Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

大津 loves 四国(25節讃岐戦)

2017-07-29 22:21:34 | マッチレポート17'
前節の不甲斐ないドローで何となくズルズルいきそうな雰囲気があったけど、今日の勝利で一転して後半戦負けなしに。ただ後半戦勝ち点6は2勝2敗と変わらないので、まだまだ上げていく必要がある。でも、この大混戦のリーグの中で勝ち点3はとてつもなく大きい。


蒸し暑かったのか、前半20分頃までは何となくもったりとした試合で、何か起きそうな空気じゃなかった。徐々にペースをつかみ出したものの、前節と同様に引かれた相手に効果的な攻撃が繰り出せないという同じような展開になり始めた。嫌な予感もしたけど、今日は同じ轍は踏むまいと前節とは交代選手で変化を付けた片野坂さんの手腕がお見事だった。さんぺー、ごっちゃん、コテの3人が悪いとは思わないんだけど、今の環境でああいう試合展開になったら、今の3人ではこじ開けられないだろうなと思ってた。さらにスペースのない中では伊佐も活かしづらいだろうし、早めの大津投入が結果として正解だった。正直に言って、「早く大津出して」とまでは思わなかったけど、今日切るべきカードは早めの大津しかなかったと思う。


そしてまたもやその期待に応えた大津は本当に素晴らしい。得点シーンの動き出しの駆け引きがちょっと映像だと確認しにくいんだけど、胸トラップの時点でDFは遅れてたし、そこからの一連の動きはストライカーそのもの。惇のパスも素晴らしいけど、トラップからシュートは非の打ち所のないまさにパーフェクトなもの。この2点で、「こんなにシュートうまかったんだ」という大津に失礼な感想が浮かんできてしまうくらいに驚かされてる。今日の解説だった西村昭弘さんが得点直後に言ってた「私は彼のユース年代を知ってますけど、あんなプレーは出来ませんでした。」ってコメントは最上級の褒め言葉だと思う。


個人的にはまだしばらくは先発は今の3人のままでいいと思う。これからも今日や水戸戦のような渋い展開の試合もあるだろうし、問答無用で追いかけなくちゃいけない試合もあるだろうから、伊佐のようなタイプと大津のようなタイプの2枚を置いとけると、どんな試合展開でも期待感を持って受け入れられる。.....とここまで書いてふっと林の存在を忘れていたことを思い出した。これは悩ましい。伊佐も大津も林も今のフォーメーションなら、みんな1トップをはりたい。さんぺーもそこを出来るとなると、6人しか枠のないベンチに同じポジションをやる選手を3人も並べておくわけにはいかない。これはどうしたもんか。ま、今日は勝ったことだし、とりあえず喜びに浸っておこう。考えるのはそれからだ。


今日は試合前の讃岐・北野監督のインタビューで「今週はフルでピッチが取れたのが、1日しかなかった」という話を聞いてかなりビックリした。讃岐もJ2に昇格してもう3〜4年になると思うんだけど、固定の練習場がないのはまだ分かる。でもさすがにフルコートでの練習が週1日しかなくてよくこれだけのサッカーが出来るなという逆の意味での驚きが。あと、審判への異議でボトルをピッチ内に蹴り入れるのは、審判に対する侮辱と試合の流れを止めてるわけで一発レッドが妥当。ましてやその蹴り入れられたボトルを監督が拾うとかオレには信じられん。


次節は横浜FC戦。今季の大分は良くも悪くも順位がどうであろうと拮抗した試合を見せるので、4位と言ってもさほど恐れる必要もなし。勝てば勝ち点で追いつく差だし、守備の要のヨンアピンは出場停止だし、可能性はかなりあると見てる。そして横浜FC戦が終われば今季最後の、そして今季の趨勢を占うであろう真夏の3連戦。ホーム→ホーム→アウェイという最高に恵まれた日程になっているので、何とかここでドカーンと浮上したい。
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2017 クラブユース選手権(U18)開幕

2017-07-23 16:30:41 | トリニータ
開幕とかタイトルをつけておきながら、今年は多分今日しか観に行けないんだけど、とにかく夏のビッグイベントが開幕しました。



