Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

371,803分の我慢と1分の歓喜(42節熊本戦)

2017-11-19 22:28:31 | マッチレポート17'
371,803分。

清本が負傷した3月6日の長崎とのトレーニングマッチから今日清本が公式戦のピッチに立つまでの時間が371,803分。つまり清本が復帰に向けてリハビリに励みじっと我慢し続けた時間だ。そしてピッチに立ってからゴールするまでの時間がわずか1分。こんなにも明確なコントラストになることは滅多にないとは思うけど、それでもこの数字を見てしまうとサッカー選手とは残酷な職業だとつくづく思う。


今日はJ2クライマックス・味スタにヴェルディ−徳島を観に行っていた。清本のゴールとヴェルディの決勝ゴールがほとんど同じ時間帯だったので、圧倒的劣勢の中でヴェルディが決めた乾坤一擲の決勝ゴールに沸く味スタのバックスタンドのど真ん中で子どもと2人で「清本が決めてるー!すげーすげー!!」と騒いでおりました。周りへの迷惑も顧みず我を忘れて騒いじゃうくらいに嬉しかった。こんなことがあるのかと本当に何度もスマホの画面を見直してしまうくらいに嬉しかったし、信じられなかった。清本には心の底から「おめでとう」と言いたい。あのタイミングでゴールするだけでもスゴいのに、ついでにライダーキック系のとびきりかっちょいいやつだし。


内容はお世辞にも良かったとは言えないけど、今日に関してはホームで勝つことにしか意味がなかったと思うから、これで100点だと思う。今季のホームとアウェイの成績が逆なら何ら問題はなかったと思うけど、ホームの成績がこんなにも悪いのには必ず明確な理由があると思うから来季に向けてそこはしっかりと分析してほしい。ほとんどアウェイの試合しか観に行けない身だけど、ホームの成績のためにアウェイの成績を差し出せと言われたら迷わず差し出すくらいホームで勝つことには勝ち点3以上の意味があると思うから、来季の修正には本当に期待したい。


ごっちゃんやさんぺーの足に巻かれてるテーピングの多さを見ると、もうギリギリだったんだろうなと思う。ホームで最後に勝たなくちゃという強い思いは持っていたとは思うけど、それでも昇格の可能性が潰えた次のゲームのモチベーションが多少なりとも下がってしまうのは理解出来る。だからフィジカル面を考えても、メンタル面を考えても、今日のゲームの内容云々を語ることにあまり意味を感じない。プロの意地として最後にホームで勝ってくれたこと、もうそこに尽きる。


ぐっさんの挨拶に涙腺崩壊したし、社長の挨拶にも、片野坂さんの挨拶にも、ギシさんの挨拶にも様々な思いがある。でもシーズン総括は次の記事にしたいと思うので、ここでは触れません。







冒頭にも書いたとおり、今日は味スタに行ってきた。もっとヒリヒリとする試合になるかと思ってたけど、松本戦のスコアが全然動かなかったため思ったほどリアルタイム順位表が動かず、ちょっと拍子抜けした。試合は完全に徳島が支配して、引き分けでもPO圏が確保される順位関係からこれは1−1で終わるかなと思ってた終盤にヴェルディのセットプレーが決まり、さらに千葉の勝ち越しも決まりまさかまさかの徳島陥落となった。セットプレー以外でヴェルディに点の取れる策はなく、そんな中で2点も決められてしまったのは痛かった。ただ徳島のチームとしてのサッカーの完成度の高さの割にシーズンを通してそこまで勝ち点が積み上がらなかったのはこんなとこなのかなとも思ったので、冷静になると納得出来る部分もある。


徳島の完成度の高いサッカーに対して安西幸輝が孤軍奮闘という構図だったけど、ヴェルディはPOを勝ち抜けないと、安西幸輝のことをキープするのは難しいだろうね。2〜3年前から注目されてた選手だけど、左サイドバックというポジションを考えてもいよいよ複数チームがリストの高い位置に彼の名前を書いてると思うよ。ゴール数のみならず、前節、今節と大事なゲームで連続ゴールを決める勝負強さも見せつけた渡も人気銘柄だろうね。

それと改めて岩尾の素晴らしさを実感した。惇と川西の良いところを足して2で割らないレベルの選手だと思う。キャプテンシーの素晴らしさについても色々なエピソードが聞こえてくるし、いい選手だなと思う。


ということでPOは名古屋、福岡、ヴェルディとすべり込みで千葉。先週の時点で1回戦は関東開催なしが分かっていたので、観戦予定はなし。この4チームだとここに勝ってほしいというのは特になくて、決勝が福岡−千葉になって、タメが使えない千葉がどんなサッカーするか興味本位で見てみたいという程度かな。


ひとまず大分トリニータに関わる皆さま、長いシーズンお疲れさまでした。また悲喜こもごものオフシーズンが始まりますが、気持ちを強く持ってシーズン中以上に頑張りましょう。
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まずは全員でスペイン語を勉強しよう(41節徳島戦)

2017-11-11 23:52:10 | マッチレポート17'
スペイン語を母国語とするロティーナ監督、エスナイデル監督、リカルド・ロドリゲス監督のチームに対して6戦全敗。長崎のスペイン人ストライカーのファンマにはホームでもアウェイでもゴールを許し2敗。スペイン人GKのビクトルにはファインセーブを連発されて、大事な時期にうちだけが岐阜から勝ち点をロストした。スペイン関連の試合だけでこれだけ落としてたらそりゃこの程度の順位までが限界だよ。来季以降もJ2ではスペインブームが続きそうだし、監督、選手がある程度スペイン語を理解出来るようになれば、もっと効果的な対策が立てられるんじゃない、知らんけど。


竹内→ソンス、直人→高木とここで大きく動いてきた片野坂さん。この2人の起用でまずビルドアップの質が大きく変わった。よりリスクを取って、相手を食いつかせるビルドアップにこだわっていた印象。ヒヤッとしたシーンもなかったわけじゃないけど、相手を崩していくという観点からはアレくらいでいいと個人的には思ってる。


結局は負けてしまったけど、山形戦よりはいい試合だった。アウェイだと躍動してるように見えてしまい、かつ結果が付いてくるのはやっぱり相手に引き出してもらってるところが大きいような気がしてならない。相手がホームのためアグレッシブに戦ってくる姿勢を見せる→うちがやりたいスタイルとのかみ合わせがいい。こんな構図なんじゃないかな。ということはまだまだリアクションサッカーの域を脱せておらず、ボール保持率ではなく、本当の意味での試合の主導権はほとんど握れていないということなんじゃないだろうか。アウェイ躍動の象徴は怜だと思う。今季3ゴール全てアウェイで決めてることもそうだけど、この日も特に前半は素晴らしかったし、ニッパツでも良かった。怜がいい時というのはポジショニングが良く、サイドの対面の選手を押し込み続けられてる時。相手がアウェイだしまずはディフェンスからみたいなスタンスの時はなかなか輝けない印象。ちなみ怜は大分在籍5年のキャリアで大銀ドームで決めたのは15年シーズンの北九州戦のみ。あとは全てアウェイ。サンプルとして分析のしがいはあるんじゃないかな。


片野坂さんも何度も口にしてるとおり、徳島はいいチームだと思う。少しの波はあったかと思うけど、その印象はシーズンをとおして変わるものじゃなかった。今日自動昇格を決めた長崎よりも遥かにいいサッカーをしてるとずっと思ってきた。その徳島と互角以上のサッカーが出来るんだから今季やってきたことは間違いではないんだよ。でもより上の順位を目指すには足りないものがあることも間違いない。シーズンも終盤となり、すっかりキーワード化しつつある「積み上げ」というワード。来季のことはまだ何も分からないけど、もし来季の目標を「J1昇格」とするなら(してくれないと困るけど)、「積み上げ」とは対極のアプローチを取らなければ厳しいと思う。お金のないクラブが多いJ2においてシーズンをまたいだ「積み上げ」が本当に難しいことは我々が実体験として一番よく分かっているはず。


