







「旧沢内村に再び学べ 地域医療の原点検証」

全国に先駆けて老人医療費の無料化に踏み切った旧沢内村(現西和賀町)で、当時の生命尊重を理念とする行政を検証する研究事業が始まった。県立大や岩手看護短大のメンバーが参加し、地域医療のモデルとなった「沢内方式」の全体像を掘り起こす試み。成果は09年2月のフォーラムで発表される。
事業を主催するのは、町のNPO法人「輝け『いのち』ネットワーク」(略称・いのちネット)。県立大社会福祉学部長の佐藤嘉夫教授を代表とした「生命尊重行政史検証チーム」を発足させ、岩手看護短大の鈴木るり子教授や地元の元保健師、元保育士が参加。初の研究会が17日に開かれた。
旧沢内村では1960年に、当時の深沢晟雄(まさお)村長が65歳以上の老人医療費を無料化し、61年に60歳以上と乳児に拡大。62年には「すこやかに生まれ、育ち、老いる」ことを目標にした地域包括医療実施計画が作られた。
沢内病院内に村の健康管理課が設置され、病院長が課長を兼ねて、保健、医療、福祉を一体とした取り組みが展開された。
検証チームは、元沢内病院長の増田進さんら、関係した当時の人たちに聞き取り調査をし、全国から資料を収集。どのような効果がもたらされ、意義があったのかを調べる。
さらに、生命尊重の行政は、「住民の生命を守るために私の命をかけよう」という政治理念を掲げた深沢村長を抜きにしては考えることができず、深沢氏の人物像にも迫ることにしている。
まとめられた検証結果は西和賀町で開かれる福祉フォーラム「今、改めて生命尊重行政を学ぶ」で発表され、論議される。フォーラムには全国の保健、医療、福祉教育関係者が参加する予定だ。
西和賀町では08年度、沢内病院の敷地内に「深沢晟雄資料館」を整備する準備を進めている。いのちネットでは資料館に、検証チームの活動を基礎にした「生命尊重行政史研究所」(仮称)設立を計画している。
検証チーム代表の佐藤教授は「当時の深沢村政の現代的な意義を探っていきたい。後期高齢者医療制度が具体化する時代だからこそ、意味があるのではないか」と話している。 (2008年05月23日全国紙地元版)

「生命尊重の行政」を掲げて医療や保健・福祉・介護の礎を築いた旧沢内村。
深沢村長の政治理念は心打つものがある







突然失礼します。沢内村のことについて調べていたらこのブログを見つけて拝見させていただきました。
よろしかったら、深沢村長のころの沢内村の保険師の具体的な活動について教えていただけませんか?
回答になりませんが3冊の書籍をご照会します。
図書館などで一読下されば幸いです。
私も若い学生時代に「自分たちで生命を守った村」菊地武雄著を読み、感動したものです。
現場にいた保健師等の詳細にいたる活動の様子までは知る由もありませんが、いろいろな方々の「志」が今も生きていることは素晴らしいと思います。
私を福祉の道にすすませ、貧困問題や障害者問題、成年後見制度へと学びを広げてくれたキッカケの1つだった。と思っています。
今後も宜しくお願いします。
お返事ありがとうございました。