大分トリニータU18は九州予選を見事勝ち抜き、川崎、山形、栃木と同居するBグループに入った。初日の今日は川崎フロンターレU18と対戦。川崎は、プレミア所属の大宮でさえ予選敗退してしまう群雄割拠の関東予選で準優勝、プリンス関東でも首位に位置する強豪。戦前から苦戦が予想されたけど、何とか次の試合に繋がる試合をと願いながら群馬へ。



結果は4−0とスコア上は完敗。決してそこまでの力の差があったようには思えなかったけど、ゴール前での質の差に関しては歴然としていた。せめて1点取って、残り2戦に光明を見出しときたいところだった。それと今後プレミア参入戦を見据えていく上で、関東の首位はこのレベルだということを認識しておかないとならない。



川崎は1トップのU17日本代表・宮代大聖が2ゴール。90分間雰囲気を出しまくってるとかではないんだけど、ゴールに迫る時の感覚はやっぱり一味違う。先制点のニアで叩いたヘディングシュートは特に見事だった。世界で戦ってきた選手は違うなという印象。負けて悔しいけど、いいもの見られた。



トータルバランスではまだまだだろうけど、最初の2点はいずれもこの選手の左クロスから。デューク・カルロス。来年は桐蔭横浜大にいそうな気がしてならない。



川崎の4点目の直接FK。これ左上のスミに入るんですよ。



今季のU18の試合を観たのは今日が初めてだけど、一番印象に残ったのはボランチの城戸くん。サイズはないけど、基礎技術が高い。



スコアほどの差はなかったと言いつつも、津村くんが足でセーブしたシュートだけでも3本はあったから、やっぱり苦しい試合だったかな。津村くんの足のセーブは本当にうまい。



1年からプレミアリーグにもガンガン出てた酒井くんもいよいよ3年。この試合最初の酒井くんのクロスバー直撃のシュートが入っていればなと思ってしまう。早めの交代は明日以降を考えてのことかな。ビデオ班の選手たちも酒井くんの交代に少し驚いてた。



キャプテン黒木くん。2年生の頃はもう少し前をやってたと思うけど、今季はボランチをやってるんだね。



後半からスイッチ役として前線から追い回し続けた靏くん。交代まで相当走った。



池田大海。池田で、大海。もうトリニータでディフェンダーをやるために産まれてきたような名前。当然ディフェンダー。



同組の栃木の選手たちも今後対戦する2チームの試合に見入っていた。最近栃木の下部組織が着実に力をつけてきている印象。


初戦は完敗だったけど、まだ2試合残している。栃木ー山形の直接対決は引き分けだったようだ。全国は本当にいい経験だと思うから、1試合でも多くやりたいね。次に観に行けるとしたら、来週の土曜なので、ベスト8まで勝ち上がってきてくれないと行けない。やれないことはないと思う。がんばれ、大分トリニータU18!





第2試合は神戸U18ー塩釜FCユース。神戸U18には個人的に3年前からずっと追いかけている前川くんという右SBがいて、その選手が見たくて、4試合の中から迷わずチョイス。

前川くんは中学3年の時の高円宮杯決勝から気にかけて見るようになり、高校1年生高校2年生とずっと成長を見てきた。そして3年生になった先月ついに神戸のトップチームに2種登録されるまでになった。







定点観測のように毎年見てると成長してるのが本当によく分かるし、今年は特に体が強くなったなという印象。上背はないものの、体幹の強さでハイボールもけっこう競れるし、球際も強い。神戸のトップチームは選手層も厚いし、なかなか厳しいとは思うけど、トップ昇格してくれた嬉しい。



去年のクラ選で初めて見て、何だかとても引き込まれた佐々木大樹は今日は温存なのか途中出場だった。しかし、後半の15分頃から出てくると、最初とその次のプレー機会でいずれもゴール、そしてこの試合の最後のプレーでもゴールを決め、わずか30分程度の出場時間でハットトリックを決めてしまった。髪型も変わり、少し怪物感が出てきたなと思ってたところに結果でも怪物感を出してた。去年見た時はヌルヌルとした独特の間の取り方が印象的だったんだけど、今はもっと強さを全面に出してる。彼もあれからU18日本代表に選出され、トップチームに2種登録された。佐々木大樹も宮代大聖と並んで今大会得点王候補だね。



