■神の義から憐れみの愛へ ／ 岩井基雄

2013/7/5放送

　世の光の時間です。お元気ですか？　岩井基雄です。今日もご一緒に旧約聖書の詩篇を味わいましょう。今日は詩篇72篇1節と2節です。

　「神よ。あなたの公正を王に、あなたの義を王の子に授けてください。彼があなたの民を義をもって、あなたの、悩む者たちを公正をもってさばきますように。」

　この詩篇を読んだのはイスラエルの三代目の王であるソロモンです。彼は富や名声ではなく神からの知恵を求め、その知恵によってイスラエルの民を正しく治めた王でした。彼はこの詩篇の中で、神からの公正と義とを求めています。神の義と公正によってこそ悩む者たち、神の民を正しくさばき治めることができると言うのです。

　私たちは時に、自分たちが考える自分の義に振り回されます。自分の目に正しいと思うことを行うことを喜びとしてしまい、他の人の心や思いを踏みにじってしまうことがあるのです。すなわち公義や公正ではなく、私的な思いから判断してしまうのです。そして自分が良い思いをすることを神に求めてしまうことがあります。

　しかしソロモンは自分のことではなく、神の義が表わされ神の公正が自分を通して示されるようにと願います。すなわち人生の中心を自分の思いや自分の義ではなく、すべての主権者である神様のもとに置いたのです。それは自分中心の考え方や生き方から離れることでした。そしてその歩みは弱さを持つ人々への愛へと向かうのです。

　続く12節から14節にこう書いてあります。
　「これは、彼が、助けを叫び求める貧しい者や、助ける人のない悩む者を救い出すからです。彼は、弱っている者や貧しい者をあわれみ、貧しい者たちのいのちを救います。彼はしいたげと暴虐とから、彼らのいのちを贖い出し、彼らの血は彼の目に尊ばれましょう。」

　神様はあなたの心もあなたの人生をも同じ平安と恵みで包み、祝してくださいます。神様はあなたを決して見放すことも見捨てることもなさらず、救い主イエス・キリストを誕生させ、どんな時にも彼の力強い永遠の愛の御手で私たちを支えてくださるからです。

　神様の愛と祝福はあなたにも注がれています。この恵みにある人生、豊かな使命に生かされる人生を歩みませんか？　

(PBA制作「世の光」2013.7.5放送でのお話しより)

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