草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

秋霧がたちこめし会津盆地を詠む 5首

2010年10月21日 | 短歌
 霧があたり一面に立ち込める会津盆地は、四囲の視界が閉ざされていて、あらゆる事象の輪郭がぼけ、ついつい空想の世界に戯れることになる。水原秋桜子に「白樺を幽かに霧のゆく音か」という句があるが、それはまさしく今の会津の情景ではないだろうか。遠くから幽かに聞こえてくる音に、耳をそばだててしまうのは、目隠しにあったのと同じだからだろう。  

 会津とは川霧の地よむせび泣く汽笛の音が山にこだます 

 山走るゴールドラインゲート越え眼下はすべて霧の海かな  

 夕霧にかの人のこと思いけり宛なきメールは闇に向かいて  

 アジアとは霧の彼方のイデーなり五族協和の夢は潰えて  

 戊辰にも霧にまぎれて一群の会津の兵はさまよいてあり  



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