2016/3/21放送
世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
今週はイースタースペシャルをお届けいたします。
イエス・キリストが十字架につけられたのはユダヤ最大の祭り・過ぎ越し祭りの時でした。エルサレムの町は巡礼の人たちで溢れていました。その中にクレネからやってきたシモンという人がいました。彼がエルサレムに着いた時、目にしたものは異常な光景でした。野次馬が溢れ罵声が飛び、向こうから十字架を担いで処刑場に向かう3人の男たちの姿を見たのです。その中に、何度もよろめき倒れながらそのたびに兵隊に鞭打たれている男の姿がありました。もちろんシモンにはそれが誰なのか分りませんでした。せっかくエルサレム巡礼に来たのに見たくないものを見てしまった、と思ったかもしれません。
その時でした。突然ローマ兵がシモンを掴んで引きずり出し、「おいお前。イエスの十字架を代わりに背負え!」と命令したのです。彼は、何て運が悪いんだ、と思ったに違いありません。なんで私がこんな目に会わなければならないのか、という気持ちだったでしょう。しかし、このシモンはエルサレムでただ不運に見舞われた男としてだけでは終わりませんでした。実はこのクレネ人シモンのことはマルコの福音書に記されているんですが、シモンのことを「アレキサンデルとルポスとの父である」とわざわざ説明が入っているんです。つまり、マルコの福音書を読んだ人たちの多くがこのシモンの息子であるアレキサンデルとルポスという兄弟がいて、この兄弟がクリスチャンとして歩んでいることをよく知っていたことが分るんですね。つまりシモンにとっては人生最悪の出来事だと思われたことが人生最大の出会いを経験することになり、それが家族にも伝えられていったということなんです。
シモンは十字架を担いながら、このイエスと一体何者なのだろうと考えたことでしょう。罵られても嘲けられても、憎しみの眼差しを向けるわけではない。この方は一体どういうお方なのだろう。十字架につけられたイエス様の姿を見てローマ兵のために赦しを祈る姿を見、あの十字架上のイエス様の語られたことを聞いて、シモンの心の中には深くそれらが一つ一つ刻み込まれていったのではないかと思います。そして後にイエス様を救い主として信じ、その信仰が家族にまで広がっていたのではないでしょうか。人生最悪と思った出来事が実は本当の救いをもたらす出会いとなっていきました。
今でも同じです。十字架のイエス様との出会いは人生を変える出会いとなるのです。
(PBA制作「世の光」2016.3.21放送でのお話しより)
***
さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
今週はイースタースペシャルをお届けいたします。
イエス・キリストが十字架につけられたのはユダヤ最大の祭り・過ぎ越し祭りの時でした。エルサレムの町は巡礼の人たちで溢れていました。その中にクレネからやってきたシモンという人がいました。彼がエルサレムに着いた時、目にしたものは異常な光景でした。野次馬が溢れ罵声が飛び、向こうから十字架を担いで処刑場に向かう3人の男たちの姿を見たのです。その中に、何度もよろめき倒れながらそのたびに兵隊に鞭打たれている男の姿がありました。もちろんシモンにはそれが誰なのか分りませんでした。せっかくエルサレム巡礼に来たのに見たくないものを見てしまった、と思ったかもしれません。
その時でした。突然ローマ兵がシモンを掴んで引きずり出し、「おいお前。イエスの十字架を代わりに背負え!」と命令したのです。彼は、何て運が悪いんだ、と思ったに違いありません。なんで私がこんな目に会わなければならないのか、という気持ちだったでしょう。しかし、このシモンはエルサレムでただ不運に見舞われた男としてだけでは終わりませんでした。実はこのクレネ人シモンのことはマルコの福音書に記されているんですが、シモンのことを「アレキサンデルとルポスとの父である」とわざわざ説明が入っているんです。つまり、マルコの福音書を読んだ人たちの多くがこのシモンの息子であるアレキサンデルとルポスという兄弟がいて、この兄弟がクリスチャンとして歩んでいることをよく知っていたことが分るんですね。つまりシモンにとっては人生最悪の出来事だと思われたことが人生最大の出会いを経験することになり、それが家族にも伝えられていったということなんです。
シモンは十字架を担いながら、このイエスと一体何者なのだろうと考えたことでしょう。罵られても嘲けられても、憎しみの眼差しを向けるわけではない。この方は一体どういうお方なのだろう。十字架につけられたイエス様の姿を見てローマ兵のために赦しを祈る姿を見、あの十字架上のイエス様の語られたことを聞いて、シモンの心の中には深くそれらが一つ一つ刻み込まれていったのではないかと思います。そして後にイエス様を救い主として信じ、その信仰が家族にまで広がっていたのではないでしょうか。人生最悪と思った出来事が実は本当の救いをもたらす出会いとなっていきました。
今でも同じです。十字架のイエス様との出会いは人生を変える出会いとなるのです。
(PBA制作「世の光」2016.3.21放送でのお話しより)
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。