「ザ・定盤」は山野楽器が自信をもっておすすめする名盤セレクション。
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というだけあって、山野楽器らしいマガジンだ。
「定盤」という日本語熟語はない。定番、という日本語と発音だけ同じ。
ここ何年か、同じような表現、キャッチコピーを亡国では猫も杓子もよく使う。
乱れ切った日本語に輪をかける。
河童が山野楽器の社長なら、この日本語は使わせない。
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山野楽器の銀座本店は3月に改装を行ない、3階にあったクラッシック兼ジャズは、クラシックが2階に栄転し、同フロア全部がクラシックとなった。
その割には、量質ともにいま一つ変わり映えしない。歩く空間が広くなったような感じだ。
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銀座本店でCDを買う人間と渋谷あたりのHMVやタワレコで買う人間となんとなく雰囲気違うんだなぁ。
早い話、プライスと相談して買うかどうかということ。銀座の方の購入者は値段に関心があまりないなぁ。欲しいCDを買う。買った後これこれの金額だった、ということだけ。
渋谷系とは異なる。
それに、たしかにタワレコの品数はすごいが、そこまで血眼でCDを捜す連中は銀座ではあまりいないし。。
だから銀座にはあれぐらいの品数かちょうどいい。そのかわり、新譜だけはきっちり出していかなければならない。新譜と「定盤」のバランスがちょうどいい感じだ。コアなものはないし、あすこでは不要。コアなものを買いに銀座に来る人はいない。銀座はCDのようなものを買いにわざわざ買いに来るところではないなぁ。CDって、ブランド品とかってないものね。
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それでも、たまに変なものがあったりする。
ブルックナー/交響曲第4番ロマンティック
クルト・マズア指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック
国内盤 価格750円
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このCDの国内盤は見かけることはほとんとないが、何かの間違いで置いてあるときがあった。値段も変だ。正価格をディスカウントしているのだろうか。
考えることは後回しにして、キャッシャーにもっていった。
売る方も、変な価格、といった顔で売ってくれたが、まぁ、なじみ客だし、売る方も考えるのは後回しにした感じ。
まめに見て歩けばこのようなことがたまにあったりするが、そうそう毎晩、夜の銀ブラをするわけにもいかない。750円のCDで終わればいいが、10倍20倍の銀ブラ食事でもすれば、何しに来たのかわけがわからない。それも一つの楽しみではある。
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どっちにしろ、山野楽器でCDをふらふら見て歩き、まっすぐ河童の洞窟に帰るのはかなり難しいね。
おわり