ただ結果が残念だっただけで本当に面白い試合だったと思う。徳島にも大分にも関係ない人に「ほら、これがうちのチームの試合だよ」と自慢出来るくらいに面白い試合だったと思う。試合後の会見で片野坂さんは涙を流したという。本当に複雑な気持ちになる出来事だと思うし、簡単に感想を語れることでもない。もう何が何でも熊本戦には勝たないといけない。この試合では何も決まらないわけだけど、熊本戦に勝てなければこのシーズン全てが否定される、それくらいの気持ちで選手たちには臨んでほしいと思う。

今シーズンもあと1試合。
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ホームという足かせ(40節山形戦)

2017-11-09 22:46:14 | マッチレポート17'
日曜日は大学サッカーを観に行っていたためリアルタイム観戦出来ず、試合は月曜日に観たものの、書くのがこんなに遅くなってしまった。まあ、継続のために書くのであってこんなに時間が空いたら本音かどうかも自分でもよく分からない。


日曜日にたつのこのスタンドで文字情報でスコアは追っていた。なかなか動かないスコアにジリジリしたが、終盤に失点を喫したのを確認して、どうしても勝たなくてはいけない試合で前がかりになりすぎたところの裏をやられたかなと思ってた。ところが月曜日に試合を観ると、そんな展開でもない。印象でしかないけど、こんなにも大事な試合のホームでどうしてこんなにも淡々と試合を進めてるんだろうという印象は拭えなかった。これはこの試合に始まったことじゃないけど。


また決めた大津。もうFWの起用については片野坂さんは下手の部類に入ると言い切って間違いない。たったの4試合しか出場機会をもらえず、90分あたりのゴール数は何と驚異の3。その3ゴール全てが勝ち点に直結するシビアゴール。ただ大津に可能性を感じるのはゴールを決めたプレーよりも、その後の93分のターンからのシュートシーン。ブロックされたものの、あそこであのプレーが出来るところに可能性を感じる。


2試合連続でQBサックならぬGKサックを決めた伊佐。今度のは一瞬入ったと思ってしまうくらいに惜しかった。このプレーに代表されるように1人躍動してるように見えてしまう。これもチーム全体が淡々と試合をこなしてるからこそ感じるんだろうと思う。


ごっちゃんの2回の抜け出し、シキの突破、岩田の浮き球ミートとATに入ってから見所が続出するところももはやおなじみとなった感がある。つまり遅すぎる。これはシーズンオフに真剣に分析する必要があると思うよ。


この試合の勝ち点2ロストでついに千葉にも抜かれ10位転落。これよりも順位が落ちることはなくなったものの、このままシーズンが終わったら果たして今季は昇格争いをしたという総括になるのだろうか。大分が最後に6位より上の順位だったのは第15節にまで遡る。それも8位と同勝ち点、得失点差もたったの1。その後一度も6位以上の順位に浮上せずに昇格争いをしたシーズンと総括していいものだろうか。それもぶっちぎりの最下位だった群馬戦を除くと、半年近くホームで勝てなかったチームが昇格争いをしていたと言えるのだろうか。


可能性は限りなく低くなったとはいえ、まだ昇格の可能性を残している。最後はどうなるかは分からないけど、このシーズンをいいものだったとするためにも、昇格争いをしていたんだとするためにも、熊本戦は何が何でも勝たなくてはならない。ぶっちゃけ徳島戦はもうどうでもいいと思ってる。個人的にはホテルもキャンセルして徳島には行かないことにした。


アウェイでどんだけいい試合を続けても観客動員が増えないのは、今季の数字が如実に物語ってる。もうここまで来ると昇格やPO進出ではなく、熊本戦に勝つことこそが有終の美。頼む、勝ってくれ。
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ホーム地獄(39節千葉戦)

2017-10-28 17:36:19 | マッチレポート17'
キム・ボムヨンの不安定さを突き続けるしたたかさがないのは監督がホームになると突然采配が振るわなくなるからなのか、選手たちに試合の流れを自ら読む力がないからなのか。90分間キム・ボムヨンの裏に伊佐を走らせ続けたら楽勝だったはず。さすがにここまでホームで勝てないチームを高く評価することは出来ない。


ホームでここまで勝てない理由はいくつかあるとは思うんだけど、今日思ったのはアウェイの試合と比較すると全体的に緩さを感じる。こぼれ球への反応だったり、本気で勝ちたい気が表に出てくる時間帯がやたらと遅いとか。もうここまでホームで弱いと、山形、熊本の分析をするより自らのメンタル面を分析する方がホームでの勝ち点3に繋がる近道だと本気で思うよ。これは冗談じゃなくて本気で思う。


ごっちゃんもゴールを決めたかもしれないけど、そのゴールよりも序盤のプレゼントボールを決める方が遥かに価値があるし、あのシュートミスが試合結果に甚大な影響を及ぼしていることを自覚してほしい。ハイラインを売りにして、決して結果が出ているとは言い難いチームが序盤に最終ラインの連携ミスからゴールを献上すれば、こんなにも簡単に試合を進められることはない。ライターの河治さんが最近「シビアゴール」という考え方の重要性を提唱している。「シビアゴール」とは同点→勝ち越し、ビハインド→同点の局面で決めたゴールのみをカウントする。つまり相手の守備がよりタイトな状況で、決めるのが難しい局面で決めるストライカーこそ真に勝負強いストライカーと言えるという考え方。ごっちゃんは今日のゴールで今季16ゴールとなり、確かに素晴らしい数字なんだけど、これを「シビアゴール」という考え方で切り取ると何と4ゴール(手集計だから若干間違いはあるかも)。もちろん1点差を2点差にして試合を決めるゴールにも価値があるとは思うし、サッカーは数値化出来ないところにも面白さがあるスポーツだと思う。でもやっぱりこの数値には意味があると思うし、この数値が表すごっちゃんのチームに対する貢献度は今日の試合が象徴してたと思う。参考までに伊佐は9ゴール中7ゴールがシビアゴール。


ホームゲームになると選手たちに緩みを感じるのと同時に、片野坂さんの采配が冷静じゃないのも地味に気になる。今日は竹内を交代させた時点で「あ、今日は終わったな。」と感じた。もちろん色んな意図があるとは思うけど、つい最近岐阜戦で失敗したばかりで、竹内をピッチに置いておく意味は選手たちの組み合わせを考える以上の意味合いが間違いなくある。それは数値が示していて、今季竹内が90分間ピッチにいなかった試合は1分3敗だ。間違いなく片野坂さんはホームゲームになると突然冷静じゃなくなる。ダントツ最下位の群馬戦を除くと最後にホームで勝ったのが6月17日とかもう異常。今日に関しては千葉との相性が云々とか、タメの恩返しが云々とかは関係ない。一刻も早く別府地獄めぐりの延長戦である「ホーム地獄」から抜け出すための作戦を練ることだ。対戦相手のスカウティングなんて二の次。


徳島とヴェルディの結果を知るとこの自滅気味に捨てた勝ち点の痛さがなおさらに響いてくる。それでも明日松本が昇格POに願書を出すクラブにとっての登竜門的クラブ、リトマス試験紙的クラブである岐阜に勝ってしまうようなことがあると、PO圏まで残り3試合で勝ち点5差だ。これは絶望的。ただ一つ希望を抱くとすれば、我々はもう4位以上に入る可能性はなく、滑り込めて6位なわけだ。これはつまりPOをアウェイで戦えるというとてつもないアドバンテージがもらえるということ。どんな手を使ってでもPOに滑り込みさえすれば、何とかなりそうな気がしてきた。


今日はうちの子どもが上の学年の公式戦に急遽招集されたため、急遽手配しておいた大分行きの飛行機をキャンセルした。子どもの公式戦は初めて観られて良かったんだけど、大分の監督や選手たちには大分に行けなくなったことを後悔させてほしかった。こんな重要な局面で「行かなくてよかった」なんて気持ちにさせないでくれよ。
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松本で躍動する松本(38節松本戦)