今日は改装後初めての下増田改め前橋フットボールセンターに行ってきた。雨が降ったため、暑さがなく、第1試合キックオフ前のWBGTは23.5℃と少し拍子抜けするくらいに快適な環境。もちろん選手にとってはこれくらいの方がいいんだけど、何となくクラ選っぽさがないというか、雰囲気が出ないというか、夏の高校生のスポーツにおじさんが求めてしまう青春感がちょっと薄かったかなという感想。それにしても天然芝4面、人工芝2面という国内でも屈指のサッカー施設に成り上がってしまった下増田。かつての姿は伊勢崎オートのスタンドくらいしか面影がなく素晴らしい施設に様変わりしていた。特に大分が試合をした新設ゾーンのピッチAは芝のコンディションが素晴らしく、高校生年代であれだけ素晴らしいピッチコンディションで出来るのは幸せなことだと思う。ちなみにかつての下増田ゾーンのピッチCは、コンディションがあまり良さそうじゃなかった。


ということで多分今季のクラ選はこれでおしまい。普段は大学サッカーを観ることの方が多いんだけど、夏はやっぱり高校生の試合が観たくなる。それもあの群馬の灼熱の太陽の下でね。
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「こういう試合をモノにしよう」(24節水戸戦)

2017-07-22 21:29:45 | マッチレポート17'
タイトルは「 」を付けたようにハーフタイムの片野坂さんのコメント。その通りだね。決して悪い試合ではないと思うけど、高い目標にチャレンジするなら今日の試合は全く評価出来ない。


スタメンを見た時に前田大然がいなくて、最初はラッキーと思ったけど、こういう試合となったことを考えると、結果的にいてくれた方がもっと試合が動いて勝ち点3のチャンスがあったかもななんて思う。


工夫が足りない、勇気が足りない。簡単に言うとこんな感想。「あれだけ引かれたらなかなか崩せない」。そんなことは素人でも分かる。ただ今日の試合でそれをぶち破ろうとチャレンジしたプレーがいくつあったか。水戸陣内で、ボールと水戸ゴールの間に水戸の選手が11人いる状態で一体何分間ボールを回し続けただろうか。そのパス回しから何か生まれるだろうか。その状態でチャレンジングなパスがミスになったとしてカウンターを食らうだろうか。工夫が足りない、勇気が足りない。それだけ。


シキーニョはまだ判断するほどプレーをしてないものの、攻撃面ではストロングな部分がありそうだなというのは分かった。ただWBのポジションに入るからにはディフェンスの面がどうなんだろうというのは、少し気になる。今日も相手がゴールキックにしようとしたボールを回り込んでかっさらうという好プレーの直後に、何でもないタッチが長くなってサイドラインに出してしまうというプレーがあったけど、難しいプレーは見せつけちゃうのに、凡プレーが多いタイプなんじゃないのという思いがいまは漠然とある。


ずっと下の方にいたと思った町田にさらっと交わされてしまったように、今のJ2中位はちょっと連勝すれば、あっという間に順位はジャンプアップするし、悪くなくて引き分け続きでも一気に突き落とされる。ないとは言わないけど、工夫が足りないし、勇気も足りない。シーズン序盤なら何てことはない試合だと思うけど、シーズンの重要な局面に差し掛かってるこの時期に、この試合をチームがどう捉えるかでこれからのシーズンに大きく影響してくると思う。もっと明確に勝ちたい気持ちを見せてほしい。


オレが言ったって何の救いにもならないことは百も承知だけど、オレはチャレンジングなミスなら絶対に文句は言わない。
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YSCCの公式記録体験会に行ってきた

2017-07-17 01:51:03 | トリニータ
先日、twitterをテレテレと見てると、YSCCが「公式記録体験会」なるものを開催しますとの情報が流れてきたので、面白そうだなと思い、申し込んでみた。結構人数とか来そうだし、抽選とかやるのかなと思ってると、即日OKのメールが返ってきて、今夜ニッパツに行ってきた。




