王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

サウジ国王 46年ぶり 来日 !!

2017-03-14 06:45:18 | 政治
【サウジ国王来日】日・サウジが「ビジョン2030」で合意 中東市場開拓へ規制緩和促す 脱石油依存を後押し

12日夕刻7時頃羽田空港にサウジ国王が到着しました。同行総勢1000人と伝えられていました。高級車の手配はもちろん高級ホテルの手配などでサウジ景気とはやされていました。凄いものですね。

71-2年の石油ショック以来1バーレル2ドル以下だった原油が品質格差もなしに原油なら2014年には1バーレル100ドルを超えるような世界相場かつ投機商品になり世界1位の産油国であるサウジなどは笑いが止まらない10年?だったと思ってました。
ところが2015年以降相場は下落を続け昨年この方は1バーレル50ドルを超えるか超えないかの線を推移しています。

石油の収入すべてを国家予算で消費しているわけではないでしょうが支出が一定で収入が半減すればやりくりは大変になるだろうと推測はつきます。

マスコミの解説を見ると「サウジの石油依存経済からの脱却とサウジの産業多角化に日本が後押し」する「日・サ・ヴィジョン2030」を13日両国間で合意したそうです。

落ち着いて考えると「もともと金が無くて勤勉な労働者が沢山いる国」に産業支援するのでなく「広い国土と少ない人口」そしてこれまでの王家のオイルマネーによる社会保障ももとで育った遊牧系(単に農耕系というか一か所定住型でない)サウジ国民勤労に対するメンタリティーを考えると日本の良く考えないと産業なんて育ちそうもありません。場合によっては「宗教革命に手を入れてしまう」様な事が必要な事になるかも知れません。しかしそれは「厳格なワ物派のイスラム国」を標榜するサウジと根本的な対立を起こすかもしれません。しかしうまく政策が動けばイスラム教大国のサウジと安定的互恵関係を構築することになりますから広い意味でテロ抑制の下地を構築することにもなります。
ピンチはチャンスでもあります。
うまく企画が動き出すことを願っています。10年以上は掛りそうです。
しっかり見守りましょう。


写真:サルマン国王と安倍首相

産経新聞:
日本政府は13日、サウジアラビア政府との間で合意した「日・サウジ・ビジョン2030」で、石油依存経済から脱却を目指すサウジの産業多角化を後押しする「水先案内人」を買って出た。最大の原油供給国である同国との関係を深めるとともに、経済特区の創設などを通じて参入規制の緩和も促し、日本企業の中東市場開拓につなげる狙いだ。(田辺裕晶)

 「サウジとの関係を新しいレベルに引き上げ、改革を全力で支えたい」。経済産業省幹部は力を込める。

 同ビジョンでは、サウジの脱石油依存と日本の成長戦略の相乗効果を生み出そうと、同国内の産業競争力強化やインフラ整備、エネルギー分野の協力などを含めた31件の官民先行プロジェクトを選定した。

 財政収支の大半を石油関連に依存するサウジでは、国内の産業が育たず、査証(ビザ)の発給遅れやサウジ人の雇用義務付けといった複雑な規制が外国企業の参入を阻んでいる。同ビジョンでは、両国の外務省が査証(ビザ)発給の円滑化を進めることに加え、規制緩和などで企業を誘致する特区の開設を明記した。

 また、日本郵便とサウジ郵便公社(サウジポスト)が越境電子商取引(EC)システムを整備。経産省と東洋紡、JFEエンジニアリングなどがサウジ環境・水・農業省などと提携し、海水の淡水化事業を進めるなど具体策も盛り込んだ。

 課題がある。サウジ側の“働き方改革”だ。

 サウジでは王族がオイルマネーを国民に分配して権力を独占してきたが、原油安で財政赤字が続く中、バラマキ策の限界が近い。公式統計の失業率は2015年で11・6%だが、若者の失業率は約4割に上るとの指摘もある。

 ムハンマド副皇太子の旗振りで新産業の育成に取り組んでおり、14日にはトヨタ自動車がサウジと工場新設の事業化調査を始める覚書を結ぶなど、企業の進出も進む見通しだ。

 ただ、サウジではほとんど働かなくても暮らしていられたことから、経済官庁幹部は「まず『勤労の美徳』から理解してもらう必要がある」と頭を悩ましている。
(引用終わり)
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