2017-10-22 09:01:05 | マッチレポート17'
ちょっと予想外の完勝というか、我が軍の素晴らしさを持ち上げる一方で、松本の不甲斐なさもこのこの完勝劇の要因の一部であることは間違いない。前節の千葉戦の姿はある程度松本の現在地を表していたということ。叩いてもなお我々の上に位置し、PO圏にいるチームがこの状態だというのは我々にとっては好材料。ちなみに松本は次節岐阜。我々が越えられず、徳島とヴェルディが越えていった岐阜。松本は越えていけるのだろうか。この局面で6位ラインのクラブとの4連戦というスケジュールの岐阜。PO圏のリトマス試験紙的存在。オレたちは赤でもなく、青でもなく、紫っぽい色だったように思う。


松本怜がスゴいのである。もう5年も彼を見続けてきてるわけだけど、過去最高にスゴいのである。オレがエスナイデル監督の立場だったら、福岡戦、松本戦と直近の試合を分析して、松本怜の個人対策を練らなければと思うくらいだ。駒野、田中隼磨というJリーグを代表してきたサイドプレーヤーたちと対峙しても、縦に中にと決定的な仕事を繰り返すこの選手個人に対しての対策を練ってきても何らおかしくないくらいのプレーを見せている。にもかかわらずだ、逆サイドの選手起用の事情によっては、キックオフの笛が吹かれた瞬間に平然と右サイドに立ってたりするのだ。こんなにも厄介な選手もそうそういない。全体のプレー水準も過去最高だけど、このゴールも怜のキャリア(マリノス時代は知らん)で最も素晴らしいゴールじゃないだろうか。攻守の切り替わりのタイミングを敏感に感じ取り、動き出しで完全に田中隼磨の裏を取り、ドリブルがスピードに乗るともうあとは迷いがなかった。あれは多分縦に進路を取ったとしても、決定的なシーンを演出したと思う。アレだけのスピード感でズルズルとDFラインが背走させられたら、守るのは誰だって難しい。今季のフクアリの試合では、前半に後手を踏み、後半から変則的に怜を前線に張らせて主導権を奪い返し、ごっちゃんのゴールを演出した。相性は悪くないはず。ホームでも頼む。ちなみに2点目のゴールが決まった瞬間は、選手たちよりも監督の喜びの方が爆発してたのが印象的だった。


エルゴラでは予想スタメンに名前を連ねていたさんぺーだけど、結局は帯同せず。ギリギリでの片野坂さんの判断なのか、番記者さんが片野坂さんの思いを忖度したのかは不明だけど、前節同様レギュラークラスの不在を感じずにメンバーが組めて、質を落とさずに試合が進められることにチーム全体の底上げを感じる。福岡戦のスタメンでの出来も良かったヒメはこの日の途中出場でも攻守問わずボールに絡みまくり存在感を発揮した。途中、ボール奪取したいがために惇までなぎ倒してボールにアタックしてたシーンは面白さ含めて痛快だった。昨日はいわゆるクローザーと中盤にフレッシュさを取り戻したいという片野坂さんの意図だったと思うけど、あの水準でヒメが仕事してくれると、戦術やメンバーの組み方に相当な幅が生まれると思う。ヒメが計算出来ることと、コテと川西がシャドーとボランチのどちらも出来るユーティリティ性を発揮してくれることで、さんぺーや林が万全でなくても、かなり柔軟な選手起用が可能になる。前述したけど、サイドも怜のユーティリティ性のおかげで常に3人以上のメンバーで回せて、不足感を通年で感じることがなかった。残り4戦プラスアルファも何があるか分からないだけに今の状況は心強い。


今シーズンの総括がどうなるかは大目標達成の成否で変わってくるんだろうけど、例えどんな結果に終わろうとももう一つだけどうしても乗り越えておかないといけない課題がある。それは「ホームで魅せること」。本来であれば、「まだPO圏外だけど、残り4戦のうち3つがホームだから絶対にいける!」くらいの威勢のいい声が聞こえてきてもいいはずなのに、その話になると皆が皆一様にトーンダウン。こんなふざけた話はないわけで、相手が千葉だろうが、熊本だろうが、勝利あるのみ。今季ここまでホームのお客さんにはフラストレーションを溜め続けさせただろうから、ただの勝利だけじゃなく「魅せること」が重要だ。

「勝て勝て勝て勝て、ホームやぞ!!」
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予想通りの内容と結果(37節福岡戦)

2017-10-14 19:44:29 | マッチレポート17'
今季の傾向から言って予想してたとおりの内容と結果って感じかな。いい試合だったと思うけど、いま徳島が勝ち点3に近付いていて、明日ヴェルディが群馬から勝ち点3を取るだろう(多分)ことを考えると十分とは言い切れない。いまはそういう局面。


いま岐阜−徳島を観ながらこの文章を打ってるんだけど、やっぱり改めて思うのは、前節の勝ち点2ロストは片野坂さんの采配ミスだということ。今季は番記者さんの色が出てるからだと思うけど、あまりにも戦術や采配に重きが置かれていて、実際にピッチ内で戦う選手がおざなりになって語られてることが多い気がする。目の前の敵をリスペクトすることも大事だと思うけど、なぜ岐阜がここまで36試合やって11勝止まりで、ほとんど昇格戦線に絡むこともなく下位に低迷してるのかにもっとスポットを当てないといけない。簡単に言えば、徹底して殴り倒しにいけば、殴り倒せる相手だということ。確かに客観的に見れば、岐阜の攻撃は魅力的だし、恐いかもしれない。でもそれを遥かにしのぐディフェンスの脆弱さがあるわけで、その相手に対して守りに入ったのはやはり間違い。試合後に「難しいゲームだった」と言うことまでは否定しないけど、それを簡単に受け入れるわけにはいかない。片野坂さんは今季ここまで素晴らしい手腕でチームをここまで押し上げてくれた。でもそれはそれ、これはこれ。シーズンも最終盤を迎え、ヒリヒリとした局面にきてるはず。戦術ゲーム的な面よりも、もっと勝負としての側面にスポットが当てられるべきだと個人的には感じてる。全てを批判をしたいわけじゃないけど、オレは将棋が見たいのではない。戦術はあくまでも一つの側面に過ぎない。ここまで来たのなら、もっと熱くなるようなサッカーが見たいだけ。昇格を狙うチームが16位のチームに2−0から逆転されて勝ち点を落としたのなら、監督はもっと批判されてしかるべき。いま試合が終わったけど、自分たちが出来なかったことを徳島はやり切ってPO圏は2歩遠のいた。(ちなみにビクトルは5年は許さない。)


前置きが長くなったので、今日の試合に戻します。今日の試合の最大のポイントは惇不在をどうするかというところだった。どれくらい不在の痛さを感じるかなと思ってたけど、結果的にはそうでもなかった印象。川西自身が相方(片割れ)探しと言ってたけど、蓋を開けてみると、ボランチコンビがそっくりと変わって、ソンスと姫野というディフェンス面に特徴の出せる選手が並んだ。この意図がどこにあったのかは分からないけど、中盤の主導権は譲ったかなくらいに思ってたのに、前半は福岡が前からアプローチに来ず、支配する時間が長く意外な展開だった。ただ今までの大分だと、その状況を良しとして何となく前半を終わらせてしまうことが多かったけど、今日はしっかりと先制点が奪えた。竹内の精度の高いミドルレンジのフィード、怜の縦の仕掛け、さんぺーのヘッドと、それこそ「戦術?フォーメーション?何それ?」的なゴールで、個人的にはそういうのが欲しかったと思ってたから、痛快だった。


後半の頭から福岡がウェリントンを投入してきて、ギアを入れ替えてくるのは火を見るより明らかだったから、何とか慣れるまで10分はこらえたいと思ってたけど、さすがに福岡はそれを許してくれなかった。同点ゴールのシュートは見事だったけど、大分DF陣が全くアプローチに行けてなかったから、自動昇格を狙うようなチームならアレくらいのシュートはそりゃ飛んでくるよなという納得の一撃。


16位のチームには逆転を許してしまうのに、2位のチームにはその後巻き返せるのが、今季の大分トリニータの本当に不思議なところ。ラスト10分を切ってからは福岡の各所でガス欠が起き始めて、「レベスタの歓喜」も再びあり得るかというところだったけど、今日は最後のクオリティーが低かったし、最後の最後は福岡も固かった。


