くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「さよならの手口」若竹七海

2016-02-25 20:43:01 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 「このミス」で上位の評価だったそうですね。立ち読みして、この話どうだっけ? と思ったのです。自分の本棚にあるのはわかっている。
 でも、冷静に考えるとまだ読んでなかった。
 若竹七海「さよならの手口」(文春文庫)。
 若竹さんの本はほとんど読んだのです。しばらく本が出なくてじれったい思いをしていたのですが、これが「悪いうさぎ」以来13年ぶりだとか。
 葉村晶はミステリ専門の古書店でアルバイトをしています。フェアに使う本を買い取りに出かけたところ、白骨を見つけてしまい、ケガをして入院。同じ部屋だった元女優から、行方不明になった娘を探してほしいと頼まれます。
 二十年前に失踪した娘。当時依頼を受けた探偵も、かなり詳細な調査をしながら、中途半端なまま姿をくらましてしまったのだそうです。
 晶は事実を調べるうちに、もうひとつの事件に巻き込まれていくのです。

 シェアハウスの暮らしが楽しそうなのです。
 実際やってみたら疲れるとは思いますが。
 大家さんの葡萄畑とか、歓迎の酒宴とか、差し入れの野菜とか。
 物語は二転三転し、晶は警察から目を付けられる羽目に。なんとか彼らから逃れようとするのです。
 若竹さんの登場人物は結構エキセントリックな人が多いですよね。今回はサイコパスと呼ばれる人もいます。
 おまけのミステリ案内もおもしろいです。