実際に普段YSCCのホームゲームで公式記録を付けている人が最初から最後までついてくれて、実際の記録員と同じ作業を体験させてもらった。記録する情報は全部で9つ。①シュート ②ゴールキック ③コーナーキック(蹴るサイドも) ④直接FK ⑤間接FK ⑥オフサイド ⑦ペナルティキック ⑧選手の交代 ⑨警告と退場 最初はこれくらい楽勝だろと思ってたんだけど、いざ始まってみるとこれが意外と難しい。まずいつもの感覚で試合を観てるとまず見逃す。一番見逃しがちなのがゴールキック。普段試合を観てる時はゴールキックなんて一番何かが起きにくいプレーだし、気を抜いてることが多いから、記録を付けるのを漏らしがち。今回初めて知ったけど、公式記録は必ず複数名で付けていて、お互いに随時確認し合いながら付けているということ。それとシュートカウントするかどうかは一応目安はあるものの、最後は選手にシュートを打つ気持ちが入っていたかどうかという意外とアバウトな判断基準であること。ちなみに個人的な感覚からすると、意外とシュートとして認めないんだなという印象。





確か2014シーズンの大分のアウェイユニフォームの背番号プリントが当初は水色だったのが、途中から濃い青色に変わったことがあったけど、アレは間違いなく公式記録員からクレームが入ったと思われる。ニッパツは球技専用でとても観やすい上に、記録員室はその中でも一番ピッチがよく見える位置にある。よくあるガラス張りの部屋のあたり。それでも選手の背番号って意外と見えないし、曇りの薄暗い日の試合で白地に水色の背番号だったりしたら、そりゃクレームも入るよなと今日記録員の体験をしてみて感じた。



5年くらい前にヴェルディが記者席で試合を観させてくれて、監督会見も生で体験という企画をやっててそれにも参加したけど、確かチケット代は5000円だった。別に手間だったり、希少性の高いイベントだということを考えると妥当な値段かなと当時は思ってたけど、何と今日のYSCCのイベントは無料!スタジアムの一番いい位置から観させてもらえるというだけでお得感があるのに、さらにお弁当は出るわ、試合後にピッチで今日ゴールを決めた吉田選手とDFの宗近選手と写真撮影してもらえたり(少しおしゃべりもしてくれた)、最後は公式記録のコピーをいただいたり、極めつけはYSCCのホームゲームで使えるチケットまでいただけるという、至れり尽くせりのイベント。


関係者入り口から入ると、いきなり藤枝の大石監督がDAZN用のインタビューを撮影している現場に遭遇したり、ホームゲーム運営のためにたくさんのクラブスタッフが忙しそうに走り回ってるのを目の当たりにしたりととても新鮮な経験をさせていただきました。サッカーの試合はたくさん観てきたつもりだけど、まだまだ色々な見方があることを教えてもらったし、これでまた一つサッカー観戦ライフが豊かになった気がする。こんな機会を設けていただいたYSCCには本当に感謝感謝。ありがとうございました。まだ今季ホームゲームで勝ちがないらしく(去年の今頃ニッパツで完敗食らった身からすると信じられないけど)、最下位と苦しんでるけど、今日の試合も最後まで本当に見応えのある好ゲームだったし、必ず浮上すると信じてます。こういう体験型観戦イベントは本当に楽しいから色々なクラブがやってくれるといいなと思う。
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大津、前田おめでとう!(23節愛媛戦)

2017-07-17 00:12:01 | マッチレポート17'
試合後の間瀬監督のインタビューを聞いてて、昨年のアウェイ秋田戦がフラッシュバックしたんだけど、この結果は間瀬監督の片野坂さんに対する相性の悪さとしかいいようがないよね。わけ分かんない判定で望んでもいない数的有利のゲームにされて守り切られちゃったり、そして今年はアディショナルタイムの失点で勝ち点を4も失う。もう間瀬監督からしたら、うちのエンブレムが視界に入っただけで腹が立ってくるレベルだよね。この熾烈を極める混戦状態の中での勝ち点1のお中元は大事にしておきましょう。