急造ボランチコンビの出来は良かったと思う。特に姫野は相手の足元まで食らいつく素晴らしい対人デェフェンスだったし、開幕戦のレベスタでもこんな感じだったよなと思わせてくれた。終盤には本当に久しぶりに岩田が出場。山岸、シキーニョがベンチ入りしてたことを考えると、もともとボランチとしてメンバー入りしてたわけだよね。高校3年生の頃はボランチだったし別に違和感はないんだけど、もしかすると前田の負傷の頃から、ボランチとしての起用を見越してたのかもしれないね。ただ、今日コテが復帰、次節から惇が帰ってくることを考えると、またベンチに入ることも難しいかなと思う。でも頑張れ、必ずチャンスは巡ってくるぞ。


前節に続いて翔平が右サイドで先発。もう夏前から翔平をもっと起用してほしいと思ってた。もちろんキャプテンもいいんだけど、90分もたないことを考えると、同じく90分もたないさんぺーとの同時先発は終盤の選択肢を確実に狭めるという点からどうなんだろと考えてた。今日の翔平は攻守ともに良かったし、アグレッシブさが出てくるともっと良くなると思う。それにしてもさんぺー心配。



長崎(64)  名古・熊本・水戸・讃岐・群馬
名古(62)  長崎・群馬・岡山・千葉・讃岐
松本(61)  大分・岐阜・讃岐・福岡・京都
徳島(60)  熊本・水戸・愛媛・大分・東京
横浜(57)  町田・京都・熊本・岡山・千葉
東京(57)  岐阜・福岡・山口・京都・徳島
大分(57)  松本・千葉・山形・徳島・熊本

PO圏を目指すクラブの残り5試合。長崎、名古屋、ヴェルディは明日さらに勝ち点を上乗せする可能性があるので、この表よりも有利。残り対戦相手を考えても明日勝ち点を上乗せするようなら、長崎が4席のうち1つを占めるのは確定かな。一番恵まれてるのは横浜FCかなという気もするけど、前節でイバとヨンアピンが負傷して今日も山形に敗戦してるところを見ると、失速もあり得そう。徳島はここから3つが下位ばかりで、残り2試合引き分けでもOKみたいなスタンスで来られるとちょっときついな。あとはどこも同程度の負担感かなという感じ。


さてさて、どうなりますかな。
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厳しさが足りない(36節岐阜戦)

2017-10-08 17:14:09 | マッチレポート17'
実力値からの適性スコアは5−2くらいで大分勝ちだったと思うけど、それがこの結果で終わってしまったというのは、やはり厳しさが足りない。タイトルの頭に「昇格するには」という言葉を付けようと思ったし、その点について思うところもあるけど、それはシーズンが終わってから。


試合終了後に片野坂さん自身が早々に認めたように、勝てなかった最大の要因は山岸→伊佐の交代に伴うフォーメーションチェンジに尽きる。あれさえなければ、まず間違いなく勝ってたと思う。今までの岐阜もそうだし、今日の岐阜を見ても、何点かは取られそうだけど、それを遥かに上回るだけの点が取れそうなのが岐阜であって、それは順位表上の岐阜が何よりも分かりやすく証明している。時間帯を考えても明確に守りきれというメッセージを出したわけじゃないとは思うけど、ピッチ上の選手は感覚的にそう受け取る。精神論上でも遥か昔から語られ続けてきた誰でも分かりそうなシチュエーションでなぜあんな愚策に切り替えたのか、全く理解に苦しむ。


ビクトルが当たってたというエクスキューズがあるとは思うけど、それでもあれだけ多くの決定的なチャンスを作ったなら、5点は決めないと。結局こういう取り返しのつかないことになる。支配率70%という異常値を叩き出すチームに対して、1試合2〜3ゴールまでなら許容範囲。でも岐阜はそれをやるために他の色々なことを捨てて、大事なことに目をつむり、ロマンに突っ走っているわけで、それにお付き合いをするような人の良さを見せてどうするんだと言いたい。厳しさが足りない。


シキーニョのクロスの時もハンドがあったと抗議をしてたみたいだけど、スローのリプレーがなかったからそのプレーは何とも言い難いけど、その前の青木のは映像では完全にハンドに見えた。運もなかったとは思うけど、もうシーズンもこの局面に達したら、文字通り結果が全て。


まあ、こんな試合だから最後によく追いついたとは言いたくない。その前にやるべきことがたくさんあって、自ら招いた窮地だったわけだから。雰囲気的には14’シーズンのホーム水戸戦を思い出す勝ち点ロストだけど、あの時よりはまだ試合数もたくさん残ってるし、少なくとも勝ち点1は取ったというところが違いか。


しかし、この局面に至ってもこんな試合をしてしまうところに、「グッドゲーム→ガッカリゲーム」という悪癖を結局シーズンを通して克服することが出来なかったことが証明されている。サッカー以外の部分での原因があるように思えるから、この辺はシーズンが終わってからになるんだろうけど、分析は必要だと思うよ。


昨日、次節の対戦相手の福岡の試合を観た。横浜FC相手に逆転ゲームで、さらに内容も気持ちの入ったいいゲームだった。普通に考えたら、アレには勝てないなんて考えちゃうとこだけど、「グッドゲーム→ガッカリゲーム」という悪癖の反面、相手がどんだけ強かろうが、ちゃんと試合が出来るところは今季のチームのいいところだから、このガッカリゲームは水に流して、来週こそはホームで勝ってほしい。




イメージしてたカードマネジメントとは全く違う形だったけど、結果的には惇はナイスカードでした。
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完璧な週末(35節岡山戦)

2017-10-02 00:22:14 | マッチレポート17'
今日気付いたんだけど、「大分を愛する気持ちが〜♪」の時のブブゼラがとても好きです。


前節金沢戦の時に書いた不満な部分を100%満額回答していただいたような試合だった。素晴らしい集中力、素晴らしい戦う気持ち、本当に爽快な勝ち点3でした。お見事。


今日は出た選手全員が本当に素晴らしかったから、一つ一つはピックアップするのが難しい。まずは林。今季大分に復帰してから今日が最も素晴らしい出来だったんじゃないかな。ポストプレーとはこういうもんですよってのを何回も見せてくれた。「それ収めてくれちゃうんだ」ってのも何度もあったし、縦パスの引き出しから川西へのラストパスも素晴らしかった。ヒタヒタと後ろから寄せていって判断の遅れてる相手選手からボールを奪い取っちゃうプレーも1度だけじゃなかった。



1対1では加地に止められることが多かったけど、今日はディフェンスで魅せてくれたギシさん。あのスーパーセーブのシーン、危ないと察知すると最短距離でゴールライン上に戻っていくところにベテランらしい優れた嗅覚を感じる。現地では、「あ、これはやられた」と思ったけど、本当によく止めてくれた。あれが入ってたら、分からなかったね。



無失点に抑えたことはもちろんのこと、今日は地味にフクが良かったと思う。多くのチームがスカウティングをした上で狙いどころとしてロックオンされることが多く、苦しむ試合が多いけど、今日みたいな水準のプレーが見せられれば、スカウティングの上を行くことがきっと出来るはず。

今日は左のCBの部分で勝った試合だと思ってる。今季ここまで全試合にスタメン出場してた喜山が累積で出場停止になるという幸運に恵まれたこともあるけど、そこに入った片山と、自信を持って臨んだフクとの差でこの試合は勝ったと思ってる。同じようなフォーメーション、同じようなプレースタイルの両チームだけど、大分がわずかに優勢に進められた前半。要因はポゼッションで勝ったことにあると思う。正直J2レベルのポゼッションは雰囲気もんみたいなとこがあると思ってて、ある意味ハッタリかましたもん勝ちだと思ってる。そういう意味で左のCBに右利きの選手を入れざるを得ず、そこからのくさびのパスが期待出来なかった岡山のポゼッションにビビる必要がなく、一方でかなりの本数の縦パスをフクが入れた大分が主導権を握れたのは必然だったと思う。



そして今日の主役・川西さん。例え先制点が決まってなくても、MOM級の評価をしてたと思う。とにかく今日は「水を運ぶ男」だった川西さん。今季の大分において中盤の選手があれだけドリブルするのは珍しいんじゃないかと思うくらいにドリブルで持ち上がってチャンスを演出してくれた。いつ決まってもおかしくないくらいの活躍を毎試合見せるのに、なぜかゴールだけがなかった。相方の惇がここ最近ズバズバ決めてたから、「オレも」の気持ちは強かったと思う。ここから量産だ!


