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生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

なくてはならない存在

2009-01-22 17:33:28 | 日記

祈りの友である「五つのパン」の岩永敏朗さんが、キリスト教番組「ライフ・ライン」(太平洋放送協会)に出演され、こちらでは17日に放送されました。

かつては商社マンだった岩永さんです。利潤追求の日々だったのですが、競争の中に生きる生き方に疑問を感じられ、退職されました。弱さを抱える人たちと共に働く場を作ろうと賛美の会社「五つのパン」を立ち上げました。

大変な決断だったと思います。独身なら、ためらいなくできたかもしれません。でも奥さんと子どもさんたちがおられます。収入の道が閉ざされてしまうのですから当然生活は苦しくなったでしょう。

ある晩、岩永さんが帰宅したとき電気が止められてしまい、家の中は真っ暗だったそうです。部屋には月明かりと懐中電灯で聖書を読む奥さんとお子さんたちの姿がありました。岩永さんは思わず奥さんと子どもたちに不自由かけていることをわびたそうです。すると奥さんは、「神様が最善をして下さるから」と微笑んでおられたというエピソードに心打たれました。

 番組では障がいをもつ方のホームヘルプの様子や心の病をかかえる青年が岩永さんと教会の助けで元気になられ、長野県で奥様と働いている様子などが紹介されました。


先日、新聞に乳がんになったら解雇されたという記事が載っていました。上司に「術後、月2回通院しなければならない」と言うと、「病気の人はいらない」と言われたそうです。

なんてひどい話でしょう。元気な人、能率よく働ける人が必要とされ、そうでない人は切り捨てられていく……。それが社会の現実なのかもしれませんが、それは神様が望んでおられることではありません。

障がいを持っておられる人、病気の人もみな神様によって造られたのです。神様は弱い人も、丈夫な人もひとつの体だから、互いにいたわりあい、助け合いなさいといわれました。


知り合いに年が3つずつ離れた3人兄弟がいます。3人は不思議なほど喧嘩をしません。母親が夜、パートに働きに出ているので、夕飯は3人でいただきます。後片付けは当番制にして3人が交代でしますが、当番でない子どもが手伝い、互いに助け合っています。仲睦ましい姿に心を打たれます。2番目の子どもに軽い障がいがあるので、その兄と妹が支えあっているのです。


人は、弱さを抱えている人と共に歩むことによって、人として本来の良さを発揮させることができるのではないでしょうか。そのために神様は弱い人を造られたように思います。弱い人こそなくてはならない存在で、社会の宝です。

しかし、現実は、障がいのある人がいじめられ、体の弱い人が社会から排除されている場合が多いのです。

そのような社会の中にあって、弱い者と共に歩む働きをされている岩永さんのことを神様は喜んでおられるでしょう。
弱い器官がかえってなくてはならないという聖書の言葉を語っておられましたが、わたしもそのみ言葉で力づけられ、こんなわたしのような弱いものでも生きていていいのだなと実感したのでした。


聖書の言葉

「それどころか、からだの中で比較的に弱いと見られる器官が、かえってなくてはならないものなのです。(1コリント 12:22 )」


来月(2月7日、8日)は、岩永さんの所属しておられる教会の牧師夫人が「ライフ・ライン」に出演されます。絵本の読み聞かせの会「二匹のさかな文庫」の様子などが放送されます。ぜひご覧ください。





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