くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「うずら大名」畠中恵

2016-02-03 05:34:39 | 時代小説
 最近、娘がドラマを見るようになり、音声が気になって本が読めないことがあります。
その最たる被害を受けたのが、この本かも知れません。畠中恵「うずら大名」(集英社)。
 表紙がスカイエマさんなので買うかどうか検討したんですけど、結局借りることに。

 不動下道場。跡継ぎになれない男たちが集う場所でした。
 今は豪農の当主となった吉之助。兄が亡くなり、その仕事を受け継ぐことになりました。
 同じ道場に通っていた「冷や飯食い」の有月と不意の再会をします。
 この何年かのうちに有月はやはり家を継いで、多々良木藩の殿様になっていたのです!
 有月の巾着に入っている白うずらの「佐久夜」は、「御吉兆ー!」と鳴くかわいいやつ。でも、くちばし攻撃はすごいんです。吉之助も被害にあって泣いたり(それだけでなくしょっちゅう泣きますが)、果敢に相手に飛びかかったり。
 大殿様とうずらのコンビが作品の中核なのですが、わたしとしては御用人も勤めた佐源太がかっこいいと思っております。
 有月が、道場を出てからどこで太刀筋を磨いたのかも気になるところ。続編はありそうですよね?