よりによってパートナーに彬さんを指名しちゃう感じがいい。


「この人『アレはオレのゴールだ』って言ってますよー」みたいなやり取りだろうか。





3点目のゴールが決まった後、惇は直人に向かって「ナイスフィード」みたいなジェスチャーをしてた。試合後の惇のtwitterを見ても、アレが狙いだったと言ってる。あそこで勇気を持って繋ぐ選択をして、精度の高いパスを送った直人のことを惇は評価してるんだと思う。高木や修行のプレーを見る機会が今季はほとんどないから何とも言えないんだけど、あの辺りのプレーの判断が今季直人を不動の守護神としてる要因なんだろうなと思う。



ワオ、ダイナミック!故郷の岡山凱旋だった伸太郎。出たかっただろうな。最後の前転から真上にジャンプは惇リスペクトだね。


この勝利でしぶとくPO圏に食らいつくことが出来た。今週末の結果で、岡山、水戸、千葉、山形が一気に脱落。あれだけたくさんのチームで争っていたPO圏も9位のヴェルディにまで絞られた。それにしても何でこんな並びになってるのか分からないけど、残り7試合で何とホームが5試合も残っているといういびつな日程。本来であれば、相当有利なはずだけど、ここで強気になれないのが悲しい。理由は色々あるのかもしれないけど、ここはサポーターの力でホームゲームで力を出せるように後押ししたい。

個人的には現地4連勝達成。それも素晴らしい勝利ばかりで、「オレの持ってる感」がハンパない。ちなみに先週の土曜日は所用で大阪に行っていて、大阪から金沢行きの夜行バスまで予約してたにも関わらず、ちょっとメンタルが落ち気味だったこともあって直前にキャンセルして、日帰りで東京に戻ってきた。結果は勝てる試合で勝ち点2を落とすことになり、「あ、やっぱオレかな」と思った、いや思わざるを得なかった。ところが、その女神的なワタクシですが、今季一応全ての観戦計画が終了してしまいました。何もなければ松本戦に行く予定だったけど、会社のクソみたいなゴルフが入ったため、泣く泣く松本戦を断念。だけど、千葉県だけ荒れ模様とかになってくれれば、まだ中止もあるので、ほんの少しは期待してるけど。ということで、現地での力にはもうなれないけど、ホームの皆さん、よろしくお願いします。7試合中5試合もホームで出来るなんてこんな有利なことはない、これを活かさない手はない、むしろこれでPOを逃したら日程くんに申し訳ない。


今日の試合で主力選手の出場停止による苦しさというものを目の当たりにしたので、次節は惇さんのカードマネジメントがごくごく自然に出来るような試合展開に持ち込みたい。


今週末は運動会のかけっこで子どもが1等、スパーズは4−0、大分は3−0。もう「最高の週末」を超えて、「完璧な週末」なわけで、この2日でもらった元気で今週も走り抜けないと、さすがに選手や子どもに申し訳ない。
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自滅(34節金沢戦)

2017-09-24 18:39:42 | マッチレポート17'
ほとんどの選手たちが1試合を通して、いわゆる「アラート」な状態でなかったことが敗因。負けてはいないけど、順位表で置かれてる状況、金沢との力関係を考えたら敗因と言い切って間違いない。失点時の竹内のハンドアピールに代表されるけど、相手がミスしたのに奪いにいけない、パスを受けようと走った選手にパスが出ず、ゆるめたところにパスが出るシーンは1度や2度じゃなかった。遠いアウェイの地でのゲームが選手をアラートな状態に保てなくさせてる原因なのかなとも思うけど、今季こういう状態のゲームをちょくちょく観るから一概にアウェイゲームが原因というわけでもなさそう。今日の序盤のような展開で後ろで回してる時にもアラートな状態でないことがよく分かる。ガッチリ引かれて前に付けられないなという時に後ろで何の可能性も起きないレベルのパススピードで回していて、果たして何かを起こすつもりがあるのかと聞きたい。ほんの少しの隙を見つけなければいけない、ほんの少しのズレを積み重ねてそこを突破する、そんなプレーが求められてる展開で、相手がジョグで追いつくスピードでパスを回してる選手たちをアラートな状態とはとても言えない。降格圏とも少し距離を置けて何が何でも勝たなくてもいいという状態のチームの心理状態を考えたら、少し時計を進めてあとはガッチリ守るだけ、同点までは許容範囲、そんな試合展開なんて誰にでも想像がつく。そんな試合であんな安い失点を与える。前節の長崎戦を受けて、何を活かしてるのかという疑問とともに、今季最も怒りを感じた試合。こんな試合をしてたら昇格は無理。


そんな低調な試合の中で、今日もビンビンに研ぎすまされていた選手が1人。確かに林のポストプレーは確実で、押し込む流れを作り出せるのかもしれない。さんぺーは局面でのプレーでうまさを見せるし仲間を活かすことが出来る。どんなにコンディションが悪くてもエースはそれなりに仕事をするもんだと言わんばかりにごっちゃんを使い続ける片野坂さんの気持ちも分からなくもない。でもそんなこと全て取っ払って、いま大分で一番研ぎすまされたゴールハンターは伊佐だ。確かに正確性なら林やさんぺーに劣るかもしれない。でもそれを補ってあまりある恐さが伊佐にはある。ただそれも今日のゴールやホーム岡山戦のゴールで実はシュート一番うまいの伊佐なんじゃないかと思えてきたし。ジョーカーとして使いたい気持ちも分からなくはないが、一番ゴールに迫れる選手の出場時間をわざわざ短くする必要はどこにもない。本当に信頼してるけど、FWの選手起用に関して最善の選択を取れていないことについてだけは片野坂さんは誤りを認めてほしい。


あとこの2試合で確信したけど、もっと序盤からアグレッシブに試合に入るべき。もう選手たちも気付いてると思うけど、相手が引いてスペースを埋めた状態で3バック+両WBでダラダラと回し続けてる展開は相手のペースだからね。もっとリスクを冒して自ら動かしていかないと能動的に勝ち点を取っていくことは出来ない。分かってるとは思うけど。


ゆるく入らず、片野坂さんが選手起用を誤らなければ、普通に勝てた試合。松本や徳島が勝ち点を落としてチャンスだったにも関わらずこの勝ち点ロストは自滅以外の何物でもない。
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少し足りないモノ(33節長崎戦)

2017-09-16 21:39:01 | マッチレポート17'
盛り上がりには欠けるものの、緊迫感のあるそんな試合だった。


アウェイで対戦した時もそうだし、前節の徳島戦もそうだし、今季観た長崎の試合で「強いな」と感じる試合は1試合もなかった。今日も対戦しながら、失礼は承知だけど、このレベルで自動昇格争いが出来るんだという感想だった。アウェイでの勝ち点3はインチキだけど、それでもここまで勝ち点を積み上げるには、強さ以外の何かが長崎にはあって、大分にはないものがあるような気がする。今日も決して悪い内容ではなかったけど、勝ち切るには何かが欠けてたそんな印象の試合だった。


しばらくコンディション不良で休んでいた川西が復帰。休養前と変わらないクオリティを見せてくれた。代わりにコテが休養に。さすがにずっと出場し続けるのは難しいと思うから、こうやって少しずつ人を代えながらリペアしていけるなら、チームにとってはいいこと。でも次に休養してリペアすべきはごっちゃんだと思う。今日もチャレンジじゃない場面で何回ロストしたか分からない。プレーがとても軽いし、トップコンディションにはほど遠い。今日の中継で林がシャドーの練習してるみたいなこと言ってたから、メンバー的に無理じゃない。今まで頑張ってきたことは分かるし、だからこそ少し休ませた方がいい。


