♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■キリストにある真の平和を求めた - 住谷天来 / 岩井基雄

2022年09月10日 | Weblog

2022/4/9放送

 「世の光」の時間です。お変わりありませんか? 岩井基雄です。

 今日は、歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学びましょう。群馬県にゆかりのあるキリスト者としては、新島襄、内村鑑三、柏木義円が挙げられます。そして、もう一人挙げるとしたら今日ともに学ぶ住谷天来(すみや・てんらい)です。

 明治2年、現在の群馬県高崎市に生まれた住谷天来は農家の次男として育ちます。学問に興味を持ち、前橋の幽谷義塾に学ぶ中、生涯の友となる井上浦造と出会い、二人で前橋のキリスト教会に通うようになり、自分の罪を認め、キリストが自分の為に十字架にかかってくださったことを信じ、信仰を告白し洗礼を受けます。また「上毛青年会」にも参加し、悲しみを通る女性たちを助けたい、と廃娼運動にも熱心に参加したのです。平和を求める心は若い頃から与えられていたのですねえ。

 その後上京し、早稲田と慶応に学びます。卒業後、群馬に帰郷した後は「上毛青年会」の機関誌『上毛之青年』で自己の主張を発表する傍ら、現在の共愛学園につながるキリスト教主義の学校、前橋の上毛共愛女学校の教師として、聖書を中心とした女子教育に力を入れるのです。

 退職後再び上京する中、明治29年27歳の時にある大会でキリスト者内村鑑三と出会うのです。そして盛んに平和を求める自分の主張、特にキリストの愛に基づき、明治36年には、内村主筆の『聖書之研究』に「墨子の非戦主義」(※墨子は中国戦国時代の諸子百家の墨家(ぼくか)の開祖)を載せ、非戦論を展開していきます。日露戦争の前に彼が紹介したトルストイの本や生き様は、聖書の教えとともに人々の心に深く届けられていったのです。

 再び教師となりますが、明治末期から大正には群馬の伊勢崎や富岡のキリスト教会の牧師となり、神の愛と平和を語り続けていきました。

 当時、軍国主義が強まる日本の中にあって、キリストにある平和を力強く語り続けた教育者また牧師がいたのです。

 キリストのことば

 「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるからです。」
    新約聖書 マタイの福音書 5章9節

 私たちも悲しみを通る人々に、神の愛に基づく真の平和を届けさせていただきたいと願います。


    ( PBA制作「世の光」 2022.4.9放送でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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 このサイトは URL名として   http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。

 


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