
2. 現時点で見通せるバブルの崩壊くらいは計算にいれておくべきである。

そうした上で目先の状況を見ると
3. 世界経済は下向きになっている

従って方向性は
4. ディフェンシブに徹する

私が崩壊するリスクに備えるべきであると思うバブルは、
①  金に代表される商品相場バブル・・・すでに崩壊しつつある
③   中国の不動産バブル・・・まだ崩壊の兆し程度
④  日本の財政赤字バブル・・・膨張中だがCDSのスプレッドが上がったのみ
⑤  円高バブル・・・膨らみ続けるリスクあり

  
①と②は崩壊しても、そのものに投資をしている方以外に直接的影響は強く及ぼさないのですが、投資に対するマインド全般は悪い影響をうけるでしょう。

③と④は、日本人全体に大きな影響を及ぼしますし、国際的にも大きな影響が出ます。

そうした激変に備えるには、ご自分のポートフォリオを
一、 円におくのは避け、外貨にシフトする必要がある
二、 リスク資産の代表である株から離れること


外貨を大きく分け、それぞれをどう見るか。
a. 新興国通貨・・・リスクを上乗せするだけで分散にならない
b. ユーロ・・・ギリシャすら処理できていない。今後も続々と財政危機に陥る国が続く
c. ドル・・・現時点でも円以外の通貨に対しては強さを発揮している
d. 豪ドル・・・財政赤字の少ない国のため、連想売りを浴びない安心感あり

非常に大雑把な分類による捉えかたですが、大筋としては過去1年余りのトレンドと、今後の道筋を表していると思われます。

なんか、なんでも項目を分け、番号を付けたりするのが好きですね。こんなにたくさん項目作ったら、なにがなんだか整理がつかないかな?

次回は、この捉えかたを前提にした今後の投資の方向性について述べてみたいと思います。
コメント (5)
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