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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■十戒 -自由への励まし 64 / 大嶋重徳

2018年07月26日 | Weblog
2018/6/21放送

世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
 聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。 十戒をはじめとした聖書のことばは人間を縛りつけるものではなく、自由へと導くためのことばなのです。
 十戒第六戒に「殺してはならない。」(出エジプト記20章13節 新改訳2017)とあります。この戒めは 「生きよ、今日を生きていきなさい。」と言う神様の声が鳴り響いている戒めです。そして「今日を生きていきなさい」という声を聞いた者は、自分の人生は自分以外の誰かと互いに生かしあうことへと召し出されているんだなあ、と自覚が生まれてきます。そして生きることに疲れ果てた誰かの隣にすっと座り、その疲れと痛みに寄り添う者となっていったのです。「殺してはならない。」という第六戒に生きていこうとする人は、ただ単に殺さなかったらいいでしょという生き方ではなく、殺されそうになっていたり死にたくなってしまっていたりする誰かのために一緒に生きて行こうと声をかける優しい存在になるのです。そしていのちが大切にされていく社会を形成し、平和の問題を自分の生き方としてとらえることのできる人、世界に生きることの励ましを与え、平和の光を放つことになっていくのです。

 このように第六戒の「殺してはならない。」という戒めの目指すところは、生かされること、愛しあうことです。

 しかし現在、私たちの目の前には殺された被害者家族の感情が実際的にあることも事実です。第六戒はそんな被害者家族に「赦せ」と声高に叫ぶことや中絶に悲しみを抱える人に「堕胎は殺人だ」とだけ言う原理主義者になる事を求めてはいません。まだ自分でいのちを絶つことがいけないことだと知りながらも苦しみ悩み弱さの中で耐えられず自殺に心が惹かれていってしまう魂もいます。原理主義者の響きや生きづらさを抱えている人の心を生かしたりはせず、もっと追い詰めていくこととなるでしょう。

 第六戒の戒めの実践は、赦せない痛みを抱える家族の思いに執り成すことのできる神のことばはいかなるものか、という事を考え続けることです。悲しみに悲しみが重なる事が無いように、自分の手の及ぶ場所にどこへでも行き、どこまでも関わり、泣く者と共に泣き、社会的な執り成しを続けることも第六戒の放つ光の生き方です。あなたのそばに、大切な人の死を迎えて苦しみ悲しみを抱えている人がいるでしょうか。私たちは今日そんな方のそばに行って一緒に涙し祈る者でありたいと思います。

   ( PBA制作「世の光」2018.6.21放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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