Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

「侮辱罪の厳罰化」は 便利さ優先のツケ

2022-06-14 14:23:54 | 社会・経済

今国会が明日 会期末を迎えるそうで、参院にては法案成立ラッシュを迎えそうだ。目につくものだけでも、子ども政策の省庁一元化を図った「こども家庭庁設置」、成人年齢下方修正に伴いも新たに成人入りの 18,19歳女性が 所謂「AV」と呼ばれる成人向けコンテンツへの出演強要などからの防護と、被害に遭った場合の救済を図る「AV出演被害防止・救済」、そして近年とみに問題視される インター・ネット上の悪質な中傷誹謗行為への対策としての「侮辱罪」厳罰化を含む刑法改正の各法案成立が見込まれる。

こども家庭庁設置法は来春から施行の見込みだが、懸案の一つたる幼稚園と保育施設を同一省庁で監督する「幼保一元化」が見送られた他、幼少教育の管掌が文科省のままなど 問題点も多いとされ、立憲民主党や日共などは反対した様だ。本法案に限っては そうした反対理由も一定の根拠があるは事実で、岸田政権は今回法案で果たせなかった積み残し課題をどうクリアするのか、見通しともいえる「ロード・マップ」を我々国民の前に明らかにすべき。その実行が 一つの策では到底解消も緩和もできない少子化を少しでも改善する一助にでもなるのではと心得る者だが。

AV出演被害問題も、事案にもよるが深甚なケースが生じる可能性もあろう。この法案成立には 与野党の立場を超えた協議や知恵の出し合いもあったと聞くが、今後の国会運営健全化の為にも 良き先例として欲しい。悪くすれば 被害者の人格を大きく損ねる可能性も捨てきれず、その事実より営利や病的な「表現の自由」を優先させる事があってはならない。初の法制という事もあり 課題がない訳ではなさそうだが、施行 2年後を目途に 必要な見直しを行う旨も付帯された。法制を運用しながら 生じた問題は後追いで解決する手法も認められて良いはずだ。

そして今回の刑法改正。既に日常に入り込み、ともすれば「何を言っても書いても許される」と思い込みがちなインター・ネットとの向き合いに一石を投じる見直しとなったのは間違いなさそうだ。以下 昨日の FNNプライム・オンライン記事を引用して、みて参りたい。

「インター・ネット上の誹謗中傷への対策として「侮辱罪」を厳罰化することなどを盛り込んだ 改正刑法が 6/13の参院本会議で可決され、成立した。今回 改正された刑法の柱は「侮辱罪」の厳罰化と「拘禁刑」の創設だ。

「侮辱罪」の刑は、現在 30日未満の「拘留」または 1万円未満の「科料」のみ。社会問題化する インター・ネット上の誹謗中傷を取り締まるには、1年以下の「懲役・禁錮」または 30万円以下の「罰金」が加えられ、厳罰化されることになった。

侮辱罪をめぐっては 民放 TV番組に出演した女子プロレス選手が中傷被害を経て自殺したことを受け、厳罰化の議論が進んでいた。また 東京・池袋の高齢運転者暴走事故で家族に犠牲を生じた男性に向け「金や反響目当て」などと中傷ネット投稿を行った容疑者が今春 書類送検されている。

一方 今回の (刑法)改正では、刑務所などに収容する刑罰のうち 刑務作業の義務がある「懲役刑」と義務がない「禁固刑」を廃止し、2つの刑を一本化する「拘禁刑」を創設する。

拘禁刑では 刑務作業のほか、再犯防止のための教育などを受けることができるようになる。服役後に 再び犯罪を起こす「再犯者」を減らすため、立ち直りに力を入れる狙いがある。刑の種類の変更は 115年前に刑法が制定されて以来、初めて。(引用ここまで。前述被害者及び同ご遺族の氏名は 記す意味が薄いと判断、匿名としました)

改めて感じるのは、多くの各位への精神的危害をも及ぼしかねない インター・ネットなる手段を使う時、ともすれば便利さばかりが先行し、使用に当たっての注意や心得の教育が蔑ろにされている事だろう。

最近 一部の小学生が試した、子ども達の健康被害にも繋がりかねない程重量増加した ランドセルの持ち歩きを改善する補助具の考案や開発の話題につき、(多分 後半生男をメインとする)横柄な大人達から「楽をするな!」とか「重いランドセルで鍛えろ!」などと叱咤にしてはやり過ぎの ネット非難やら罵声やらが寄せられたそうだが、これなぞは発信者の方こそが便利さに溺れた典型と言えやしないか。

今の小学生達が担うランドセルは、我々の餓鬼時分とは比べ物にならない程重量化していると言われる。健康面や身体面の悪しき因果関係が認められた以上、改善や緩和への動きは当然だろう。しかも今回は その小学生達が自ら考え、改善への道筋を具体的に歩もうとしているのだ。そうした日常の 小さなアイデアの集積が、我国を動かす大きな力に繋がる事を 安易に非難する連中は端から理解する意思などない。その無神経さが、ひいては祖国日本の国運を傾かせる事ともなるのではないか。

形こそ違え、意に沿わぬ相手に向けた露骨な中傷誹謗行為も 便利さに流された果ての所業と心得る。直ちには関係ないと反論もされそうだが、今後の我国は 順調に進みそうにもない 安全留意の原発条件付再稼動見通しや火発の縮小、それに大幅普及など望めない 再生可能エネの動向などによる電力危機が囁かれている。

国家間の国際送電網も整備され、又 原発の条件付再稼動についての国民的合意も取り付け易い欧州と違って、我国は周囲が海洋の上に 周辺諸国も非友好国が多く、国際送電網など望むべくもない。つまり「自国の電力は自国の責任で」となる訳だが、それが果たせぬ可能性があるのだ。最悪の場合、産業向けに留まらず 民生向けの計画停電も覚悟せざるを得ない場合もあり得る訳だが、そんな時こそこれまでの便利さにどれ位溺れていたかが露見する事だろう。もしそんな場面を迎えても、できるだけ落ち着いて向き合える様にと 今から心がけようとする者だが。今回画像も振り返りで恐縮。熱田神宮近くの 名古屋鉄道・神宮前駅北詰にて迎えた、上り特急列車の様子を。この 1700型車両は、残念ながら早く引退してしまった様で。


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2 コメント

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Unknown (のん子)
2022-06-15 08:17:33
侮辱罪、少しヒヤっとしています。
だってHN同志ですが、相当やりあってきましたからね(^-^;
これ、本名を明かさないと裁判にはなりませんよね。
で、お互いに訴えるぞ~と口だけで終わっています(笑)

法案、たくさん通りましたね。良くも悪くも岸田首相のおかげでしょうか。

電力逼迫なら原発再起動でしょう(安全性確認して)
返信する
微妙な問題も (HAKASE(jnkt32))
2022-06-15 10:22:43
のん子さん、今回もご見解を有難うございます。

仰る通りの問題があるのは事実ですね。いざ訴訟に踏
み切るとなると、実名を明かさざるを得ない場合があ
るでしょうから、そこは「取扱注意」となる訳ですね。

それに留意の上で、やはり侮辱罪処罰の強化は必要な
ものだと心得ます。

今国会の法案成立率は、ほぼ 100%らしいです。良
くも悪しくも、岸田政権の力もそれなりだったとい
う事で、軽く見ない方が良いでしょう。

電力問題。原発の条件付再稼動(安全第一) の必要は
、拙者も同意です。まずは お礼まで。
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