2018/7/26放送
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。 十戒を初めとした聖書のことばは人間を縛りつけるものではなく、自由へと導くためのことばなのです。
十戒第六戒には「殺してはならない。」(出エジプト記20章13節 新改訳2017)とあります。
前回、正義の戦争の話をしました。そもそも正義の戦争の概念は聖書の発するキリスト教的なものでしょうか。ある学者は正義の戦争はキリスト教化されたローマ帝国の中で作り上げられてきた思想であると指摘します。何よりイエス様が十戒第六戒を解説されている箇所に注目しないといけません。新約聖書で第六戒の本来的な意味をイエス様は次のように解説されました。
「昔の人々に、『人を殺してはならない。人を殺す者はさばきを受けなければならない』と言われたのを、あなたがたは聞いています。 兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。」 ( マタイ5章21節、22節 新改訳 第三版 )
ここでイエス・キリストは殺人の禁止だけではなく兄弟に向かって腹を立てる者は誰でもさばきを受けなければならない、と兄弟に向かって腹を立てるということにまで十戒第六戒の射程が入っていると語られました。このイエス・キリストのことばを前にするとき、殺しても良い限定的なケースなどは世界のどこにもあり得ません。イエス様のことばによると、十戒第六戒が腹を立てることの禁止を含み込んでいるのに、どうして国家の戦争による殺人を許容していると言えるでしょうか。戦争の開始から戦争の真っ最中に腹を立てられる腹立たしい思いを生まない戦争など存在はしません。 戦地において客観的で冷静さを保つことができる戦争などはどこにもありません。必ず戦地には「ばか者」「能なし」ということばが溢れます。自分の仲間を殺し、自分の大切な何かを奪った相手に憎しみや怒り、復讐心を掻き立てる結果が生み出されます。それは当然、自分の側にも相手の顔に巻き起こす事となります。
聖書には、「兄弟を憎む者はみな、人殺しです。」(ヨハネの手紙第一3章15節)と語り、憎しみという感情は既に人殺しであると断言されています。
私たちの生きているこの世界から憎しみや怒りがなくなってきますように、イエス様のもたらされた平和がこの国と世界を包んで行きますように、今朝も心から祈りたいと思います。
( PBA制作「世の光」2018.7.26放送でのお話しより )
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。 十戒を初めとした聖書のことばは人間を縛りつけるものではなく、自由へと導くためのことばなのです。
十戒第六戒には「殺してはならない。」(出エジプト記20章13節 新改訳2017)とあります。
前回、正義の戦争の話をしました。そもそも正義の戦争の概念は聖書の発するキリスト教的なものでしょうか。ある学者は正義の戦争はキリスト教化されたローマ帝国の中で作り上げられてきた思想であると指摘します。何よりイエス様が十戒第六戒を解説されている箇所に注目しないといけません。新約聖書で第六戒の本来的な意味をイエス様は次のように解説されました。
「昔の人々に、『人を殺してはならない。人を殺す者はさばきを受けなければならない』と言われたのを、あなたがたは聞いています。 兄弟に向かって腹を立てる者は、だれでもさばきを受けなければなりません。兄弟に向かって『能なし』と言うような者は、最高議会に引き渡されます。また、『ばか者』と言うような者は燃えるゲヘナに投げ込まれます。」 ( マタイ5章21節、22節 新改訳 第三版 )
ここでイエス・キリストは殺人の禁止だけではなく兄弟に向かって腹を立てる者は誰でもさばきを受けなければならない、と兄弟に向かって腹を立てるということにまで十戒第六戒の射程が入っていると語られました。このイエス・キリストのことばを前にするとき、殺しても良い限定的なケースなどは世界のどこにもあり得ません。イエス様のことばによると、十戒第六戒が腹を立てることの禁止を含み込んでいるのに、どうして国家の戦争による殺人を許容していると言えるでしょうか。戦争の開始から戦争の真っ最中に腹を立てられる腹立たしい思いを生まない戦争など存在はしません。 戦地において客観的で冷静さを保つことができる戦争などはどこにもありません。必ず戦地には「ばか者」「能なし」ということばが溢れます。自分の仲間を殺し、自分の大切な何かを奪った相手に憎しみや怒り、復讐心を掻き立てる結果が生み出されます。それは当然、自分の側にも相手の顔に巻き起こす事となります。
聖書には、「兄弟を憎む者はみな、人殺しです。」(ヨハネの手紙第一3章15節)と語り、憎しみという感情は既に人殺しであると断言されています。
私たちの生きているこの世界から憎しみや怒りがなくなってきますように、イエス様のもたらされた平和がこの国と世界を包んで行きますように、今朝も心から祈りたいと思います。
( PBA制作「世の光」2018.7.26放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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