今日はニッパツに行ってたので、情報を遮断して先ほどDAZNの見逃し配信で観た。最後に勝ち点1が取れたから言うわけじゃないんだけど、そんなに悪いとは思わないだよね。1失点目も2失点目も似たようなポイントがあったと思う。1失点目の前は、自陣左サイドで詰まるも何とか繋いで直人経由でスペースのある右に展開することが出来た。相手がこちらの左サイドに人数をかけてたから、ああやって繋げれば逆にこちらがチャンスになるわけで翔平にボールが入ったあたりまでは拍手をしたいくらいの流れだった。想定外だったのは中に戻したボールに相手のCBまでが食いついてきてロストしてしまったこと。河原のシュートも見事だったけど、アレって本当に紙一重だったと思うんだよ。翔平のパスがほんの少し右に流れちゃったからロストしてるけど、奪った浦田もパスを見てから寄せてきてるわけじゃなくほぼほぼギャンブル的に突っ込んできてる。すなわちきっちりノリの足元にパスが収まれば逆にこちらに1点ものチャンスになってた可能性が高かったと思う。精度を上げるってことが重要なのがよく分かるシーンだと思うけど、ホームで同点に追いつかないとという相手の精神状態が引き起こした失点だと思うし、決して悲観する必要はない。一方で2失点目は、1失点目の裏返しで惇と川西が相手陣内で一気にボールを奪いに行こうとグッと上げたところを相手にうまく間を通されてしまった。ダブルボランチの場合、2枚のバランスってホント大事だと思うんだけど、あのシーンはもともと川西が高めに位置取りしていたにもかかわらず、惇が一気にボールに詰めにいってしまった。寄せるだけじゃなく、ボールを奪いにいく守備は大事だと思うし必要。だけど行ったなら奪えなくとも出させないようにはしないとということ。2失点目はその後に翔平のタッチミスも重なってるんだけどね。相手陣内での奪いにいくプレッシングという点でいずれも相手に上回られた上にさらに見事なシュートとこちらのミスという要因が重なっての失点で、早々何度も起こることではないと思ってる。反省して修正するべきところはして、下を向く必要はない。その辺の修正に関しては片野坂さんには全幅の信頼が置けるし、何の心配もない。


チーム内得点王の突然の不在という予想外の事態にどう対応するかがポイントだったこの試合。片野坂さんは大津先発という意外な手を打ってきた。天皇杯・町田戦の記事でも書いたけど、普段なかなか試合に絡めない選手たちによる快勝は本当に幸せな気持ちになる素晴らしい試合だったんだけど、あの中で唯一出場機会がなかった大津だけは悔しい思いで大分に帰っていったはずだ。大分ベンチのすぐ後ろにいたからよく見えたんだけど、3枚目のカードが自分じゃないと分かるとすね当てを叩き付けて悔しさをあらわにしてた。野上のプロデビューが嬉しいという思いの反面、大津の心情を考えると諸手を挙げては喜べなかった。それでも腐らずしっかりと準備をして、チャンスを窺っていたことがあの素晴らしいトラップに凝縮されてたよ。リーグ戦の町田戦で久しぶりに見た戸島が嫌な選手に成長してて、やっぱり大型FWは大器晩成じゃないけど、時間をかけないと分からないところがあるよなと認識を改めたばかりだったから、大津には自分を信じて苦しい局面を乗り越えてほしい。頑張れ、大津!


前田もしっかりと決め切りました。ラッキー要素は確かに強かったけど、あの時間帯でそれは関係ない。もう決めるか決めないか、それだけの時間帯だもんね。前田も姫野とのポジション争いが厳しいけど、お互いにストロングな部分が全く違うから切磋琢磨して争ってほしい。それにしても愛媛のGKはキャッチミスは問題外として、1点目も飛び出しミスってるよね。確かホームのアディショナルタイムの同点ゴールもこのGKのパンチングミスからじゃなかったっけ?


今節終わってPO圏まで勝ち点1差の9位。拾った勝ち点1に近いけど、アレがなければ13位まで下がってたことを考えるととてつもなく大きな勝ち点1。内容が伴ってないとか、ネガってる場合じゃない。夏が本格化してきたこの時期から徐々に順位や勝ち点もバラけ出すと思うんだけど、ここ2試合からはどっちにも転がりそうな印象を受ける。今までやってきたことを信じきれるかと、細かい部分を疎かにしないことと、あとは少しの運。来週は水戸。アウェイでの悔しい負けを倍返しでやり返してやろう。
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後半戦は2位相手にドロースタート(22節湘南戦)

2017-07-08 22:18:57 | マッチレポート17'
試合後の片野坂さんの充実感たっぷりのやり切った顔を見せられたら、この試合はこれで納得せざるを得ないでしょう。


