生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

震災から一年

2012-03-11 16:16:01 | エッセイ
震災の日から1年。教会では被災者のために特別な祈りがささげられました。
今日は福島県いわき市の薄磯海岸で仏教とキリスト教の合同慰霊祭が行われたそうです。
第一礼拝後、主任牧師と10数名の方が出かけて行きました。

このたびの震災で、土浦めぐみ教会宛てにアメリカ合衆国、韓国、インドネシア、香港、モンゴル、台湾などの海外の教会から計780万円もの献金があったと聞いて驚いています。めぐみ教会を信頼して届けてくださったのです。

教会からは、義援金を用いて12回炊き出しに行き、がれき撤去や絵本支援を行い、残りは復興支援金、被災教会支援金として献金したそうです。(詳しくは土浦めぐみ教会のHPをご覧ください)

わたし個人としては、炊き出し奉仕に行くこともできず(体力的に無理なので)、ただ祈ることだけでしたが……。
日本クリスチャン・ペンクラブ(JCP)で書いたエッセイ「わたしと東日本大震災」を紹介します。
     
残されし者の使命     

そのとき、わたしは自宅のリビングでくつろいでいた。突然腹に響く地鳴りがした。すぐに揺れが始まったが、そのうちおさまると思っていた。ところが、おさまるどころかどんどん大きくなっていく。

仕事が早く終わって帰宅していた娘が部屋から飛び出してきた。
「ドア開けたからね。お母さんは、ベランダの窓を開けて。お風呂に水を入れないと……」

娘は余震が続く中でテキパキ動いている。
わたしは何もできず、すわったまま呆然としていた。そんな大きな地震が起こるはずないと思っているのだ。

マンションの上階の人がやってきたとき、はっと我に返った。上階の家では食器棚や本箱が倒れ、大変なことになっているという。

我が家では何一つ壊れなかった。主人がたんすや食器棚などすべてに地震止めをしてくれていたからだ。

停電で信号がつかず、主人は隣のつくば市から4時間かかって帰宅した。電気は1日、水道は2日、ガスは10日も止まっていた。

日が経つうちに被害の大きさを知らされた。原発事故という日本では未曽有の出来事に不安でたまらなくなった。テレビの悲惨な映像を見て、何もできない自分を責めた。神様はなぜこんな災害が起こるのを許されたのだろうか……。

ヨブ記38章を読んでいたら、主がヨブに言われた言葉、「わたしが地の基を定めたとき、あなたはどこにいたのか」が心に留まった。

創造者である神様は、わたしたちよりもはるかに知恵あるお方である。わたしたちにはわからなくても何かの目的があってこの災害を起こされたのだと思った。

今わたしができることは『書くこと』しかない。



日本クリスチャン・ペンクラブ(JCP)のHP更新しました。ブックマークにあります。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
合同慰霊祭 (Janet)
2012-03-12 19:35:00
私は【2012年3月11日いわき市薄磯海岸合同慰霊祭でのお手伝いに行ってきました。
そこに喪服で集った方々の思いを、とてもうまく表現はできません・・・。
海岸でのバイオリンの調べが一人一人の心深く沁み渡りました。
曲は、【Air on the G"by Johann Sebastian Bach 】 でした♪

★100万人の福音【試練の学校】読ませていただきました。
感動!又感動!でした。そして感謝!

ありがとうございました。
一人でも多くの人に読んでいただきたい作品です。
主の御名をほめたたえます!
返信する
Janetさんへ (文香)
2012-03-12 21:25:37
合同慰霊祭のご奉仕お疲れ様でした。

やはり、バッハのG線上のアリアが演奏されたのですね。被災した方々が少しでも慰めを受けることができますようにお祈りします。


「試練の学校」を読んでくださってありがとうございました。
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