草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

原発抜きにはエネルギー政策を語れない

2023年01月26日 | 科学技術
 電気を使わないようにすることなど、今の時代には難しい。冷蔵庫、炊飯器など家の中は電化製品だらけだし、パソコンだって電気が必要なのである。テレビなどは見なくてもいいが、それで困るのは地上波のテレビ局ではないだろうか。
 最も打撃を受けるのは、我が国の生産現場である。電気代が高くては競争力が低下する。ようやく日本回帰が始まったと思ったらば、電気料金が足を引っ張っている。
 電気料金の値上げは、ロシアのウクライナ侵攻よって原油価格が高騰していることもあるが、それ以上に、太陽光発電を進めるための再エネ賦課金と、原発停止の影響が大きい。原発を再稼働していない電力会社は、電気料金の3割アップを申請している。そうでなければ経営が成り立たないのである。
 太陽光発電で日本全体をまかなえるというのは、全くの嘘であった。太陽光発電が効力を発揮するのは昼であり、雨の日などは心もとない。太陽光発電の割合を多くすればするほど、バックアップする補助電源が必要になり、化石燃料による火力発電に頼るしかないのが実情だ。
 自民党には再エネを進めるグループがいるが、新たん利権となっていることは否定できない。メガソーラーによる自然破壊も深刻である。日本の国土の3分の2は山林である。傾斜地に建設すれば災害の原因ともなる。しかも、太陽光発電のパネルは処分が難しく、それもまた大きな問題になってきている。
 再エネの活用は大事だとしても、あくまでも一部分を担うに過ぎない。炭酸ガスをあまり出さない火力発電所をフルに動かし、できるだけ原発を再稼働することが、当面の課題であることは、政府も承知しているはずだ。マスコミのミスリードによって、誤った情報が流され、それがエネルギー政策の混乱を招いている。ここらで冷静な議論をしなければ、日本丸は沈没してしまうのである。

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