2023/7/3放送
「世の光」の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
今週は、イエス・キリストがお語りになった例え話からご一緒に人生を考えていきましょう。新約聖書のルカの福音書15章に書かれているお話です。ある人の百匹の羊のうちの一匹が迷い出てしまったという話です。
パレスチナ地方の狭い高地の両側には、岩のごつごつした荒れ地が続いています。羊がそこに迷い込んでしまい迷子になると大変危険です。また、迷子になれば外敵にもすぐにやられてしまいますねえ。またこの地方は特に乾季のときには、羊飼いにとっては緑の牧草地を見つけるのは大変な仕事でした。そして羊飼いはそれぞれの羊に名前をつけて見分けることができたそうです。
さて、今日の「たとえ」に登場する人は百匹の羊を持っていました。しかし、その中の一匹がいなくなってしまったのです。するとその人は、九十九匹を野原に残して、一匹を捜しに出かけて行きました。羊飼いは懸命に迷子になった羊を捜しまわりました。
そしてついに羊を見つけると、その羊を担いで帰ってきたのです。羊はさまよい歩いて疲れていたことでしょう。怪我をしていたかもしれません。不安や恐怖で震えていたかもしれません。ですから途中で暴れ出さないように両足をしっかりとつかんでこの羊飼いは帰ってきたことでしょう。そして友だちや近所の人を呼び集めて、羊が見つかったことを周りの人たちと大喜びした、というそういう誰でもよくわかるお話です。
そこでイエス様は、このたとえの締めくくりにこう言われました。
「一人の罪人が悔い改めるなら、悔い改める必要のない九十九人の正しい人にまさる喜びが天にあるのです。」と。
実は、迷い出た羊は罪人の一人だ、というわけですねえ。罪人とは犯罪人という意味ではありません。神様と自分との関係がずれてしまい、切れてしまっているという状態、断線しているような、そのような状態のことを指すのです。
この例えで言うなら、あるべき所から離れてしまい、「迷子になっている」という状態です。もちろん今は優秀なナビケーションシステムもあるので迷子にはならないかもしれません。でも人生においてはどうでしょうか。あなたはどこからきて、どこへ向かっているのですか? あなたは自分自身の存在の価値を見失っていませんか? イエス様は、そんな迷子になった羊を私たち一人ひとりに例えて、そんな一人ひとりを救うために来たのですよと、このたとえをもってお話になったのです。
( PBA制作「世の光」 2023.7.3放送でのお話しより )
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