片野坂さんや選手たちが長崎対策として「少し考えていることがある」というコメントをしてたけど、個人的にはファンマの周りにパスを付けることだったんだじゃないかなと思ってる。普通はビルドアップの時にボランチの位置にボールを付けるのがなかなか難しいもんだし、相手もボランチに前を向かせてボールを持たせてしまうと、色々なことが出来てしまうから嫌がるもの。でもファンマが極端に運動量が少ないから、ちょっと挑発的なくらい「ファンマ裏」や「ファンマ横」に川西や惇が顔を出して、パスを通してた。でも今日はそこから先の精度が全体に低かった、もしかすると長崎の位置取りがよく苦しいところにパスを出さざるを得なかったのかもしれないけど、とにかくなかなか決定的なパスに繋げられなかった。


少し足りない何かは、個人的には「勇気」だと思ってて、漠然としてるけど、シーズンを通してずっと感じてる。冒頭にも書いたけど、緊迫感のある試合じゃなくて、盛り上がるような試合に持ち込んだらどうだったかなと思っていて、そういうところに、少しの足りなさを感じてる。緊迫感のある試合は長崎の土俵だと思うよ。ただ、そんなことの前に、逆転されたゴールは単純にクロッサーに対する惇の寄せが全然甘いし、中も1試合で2度も入らせたらアカンよ。漠然としたことの前にやれることはもっとあると思う。


まあでも今までの連敗が止まる時のように酷い内容の試合じゃなかったし、悲観するほどのもんじゃない。それに混戦と言われた今季のJ2も単純に例年に比べてレベルが低いだけのように思う。やっぱり毎年自動昇格するチームは「あ、こりゃ、適わんな」ってくらいに強いけど、今季のJ2には湘南を含めてそんなチームいないし、まだまだどうなるか分からない。少し足りない何かを探しながら、残りの9試合に全力で臨んでいけば、まだチャンスは巡ってくる。






あ、そうだ。今日も笑っちゃうくらいに酷い中継だったな。本当にずっと鼻で笑ってたよ。8月頃ちょっと良くなりかけたんだけどな。。
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アキラ100%!!(32節名古屋戦)

2017-09-10 00:12:14 | マッチレポート17'



アキラさん踊らせたっていうことだけでこの試合は100%だから。もう本当に最高。





試合前から何度も何度もアキラさんチャントを繰り返し、アキラさんを鼓舞しまくったゴール裏。シモビッチのポスト1本に抑え込んで、それに応えたアキラさん。もうたまらん。


わたくしの現地参戦直近3試合は以下のとおりです。

26節アウェイ横浜FC戦 92分 伊佐決勝ゴール
30節アウェイ山口戦   87分 惇決勝ゴール
32節アウェイ名古屋戦  89分 ノリ決勝ゴール

こういうのって「最高」以外の言葉で表現するとしたら、何がいいんでしょうか。


気持ちが落ち着かないけど、とりあえず試合を振り返っときましょう。自称「日本一のアンチ風間八宏」としては、こんな嬉しいことない。風間さんがどんなチーム作ってこようが、ホームでもアウェイでも恐かったのシモビッチの個だけだったから。勝った勢いじゃなくてずっと言い続けてるけど、風間さんは決して優れた監督じゃない。大体の監督はこれだけお金使ってもらえれば、今の位置くらいいけるよ。

多分アウェイ岐阜戦に続いて今季2度目だと思うけど、4バックでスタートさせた片野坂さん。中部地方に来ると4バックにしたくなる風土病でもあるんでしょうか。ゲームプランとしては、4バックで構えて我慢して、後半に伊佐を投入してからが勝負って感じなのかなと思ってたけど、前半から意外と攻められたし、相変わらずザルっぽいライン裏は後半になると何度もチャンスを作らせてくれた。だからこの試合を総括して、「耐えて耐えてセットプレー1発」とは絶対に言わせない。入念に名古屋対策を練ってこの試合に臨んだ片野坂さんの監督としての力量が完全に上回った試合。ここに尽きる。


まあ、ただ青木亮太がいなかったのはラッキーだった。今までほとんど意識して見たことのなかった選手だったから、恐いってのはあったけど、同時に単純に見てみたかったから少し残念な気持ちもありつつ、試合に青木の不在が及ぼした影響は少なからずあったと思う。5連勝の頃は青木の勢いすごかったもんね。


青木ともう一人見たかったのが、早稲田からの特別指定の秋山陽介。風間さんが「ボールをもらうことを恐がらない」と評するのがうなずけるくらいよくボールに触ってた。パスミスは多かったけど。


ちなみにこれは5月に保土ヶ谷で観た関東大学リーグ2部の拓殖大学戦の時の秋山。ぶっちゃけこの頃は数ヶ月後に名古屋でレギュラー張ってるなんて夢にも思わなかったな。



ところで話題のこの人ですが、しっかりと見るのは今日が初めてだったけど、正直「え?」っていうくらい存在感なかった。前半のドフリーは失笑もんのフカし方だったし、そんなにスゴいとは全く思えなかったな。レドミもそうだけど、うちの抑え方が素晴らしいんだろうけどね。









最初見た時は文章の後半の意味が分かんなかったんだけど、2つ目のゴールは「昇格」ってことなのかな。



ピリピリとした選手たちとフワフワなマスコットたちが1枚に。



広島つながり。



明治つながり。



今日は自然発生的にスタンドも選手たちも頭の上でクラップ。これ良かったなぁ。



出たくてたまんなそうだった翼。全く消費出来なかったエネルギーをその場ジャンプで発散。明日の試合頑張れ!



もみくちゃノリさん。


遅れてきた「本日の主役」


この写真の3人みんないい顔してる。J1から降格してきた3クラブのアウェイゲーム全てで決勝点を決めたノリさん。こんな勝負強いDF他にいるかね。決勝点はもちろんなんだけど、今日も守備で光ってた。名古屋の強化部に「逃した魚はデカかった。」と思わせただろうね。


前節の記事でこの試合は勝敗関係ないと書いた。今季4回失敗した3連勝チャレンジ。そのほとんどが不甲斐ない試合で、問題は自分たちにあるはずだから、それを乗り越えることが大事で勝敗は二の次だと思っていたから。だから気迫のみなぎっていた今日の試合はスコアレスドローで終わっても十分に評価が出来た試合だと思っていた。それを残り数分で結果まで付けてくれちゃったもんだからさ、そりゃもうたまんないわけよ。トリテンのプレビューにも書いてあったけど、名古屋は相性のいい相手というのは、自分もうっすらと感じてはいる。だからこの結果が昇格争いに絡む力量を持ったチームということに直結するかというと、そうでもないかもしれないとは思ってる。ただ一つだけ言えることは、残り10試合が猛烈に楽しみになったということ。その半分以上が昇格争いの可能性を現実的に残してるチーム。ここから転がり落ちるかもしれない。それでも今日の試合でこのチームを本気で信じて、本気で夢を見てみたいなと思えた。

だって自動昇格圏まで2ゲーム差だよ。もう一回言うけど、PO圏内じゃなくて、自動昇格圏まで2ゲーム差だよ。
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デジャヴ(31節群馬戦)

2017-09-04 23:20:48 | マッチレポート17'
今週末は家族でキャンプに行っていたため、群馬戦はリアルタイムで観られませんでした。星空のキレイなキャンプ場の真っ暗な中で子どもと「オーオーオー、バモー、すずきーじゅんー♪」と一緒に口ずさんでおりました。8月も2試合ほど結果を知った中で観たので、こういう風に感じるだろうなとは思ってたんだけど、やっぱりその通り。この試合の感想も大体同じです。「思ったほど悪くない。」いろいろあるけど、無失点で勝ってる試合なんだから、そんな悪く感じるわけはないよねという極めて当たり前の感想。


