佐藤愛子さんの『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(小学館)も『九十歳、何がめでたい』(小学館)と同じように楽しいエッセイです。執筆をやめたいと思いながらなかなかやめられない作者は、医師からやめてはだめ、書いていることが健康の源なので、やめたら死ぬと言われています。
それでも書く意欲がなくなったので医師の言うようにやめたら死ぬのかどうか試してみると言い、『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』の最終エッセイで「かくして私はここに筆をおきます。見渡せば部屋は床一面の反故の山、これからかき集めてメモ用紙を作ります。それで終わりです。みなさん、さようなら、ご機嫌よう、ご挨拶して罷り去ります。」と書いています。それが2021年春です。
きれいな終わり方だと思っていたら、今日の新聞広告でエッセイ、対談で振り返る「100歳まで」の物書き人生『気が付けば。終着駅』(中央公論社)の広告が出ています。文庫本なので、ひょっとすると2021年春以前の発刊だったのかも分かりません。とにかく面白く、こんな人生が送れたらよいと思っているので、これも購入してみます。
その『九十歳、何がめでたい』の映画ですが7月18日で終了したと思っていたのですが延長になり、8月上旬まで上映中でした。見たかったと言っていたAさんに連絡してあげました。