世の光の時間です。 いかがお過ごしですか。 板倉邦雄です。
今日は「寝つかれぬ夜」と題してお話ししましょう。 旧約聖書のエステル記の続きです。
さて、ペルシャの王様アハシュエロスはどうしても寝つかれぬ夜がありました。
寝つかれなかった王様は、しばらく読書でもしようか、ということにしました。書庫から王国の記録文書を持ってこさせました。 読み進むうちに、ある項目に目が行きました。 門の警備に当たっていた役人の二人が企てた王様暗殺未遂事件の所です。 計画が未然に防げたのはモルデカイの手柄だ、とありました。
王様はそばにいた者に尋ねました。
「このモルデカイに何か褒美をとらせたかな?」
「何もとらせてはおりません。」
「誰か外庭で勤務についている者はおらぬか?」
王様がこう言った時です。 例の絞首台にモルデカイを吊るす許可を得ようと、総理大臣のハマンがお城の外庭に差し掛かった所でした。 そこで家来が答えました。
「ハマン様がお見えです。」
「ちょうど良い。ここに呼べ。」
ハマンが来ると王様はさっそく話を切り出しました。
「余の目がねにかなった者にはどんな栄誉を与えたら良いものかなあ。」
ハマンは心の内に思いました。 「きっと私のことだ。 私以外に陛下が栄誉を与えたいと思う者などいるはずがないからなあ。」
そこでわくわくしながら意見を述べたのです。
「陛下着用の王衣、それに愛馬と王冠をお取り揃えてくださいませ。 そして陛下の服を着せ、愛馬に乗せ、くつわをとらせて通りを曵いていかせるのでございます。」
「名案じゃ、名案じゃ」
王様は思わず膝を打ちました。
「大至急王衣を持ってこさせ、余の馬を曵いてきてその通りにお前がしてやれ。果報者は宮廷勤めのユダヤ人モルデカイだ。良いな。今言ったことをそっくりそのまま実行するのだ。」
何ということでしょう。 大逆転です。 これを神の摂理と呼ぶのです。 神の摂理は神様を信頼し愛する者たちと共に働いています。 異教の王様に寝つけられぬ夜を与え、読書することを支配しておられました。
聖書のことばです。
「すべて神がなさる事は永遠に変ることがなく、これに加えることも、これから取ることもできない。神がこのようにされるのは、人々が神の前に恐れをもつようになるためである。」 伝道の書 3書14 節 (口語訳聖書)
( PBA制作「世の光」2009.11.11放送でのお話より )
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