沖縄に民主主義思想は育っていない(必須)


知念氏が投稿した論壇は13年かけてメリーランド大学を卒業したことから書き出していて、アメリカンスクールの特徴を述べている。前半はアメリカンスクールのおもしろいところを書いている。
知念氏とアメリカ人学生との白熱した討議について書いてあるので、知念氏は日本にはない極めてアメリカ的な自由討論の授業の素晴らしい面を紹介すると思いながら読んでいると、知念氏は、知念氏がアメリカの学生たちとの論争で一歩も引かなかったことを誇り、「国際人としての出発点は決して語学力ではない。自国の歴史と文化に強い誇りを持つことだ」と自由討論はお互いに学習しあう場所であるはずなのに、国家と国家の非難合戦の場所してしまい、二十代の若いアメリカ人と一歩も後に引かなかったことを自慢している。大人気ないなあと、私は思わず苦笑した。

本来、討議は学生たちが色々な角度から話し合い、お互いの知識や思想を高めていくのを目的としている。アメリカ対日本のプライド合戦、避難合戦のような討論を目的にはしていない。

例えば、大学の討議で「琉球処分」について討議するとした場合、学生はそれぞれ「琉球処分」について調べて、それぞれの学生が「琉球処分」について意見を述べるのが討議である。先生が「琉球処分」の定説を教えるような授業とは違う。

琉球処分について討論するなら、私は

1.琉球とは琉球王朝のことであり、正しくは琉球王朝処分つまり王朝処分である。
2.薩摩藩は鹿児島県、蝦夷は北海道、江戸は東京都というように、江戸幕府の藩名は全て懸命に変わった。沖縄だけが特別に琉球処分されたわけではない。
3.「琉球処分」に反対したのは地位が高く、財産のある武士階級であり、下級武士は「琉球処分」に賛同した。
4.琉球処分は廃藩置県であり、士農工商の身分制度からの開放であった。
5、琉球処分は沖縄にとってよかった。

の意見を持ち、他の学生と討論するだろう。琉球処分は東京中心の中央集権政治の始まりであり、地方いじめの始まりだと主張する学生がいるかもしれない。
それぞれの人間が自分の考えをしっかりと主張するのは民主主義の基本でもある。残念ながら知念氏は討議の授業の目的を理解していないようだ。

前在沖米総領事で、米国務省日本部長だったケビン・メア氏が6日までに、同省職員を退職した。昨年12月米大学生らに省内で行った講義の内容に疑問を持った学生が公表したことがメア氏が退職した原因と思われる。多分、メア氏の発言に疑問を持った学生を中心に学生たちは討論をしただろう。そして、公表することにした。自分の考えをちゃんと発言するというアメリカ教育を受けて育ったから、メア氏の発言が表に出たのだ。
日本の学生であったなら、公表することはなかっただろう。

知念氏は、自分の考えを堂々と発言する自立した人間を育てる目的の討議のことを理解しなかったようだ。だから、知念氏は、小学高学年に「琉球史」教えることを提言している。知念氏のいう「琉球史」は現在定説となっている「琉球史」である。知念氏は、「琉球王国約400年の独立国家としての誇りを強く教えてほしい」と述べているが、そのような歴史は主観的な歴史であり、客観的ではない。
アメリカンスクールで自由に討論する授業を体験した知念氏が、既成の歴史を子供に押し付けて、強引に誇りを持たすのを主張するのは残念だ。

琉球王国とは武士階級が支配した階級差別の社会である。武士階級支配の琉球王国を誇りにするというのは反対である。琉球王国は滅ぼすべき国であり、武士階級の支配する社会より民主主義社会のほうががずっといい。
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独り立つ・・・アートはいく 二百二十六・二百二十七句

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