王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

国家の品格 まくら

2006-04-06 07:12:20 | 国家の品格論
藤原正彦氏の「国家の品格」という新書が好評であるという書評付きで正月の新聞広告にそれが大きく載っていた そこで早速横浜市立図書館に予約を入れてみると600人以上の申し込み 余り高価な本でないので(¥714)図書館全体で35冊ほどあった これでも一冊あたり17人待ち 1人2週間借りられるから8ヶ月後にならないと番が回ってこない 早くても半年後だ

その内ブログで書評を書く方が出て全面賛成の方とやや懐疑的な評価をする方を8:2くらいの割で目にした たまたま先月19日(と思う)報道2001に中曽根元総理と同じテーブルに着かれている藤原氏をお見受けした 昔の爺なら以下の様な人物評をしなかったが30秒の印象でも3年付き合った印象でも対象人物に対する評価の大きな狂いは無いという話(を竹村健一氏が紹介するのを聞いて)に悪乗りすれば藤原氏は「目つきの定まらない奇矯な感じのする」人物であった

藤原氏話の一つ 伝統とは説明が不要なもので「鰯の頭も信心から」であり「天皇制は古くから皇統の男系男子が継ぐから尊い」のであり「イギリスの(多分ケンブリッジ)大学では(教授?)仲間と暗い部屋で黒マントをはおりディナーを共にした この肉は白鳥で女王陛下から(下賜された)物だ」なんて有り難がりながら 「これが伝統だ」 てな事をのたまわっていた いやな気がしてその後を見るのを止めた

3日月曜日横浜の有隣堂という大きな書店に一寸寄った たまたま目にした棚に「国家の品格」が山積みになっていた それでは自費で読んでみるかと決断し購入したのだ!

偶然とは恐ろしいその日の朝日新聞の9面に「国家の品格とは何か」と題して藤原正彦氏の意見と内田樹氏の意見が載っていたではないか
 
藤原氏の意見は
1:バブル崩壊以降日本人は拝金主義に陥り金で信念を曲げるようになった
2:戦後の自然破壊・教育の荒廃などもアメリカ流の経済至上主義や市場原理主義が元凶である
3:アングロサクソンの「論理と合理」を許すと日本も世界中もめちゃめちゃになってしまう
4:日本が対処すべき方は新渡戸稲造の「武士道精神」である
5:わけても「惻隠の情(そくいんのじょう)」が大切である 惻隠の情とは「弱者、敗者、虐げられた者への思いやりであり共感と涙である」 これを世界に発信する事が世界が望んでいる事でないか
6:「愛国心」には二つの異質の物が含まれている 一つは「ナショナリズム(国益主義)」と「祖国愛(パトリオティズム)」がある 祖国愛を大切にしながら「惻隠」という情緒を論理や合理に凝り固まった世界に広める事が日本の役割だ

朝日の記者の頭と編集者の目を通して文章になっているので臭み?は少ない よく洗ってしまった「くさやの干物」みたいだ 良い悪いは脇に置けば藤原先生の生のお言葉が効くー!
そこで爺は「国家の品格」を各章毎位に分けて「本当にそうであろうか?」と呟いてみたい 大先生に一寸でも反対意見をつぶやくのであるから毎日ぼんぼん書くという訳には行かない 不定期でやってみたい 恐れ多いことであります 次は前書きです


コメント (1)
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