試合と全然関係ないけど、キャンプの帰りに中央アルプスの千畳敷カールを見てきて、めちゃくちゃ感動したので、写真貼っときます。ここは本当におすすめ。圧倒的な山の美しさ。もちろん探せばこれより素晴らしい山は多分あると思うんだけど、ここが素晴らしいのはアクセスが悪くないこと。中央道の駒ヶ根インターから5分でバスセンター。そこから先はマイカー規制があるので、バスに乗り換えて30分。最後はロープウェーで7分半。着いたら目の前がこの絶景。松本遠征とセットとかおすすめです。多分その頃は紅葉も終わっちゃってるとは思うけど。とにかく素晴らしかった。


試合に戻ります。リアルタイムで試合を観てたらあの位置のFKはごっちゃんが蹴ると思ってた。惇のFKはもうちょっと距離があった方が際どいところに来るから置きにいく距離感のFKはごっちゃんだと思っただろうから、あれはビビった。ずっと惇を見てきてるサポーターでさえ騙すわけだから、年に2回しか対戦しない選手たちにアレを防ぐのは至難の業だと思う。お見事。


鈴木さん繋がりでこの試合はノリさんも良かった。カン・スイル、山岸、高井と能力の高いFWをよく抑えていた。来週はFWがさらにレベルアップするので、この調子でお願いしたい。慣れ親しんだ瑞穂帰還のアキラさんもがんばれ!ごっちゃんもPKは外したけど、トータルで見ると悪くなかった。特に最後のチェイシングは素晴らしかった。さんぺーもやっぱり2列目の方が活きる印象。この試合では局面のプレーで3回以上は「うまいっ!」と唸った。


そして今日は1トップについてちゃんと書きたい。水戸での脱臼から3ヶ月。林がようやく復帰。林のことに触れる前に伊佐について触れたい。いつも全開バリバリで走り回るのが特徴の伊佐だけど、この試合ではいつも以上に走り回ってた印象。最初は気持ちが入ってんなーくらいに見てたんだけど、78分で林と交代したのを見て、林がいるからペース配分せずに飛ばしていけと言われたのか、林の存在に刺激されていつも以上に気合いが入ったのか、どっちかかなと思い直した。いずれにしても競争激化はチームにとってプラス材料。どんどん刺激し合ってほしい。そして林。入ってすぐにゴールに向かって少し右の位置で、後ろからのボールを呼び込みながら一気に深さを取ってヘディングで落としたプレーがあった。興梠なんかがよくやるプレーで、あれぞまさにポストプレーと膝を打ちたくなった。伊佐にはなかなか出来ないプレーだろうし、それぞれに特徴があって面白い。もう基本的に1トップは伊佐と林で回して、さんぺーはシャドーに固定でいいと思う。老獪さが増した今のさんぺーは1トップでゴリゴリにやらせるより一歩引いたシャドーの位置の方が魅力が出ると思う。


タイトルのデジャヴはPK奪取のシーンを見てて、「ハッ」としたので、それについて。竹内を倒したのは群馬のパク・ゴン。セットプレーのもみ合いの中で彼が大分の背番号4を引き倒してPKを取られたのはこれで2回目。遡ること3年。14年シーズンのJ2第11節、場所はレベルファイブスタジアムの福岡−大分。あの試合は確かFKだったと思うけど、同じようにエリア内のもみ合いで当時の背番号4の高木和道をパク・ゴンが同じように抱え込むように引き倒して笛を吹かれた。その時は伊藤の大ちゃんがきっちりとPK決めたんだけど.... それはいいとして、こんなこともあるんだね。彼の手癖が悪いのか、前半からやたらと駆け引きしてたのが伏線となったのか、要因は分からないけど、不思議なこともあるもんだなと思ったというお話。


さて次節。今季5回目の3連勝にチャレンジ。前にも書いたけど、今季3連勝にことごとく失敗してきたのは「慢心」だとハッキリと思っている。2連勝の後の試合はいつも酷い内容の試合が多く、十分な戦術的準備と精神的準備が出来ていなかったと思ってる。でも今回は違う。対戦相手がアウェイの名古屋で気を抜きたくても抜けない相手。GX44にHTD48と相手にとって不足なし。これが終われば残り10試合。本当に昇格争いに絡んでいけるのかどうかの格好の試金石になるでしょう。今季はここぞという局面でズッコケ続けてきたけど、いよいよ真価を発揮する時。これでダメなら今季は諦めよう、そう思えるような魂のこもった試合をしてほしい。誤解を恐れずに言っちゃうけど、名古屋戦は勝敗は二の次でいいと思ってる。
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悪い流れを止める(30節山口戦)

2017-08-28 01:00:43 | マッチレポート17'



車で山口行ってきた。往復2000km。土曜日の朝3時に出て、日曜日の夜23時に帰ってきた。計44時間のうち29時間は車の中にいた。試合の結果あってのものではあるけど、ちょっと冒険っぽさもあって夏休みっぽくて良かったかなと、無事に帰ってきたいまはそう思う。でも、もう一回やるかと言われたら、もういいかな。とにかく疲れた。





2枚目の写真分かりますか。山口の選手たちが試合後に挨拶に回っているところ。他の全ての選手たちはトラックのあたりを歩いているけど、福元洋平だけはそれよりも何mもお客さんに近いところを歩いて、声に応えている。フクってこういう選手だったよね。若い頃からキャプテンシーのある本当にいい選手だった。個人的にも大好きな選手だった。もちろん勝ったから言えることだけど、フクのゴールが目の前で見られてちょっと嬉しいみたいな気持ちがあったのは事実。何と言うか、時間が経過したこともあるけど、フクの場合は「恩返し弾」と一括りに出来る感じじゃない。


まずは相手チームのことから。約半年ぶりに対戦しての印象は「普通のチーム」になってしまったなというもの。第3節で対戦したホームゲームでは昨シーズンからメンバーがガラッと変わりながらも、素晴らしいポゼッションサッカーを見せつけられ、決定力の差のみで勝利を手にしたという内容だった。間違いなく半年後にはもっと嫌なチームになっているだろうと当時は思っていたけど、あれから山口は苦しいシーズンを送り、上野監督は更迭され、アルゼンチン人の監督となった。ここ数試合の大分をきっちりと分析してきたんだろうけど、いかにも普通のチームっぽく前線から勤勉にフォアチェックを繰り返し、相手に合わせるサッカーを見せ、そして当然のごとく終盤にガス欠を起こし、最後はご承知のとおりの結果に。本当にもったいないと思う。いまのJリーグでしっかりと「色」を出せるチームってそうそうないし、その「色」は磨けば美しい「色」を放つようなものだったし、もちろん他人事だから言えることだけど、昨日の山口のサッカーを見てて、思ったのは「もったいない」ということ。現実として監督交代後も成績が上向いているわけじゃないし。



1ゴール1アシスト。スーパー惇だった。現地では分からなかったけど、決勝ゴールの起点が惇だったんだね。長いボールがきっちりとごっちゃんの頭に合う正確性とあの時間帯にあそこまで上がっていけるタフネスさと嗅覚の鋭さ。滅多にお目にかかれないスーパーなゴールだと思う。5人が絡んで、中→外→逆サイドと相手の視点を振り続けた展開も見事だった。


京都戦からこの山口戦にかけて素晴らしい崩しでのゴールが見られる一方で、ちょっと心配になるのがディフェンス面。この試合の2失点で、5試合連続失点、4試合連続複数失点となった。セットプレーは仕方ないにしても、2失点目のやられ方はちょっと何とかしたい。さんぺーの失い方が軽過ぎるというのもあるんだけど、フク(福森)があまりにも簡単に和人の引っ張るランニングに引っかかり過ぎていて、頭を抱えた。フクについてはビルドアップ時の精度の向上は今季中はもうちょっと厳しいかなと思うレベル(スカウティングから明らかに相手チームから狙われている)。ただ新加入選手も含めてそこを脅かせる戦力がいないことは、ベンチ入りのメンバーを見渡しても納得せざるを得ない。だからせめて守備面ではしっかりと固いところを見せてほしい。