前半29分まで待たなければ、まともな形を作れなかったし、後半開始から湘南がメンバーとフォーメーションをいじってくると、また停滞したように決して75分まではほめられた内容ではなかった。そこまでの無失点もよく守ったというよりは湘南の攻撃にキレを感じなかったと言う方が正直な印象だったし、あのまま終わればラッキーな勝ち点1だったと言うしかなかった。でも、75分頃を境に湘南の足が止まり始めて攻撃に転じることが出来たことはこの勝ち点1の意味合いを大きいものにしたと思う。片野坂さんも言うように今の湘南は4連勝という事実が示すように強いわけで、そのチームの足が止まるまで我慢して、攻撃に転じられるタフさとしたたかさを持てていたことを評価したい。結果的に今季は湘南に1ゴールも許さなかったわけで、少し前を考えるとちょっと信じられない。これで今季の湘南との対戦は終わりだけど、もしかするとPOで当たるかもしれないし、12年シーズンのことを考えてもシーズン中に相性が良かったチームと対戦するのは有利なわけで、これは前向きにとらえたい。


今日はGKのスタメンに注目していた。前節の直人の出来は今季最も悪かった。1失点目のパンチングミス、2失点目のポジショニングミス、後半の決定的なパスミス等、スタメンが変わるに十分な材料は揃っていた。果たして今日もスタメンは直人で継続だったわけだけど、どうなんだろうかとは思う。GKは特殊なポジションだし、スタメンを変えるのが非常にデリケートな問題だということも分かる。ただ、直人は昨シーズンも最悪だったニッパツを皮切りに7月からパフォーマンスを落とし始めて、結局修行にポジションを明け渡した。アウェイ福島から修行がレギュラーとなったこととチーム状態の上がるタイミングが完全に一致したため、そのまま修行がポジションを守り続けた。言いたいのは、スタメンを変えてほしいということではない。直人にこの局面を乗り越えてほしいということ。パスミスが増えていることは直人だけの責任だとは全く思っていない。対戦相手による分析が進む中でパスの付け方が難しくなってきてることは事実。だから今までとおりにはいかないわけだけど、それを乗り越えてほしい。足による技術だけでなく、今季はハイボール(ウイスキーのソーダ割りじゃない方)にも強くなってきてる印象があるし、もうワンランク上のGKになるには今の苦しい局面を乗り越えることがめちゃめちゃ大事。天皇杯の町田戦を観ていて、修行のキックも若干不安定だったこともあるけど、直人のもう一伸びに期待している。


湘南のプレッシングに感心するのは、寄せるだけでなく、奪い切りにくること。体をぶつけて、足を出して奪い切りにくる。だからボールを保持するのが本当に難しいし、見ていてストレスを感じる。CB→WBへのパスが湘南のスイッチの約束事になってたと思うんだけど、選手たちも早々にそれは気付いて、前半の途中から単純に逃げるようなそのルートのパスは出さなくなった。ただその分、窮屈になって前に蹴る回数は多くなってしまったし、やはり分析されてきてることは認めざるを得ない。前半の30分頃と前半終了直前くらいに何度かいい形が作れていたけど、その時はコテが大きくポジションを動いてもらったりとかが多かった。もっと能動的に動きながらじゃないとパスの出し先の選択肢は少ないままなのかなと思う。今日はギシさんから怜にスタメンが変わった。翔平も今日の試合で最後までかなりタフに前に行けるところを見せてた。両翼に縦に強い選手を並べられてるわけで、これをもっと使った方がいいと思ってる。今の大分は縦パスをフリーのスペースにフリックして攻撃のスイッチを入れるプレーをたまに見せるけど、これが行われるのがほとんどピッチのセンターだけ。もっとサイドでの崩しにアイデアがほしいと思うし、怜と翔平を活かすなら、そこにごっちゃんとコテが下りてきて縦パスをダイレクトでもう一度落として、スペースに怜と翔平が走り込むなんて形があればなと思う。完全なイメージだけど、もう少しポジションを動かしながら、ボールが動かせるようになると面白いかな。


