「しゃばけ」シリーズは人気があって、図書館で借りるにも時間がかかります。今回は「なりたい」(新潮社)。
妖になりたかったり、りっぱになりたかったり。
わたしがおもしろいと思ったのは「親になりたい」です。
長崎屋の女中おように縁談があり、子どもを連れた柿の木屋(煮売り)がやってきます。しかし、息子の三太は手に負えない行動をすることで知られ、女中頭のおくまは納得できないと言います。
おようは一度嫁入りしたものの、子どもが生まれないことで戻されたのです。三太の母親になる決意をしたおようは、若旦那にとりもちを頼みます。おかみさんが、相談できるとしたら一太郎だろうと言ったからだそうですが、その理由は三太が妖だからなのですね。
柿の木屋は三太を川端で拾ったのです。もちろん、妖だとは知りません。自分自身も火事のどさくさで親とはぐれたことがあり、他人事とは思えないのです。
おようが嫁に行き、柿の木屋は繁盛しますが、そこに自分が父親だと名乗る猪助という男が……。
「猫になりたい」は手拭いを染める店の元主人が生まれ変わって猫又になり、商売のことで若旦那に相談にくる。
「猫じゃ猫じゃ」を踊るには手拭いが必要だから、戸塚の猫又たちを紹介しようと思っていると、そちらからも相談を持ち込まれて。
相変わらずコミカルでおもしろかった。
来世でなりたいものを探すように神様たちから言われますが、これは「えどさがし」に通じていくエピソードですね。
続きが楽しみです。
妖になりたかったり、りっぱになりたかったり。
わたしがおもしろいと思ったのは「親になりたい」です。
長崎屋の女中おように縁談があり、子どもを連れた柿の木屋(煮売り)がやってきます。しかし、息子の三太は手に負えない行動をすることで知られ、女中頭のおくまは納得できないと言います。
おようは一度嫁入りしたものの、子どもが生まれないことで戻されたのです。三太の母親になる決意をしたおようは、若旦那にとりもちを頼みます。おかみさんが、相談できるとしたら一太郎だろうと言ったからだそうですが、その理由は三太が妖だからなのですね。
柿の木屋は三太を川端で拾ったのです。もちろん、妖だとは知りません。自分自身も火事のどさくさで親とはぐれたことがあり、他人事とは思えないのです。
おようが嫁に行き、柿の木屋は繁盛しますが、そこに自分が父親だと名乗る猪助という男が……。
「猫になりたい」は手拭いを染める店の元主人が生まれ変わって猫又になり、商売のことで若旦那に相談にくる。
「猫じゃ猫じゃ」を踊るには手拭いが必要だから、戸塚の猫又たちを紹介しようと思っていると、そちらからも相談を持ち込まれて。
相変わらずコミカルでおもしろかった。
来世でなりたいものを探すように神様たちから言われますが、これは「えどさがし」に通じていくエピソードですね。
続きが楽しみです。