ときどき私たちは自分の行動の理由として
別の理由をもってくることがある
そしてしばしば私たちは最善の理由よりは
次善の理由を選ぼうとする
それは真の最善は努力と犠牲を必要とするからである
それで人々は結婚生活を続けることになる
子どもたちのためか経済的な理由のために
自分たちが社会的立場を持っているという理由のために
二人がお互いにすっかり慣れているという理由のために
一人になるのが恐いという理由のために
他の人たちが言うであろう事柄のために
しかし彼らは理解していない
自分たちは「一緒に」いるとは言えないことを
事実は一緒に「留まっている」だけであることを
彼らはただ同じ家を使っているのにすぎない
同じ車と同じ銀行
そして同じ子どもたち
たぶん決断の時が今来ている
新しく自分をゆだねて一緒にいようとする決断の時か
さもなくば離ればなれになる決断か
たぶんそんなにも長い期間をかけて大きくなってきた互いの違いを明らかなものとする決断の時が
もう一度
お互いの正直さ・誠実さを尊重しようとする決断の時が
ウルリッヒ・シェーファー 『成長する愛』より
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