順位表を見ると、もうこれ以上ないくらいにカオスなわけで、今日も抜けかけてた湘南と福岡が合わせて勝ち点1と何が何だか分からないというか、何が起こっても不思議じゃない状態。ただ一つ言えることは前半戦にブレずにチームをブラッシュアップしてきたチームがわずかな差をモノにして順位を上げていくであろうということ。今の大分は十分にその資格を持っていると信じている。自信を持って、最後まで諦めない。
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相手の戦い方にハマった敗戦(21節千葉戦)

2017-07-02 00:14:35 | マッチレポート17'
敗戦の種類としては京都戦と似てた印象。特徴あるやり方をしてくるチームの注文通りにハマってしまった。よく言えば素直過ぎるし、悪く言えば勝利に対する貪欲さに欠けている。負けても順位が入れ替わらないという事実が示す通り、スコアはあくまでも今日のスコアであり、我々がうまくいかなかっただけで、千葉もそこまで強かったとは思わない。


まあ、多分持てないだろうなとは思っていた。ただ、千葉も続かないだろうなとは思っていたから、ほぼほぼ予想通りの展開だった。前半の1失点は仕方ないかな。序盤にあった船山の決定機の方が危なかったし、あれだけ思い切って前半から来られるとしのぐのはなかなか厳しかったか。個人的には今日の先発は2枚目のカードを切った状態が希望だった。それはこういう展開になることが十分に予想されたわけで、トップは単純に伊佐の単騎突破の裏狙いでも良かったと思う。後半から片野坂さんがやらせた怜をほぼトップの位置まで上げるやり方は得点にも繋がった通り、良かったと思うけど、頭から縦へのエネルギーがもっと出せる怜でいってほしいと思ってた。千葉の監督は後半から意図的にハイプレスを控えたとか言ってるけど、いずれにしても後半はハイプレスにいけるほどのエネルギーが残ってるわけもなく、もっと押し込まなきゃいけなかった。だから2失点目のやられ方はちょっとガッカリきた。あんな適当クロス上げさせちゃダメだし、直人のバタバタも見てられなかった。0−3になってもまだまだ全然いけそうな雰囲気だったし、実際に千葉のCBに安定感はなかった。もうああいう試合になっちゃうと何か慌ただしくなっちゃうし、でもそれを修正出来るほどの経験もないしでもったいなかったなという印象だけ。


結局、ハイプレスに対していつも通りに崩しにいく勇気もなければ、割り切って裏に不安定な相手のウィークポイントを突き続ける勇気もなかったということ。全てのチームと対戦して、こりゃダメだったなっていう試合は京都と千葉だけだった。でもその2チームはいずれも順位が下。そんな魑魅魍魎としたリーグがJ2なわけで、中途半端じゃダメだってこと。惇も言ってる通り、「ハイプレスかかってこいや!」で撃沈したのなら、その勇気は買える。今日の戦い方では残るものは少ない。





今日の試合も大分の下部組織出身者が2ゴール。優秀。



今日の試合は伊佐スタートでいってほしかった。広大なスペースがあった時間帯に伊佐にやらせたかった。



竹内には拍手で、ギシさんにはブーイング。色々と複雑なんだなと思った。10年前に出てった下部組織出身者ってうちでいったら司でしょ。そんなに長く負のエネルギーを溜め込んでおけるのすごいわ。







今日は試合前、フクアリから徒歩5分ほどのユナイテッドパークでプリンスリーグの千葉U18−三菱養和を観た。試合前に千葉サポが「◯◯くんがいない。トップチームにさらわれたらしい。」とざわついていたので、最後に出てきた2種登録の選手がメンバー入りしているのをキックオフ3時間前に知ってしまった。


この試合で一番注目されてたのは、ガンバやFC東京、対戦相手である千葉も狙っているというU17日本代表の中村敬斗。まだ高校2年生だけど、2種での活動は今年で最後なんて報道が出てる。去年の春にプリンスの前橋育英戦で見た時に確かにセンスを感じるプレーヤーだったけど、今日は「あれ?」と思うくらいサッパリ存在感がなかった。チームが全体的に劣勢だったことも影響したかもしれないけど、メンタル面も決して強い方ではないなという印象。まだ早くないかな?



これで前半戦が終了。明日は強い気持ちで休日出勤だけど、時間が取れれば前半戦総括でも書こうかな。
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