林容平が復帰。出場はなかったものの、やっと戻ってきてくれた。ただ昨日に限らずだけど、片野坂さんの中に伊佐と林を同時に並び立てるプランはなさそうで、伊佐絶好調のいまはしばらく出場機会は限られそうな雰囲気。川西が欠場したため、コテを下げて、さんぺーを下げて、遂に伊佐が先発。出場17分であっさりと結果を残してしまった。点が取れるだけでなく、裏が取れる、ハイボールに競れる、前から追える、終盤に爆速で相手のカウンターを食い止める。今の大分のフォーメーションにおいてこの選手を頭から使わない選択肢はないように思う。さらにここ何試合かさんぺーに全く精彩がないように見える。ミスは多いし、何よりも見ていて恐くない。戦術遂行に忠実にプレーすることは大事だけど、ピッチに立ったらFWとして相手に恐怖を与える存在でないと。いまの伊佐とさんぺーとの決定的な違いはそこ。固め取りする時のさんぺーってそういう選手だったと思う。



最後はポストに阻まれたものの、序盤にGKにプレッシャーをかけてキックミスを誘ってからビッグチャンスを作り出したごっちゃん。ごっちゃんにプレッシャーをかけられたGKの吉満って去年は栃木にいて、グリスタでのアウェイ栃木戦で単騎プレッシャーにいったごっちゃんに引っ掛けられて失点してんだよね。昨日もあのシュート入ってたらもうトラウマもんだっただろうね。



アリーバ日高。



昨日は試合前の萩市長の挨拶が長過ぎて、キックオフがバタバタに。この写真はキックオフ時のものだけど、19:03キックオフ予定だったから多分キックオフ遅延してると思う。キックオフ遅延って確か何らかの罰則あったと思うんだけど、ちょっと空気の読めないタイプの政治家先生のようにお見受けした。












試合後に印象的だったのは、我々サポーターが喜んでるほどには選手たちに喜びの表情が見えなかったこと。単純に疲労困憊だっただけかもしれないけど、試合展開だけを見れば、はしゃいで喜びたいくらいのものなのに、そこまでの喜びはなかった。もしかすると内容を考えると、諸手を挙げて喜べるものじゃないという思いが選手たちにはあったのかもしれない。そうであれば、これほど頼もしいことはないと思う。今のJ2はとにかく勝ち点を取ることが難しいリーグで、相手の状況や順位に関係なく勝ち点3を取ることが何よりも重要。それを成し遂げた上で、さらに次を見据えるメンタリティがあるのなら、こんなにも頼もしいことはない。


悪い流れを止めるというミッションはこれで完遂。次なるミッションは「ホームでの勝利」。もう2ヶ月もホームで勝ってないという異常事態。このミッションもクリアして、もう一回堂々と昇格戦線に殴り込みをかけましょうや。
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いまが底(29節京都戦)

2017-08-25 23:50:48 | マッチレポート17'
2戦続けて同じような感想で申し訳ないが、思ったよりも悪くない。前半はさっぱりだったというもっぱらの噂だったけど、その前半も思ってたほど悪くないと感じた。もちろん結果を知った上での感じ方だということを差し引いても。


勝てなかった3試合をやっと全て観た上で思うのはサッカー的なスランプというよりもメンタル面でのスランプのように思う。そもそも町田戦の前半3分に町田のGKをちゃんと退場にしといてくれれば、こんなことになってないような気がする程度に直面しているスランプは大したことないように思う。例えばビルドアップの時にノリが対面の選手にプレッシャーをかけられて、竹内に戻せばいいのにと思うようなシチュエーションでも直人まで戻してしまったりするシーンなんかが気になったな。必要以上にビビってる感じを受ける。あんまりこじつけるつもりもないけど、最後の失点はそんなメンタリティが影響したようにも思えた。


町田にしてもヴェルディにしても京都にしても、うちのやろうとすることをつぶしにきたチームはもれなく後半にバテてるから我慢するところは我慢するというメリハリのある試合運びは意識したいところだ。ただ次節の山口はここまでの3チームとは違う戦い方をしてきそうだから、また難しいところだけど。


同点ゴールは崩しが本当に素晴らしかった。1人飛ばすパス、パス&ゴー、パス&ゴー、マイナスのクロスと動かしまくったまさに狙いとするゴール。そして逆転ゴールは入りそうな雰囲気が充満してそれが頂点に達した時間帯に決めるという納得感の高いゴールというか、シナリオ通りというか、スランプ中のチームが決められるような流れのゴールではない。


つまるところ「いまが底」ってことだよ。あらゆる悪いものが一気に噴出したような状態でもまだまだ全然昇格争いに絡めてるんだから、ポジる以外にないでしょ。やれるやれる。


リーグ戦の後半戦の日程が発表になった時に、夏休み最後だし、ちょっとバカなことでもやるかと車での山口遠征を子どもに提案。その時はノリノリで行こうということになった。台北のホテルで文字情報で追いかけてたこの試合。連敗で心が折れかけてたところに「90+3’ 大黒」の文字が流れてきて、来週は山口まで行くのはもう止めようと勝手に思ってた。子どもも帰省にあわせて行ったホーム連戦できっと心折れてるだろうし、行かないって言うだろうなと思ってた。帰国して子どもに「もう山口は行かないでしょ?」と聞いたら、「は? 行くに決まってんじゃん。」とあっさりと返された。その後、何度確認しても「行かない理由が分からない」みたいなことまで言われ、結局決行と相成りました。子どもにケツを叩かれてるようじゃオレもまだまだ。でも子どもは本当に有り難い存在だね。


「いまが底」だと信じて、強い気持ちでハンドル握って、いざ長州!
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今季初連敗、初被ダブル(28節東京V戦)

2017-08-24 23:17:09 | マッチレポート17'
今日が社会復帰初日でこってりと溜まった仕事を強い気持ちで片付けて、帰宅してさらに強い気持ちでヴェルディ戦を観た。自分をほめてあげたい。


この試合が行われた日は帯広のホテルにいて、DAZNで観る予定にしてたんだけど、やたらと細長い建物の一番端の部屋でwi-fiが絶望的に弱くて、前半15分くらいで諦めた。もう1週間も経っちゃったし、内容が良くなかったらしいので、改めて観る必要もないかなと思うんだけど、今日ヴェルディ戦を観ておいて、明日京都戦観て、やっと明後日山口戦に追いつくというスケジュール感。だから強い気持ちを絞り出して観たわけですよ。


3割くらいは継続のために書いてるってのもあるし、時間が経って次節の結果が分かってるってのもあるから、印象はハッキリ言って適当。


思ってたよりは悪くなかったというのが観終わっての印象。前半にサラッと2失点してるのはいただけないし、町田戦の教訓が活かされていないとも思うし、ダメ出しはいくらでも出来そうだけど、思ってたよりは悪くなかった。町田同様にヴェルディも最後はバテバテだったし、もう少しゲームプランとして色々な選択肢を持ちながら進められるような試合運びだったら、どうにでもなったと思う。それだけに結果は残念。松本さんの躍動感をフルに使いたい1点だけで4バックスタートでもいいんじゃないかと思った。


思ってたよりは悪くなかったと感じたのにはもう一つ理由があって、中継にストレスを感じなかったこと。このブログのライフワークと言っても過言ではない、『大分の試合を中継するチームの質の低さの指摘』。この試合を観て何となくストレスを感じないなと思ったら、アップ多用で試合の流れそっちのけのいつもの悪い癖が改善されてたこと。是非ともお願いしたいのは、これ1試合で終わらせないでほしいということ。海外でも国内でも他のサッカー中継をよく観てればすぐに分かること。もうかれこれ10年近くになるんじゃないかと思うから、そう簡単に改善されるとは思ってないけど、一応期待しとく。


あとはそろそろFW陣のスタメンの人選ね。点が取れないさんぺーが悪いのか、練習場でそのさんぺーよりもアピール出来ないサブメンバーが悪いのか。勝てないと色々なことを考えないといけなくなるから結果が欲しい。ただこのままでいいわけはない。


シーズン当初から何度も「勇気」という言葉が片野坂さんが目指すサッカーのキーワードだと言ってきたけど、まさにそれが試されている局面にぶち当たった感じだね。ただ思うのは、サッカーはショートパスだけで攻撃を構成するものと、ロングボールだけで攻撃を構成するものの二者択一ではないということ。


さて、早く寝て明日は京都戦観よう。
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