Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

【新戦力分析・その2】辻尾真二選手 ~捲土重来

2013-01-30 22:33:46 | トリニータ
「J2のあちこちのクラブには清水で一緒にやっていたメンバーも多いけど、みんなから『田坂さんのところでやれていいなあ。最高でしょ』って言われます。」

これは昨年のWG208号の中でキジがインタビューで応えたコメント。辻尾選手は昨シーズンは清水と広島といずれもJ1のクラブで過ごしたので、直接的にはここでいうメンバーには当てはまらないんだろうけど、彼はきっとここで「いいなあ」と言っている選手と同じような思いを持って大分に移籍してきたんじゃないかなと推測する。

辻尾選手は昨シーズンは開幕前にケガをしたらしく、1シーズンでわずか54分間の出場に終わっている。唯一まとめて試合に出たのは清水時代の14節新潟戦。34分間出場した、この試合を観た。SBのポジションから相手ゴール前まで顔を出すこともあるくらいに攻撃的で、さらに足の速さは特に目を引く。しかし厳しい言い方になっちゃうけど、印象に残ったのは本当にそれだけ。もちろん久しぶりの公式戦の出場で割り引いて見ないといけない部分もあるのかもしれないけど、守備や対人といった場面での心許なさは隠しきれない。

個人的な辻尾選手に持っていた印象はガンガンオーバーラップする、もっと勢いのあるイメージだったし、実際に10,11年シーズンと清水でレギュラーを掴みかけてたわけだし、こんなもんじゃないと思いたい。また大卒6年目で前年の出場時間が54分間に終わった選手が翌年もまたJ1で戦えるというのは幸運なことなんじゃないかなとも思う。それは何よりも田坂監督と辻尾選手の「縁」がそうさせたんだろうし、だからこそ辻尾選手には死に物狂いで田坂さんの期待に応えてほしいと強く思う。

「オレはこんなとこで終わる選手じゃない。」

奇しくもそんなことを言って大分にやってきた新加入選手がいた(ちなみにオレはこの発言は大歓迎)。この言葉はまさに辻尾選手にこそ吐いてほしかった言葉だ。捲土重来。今季の辻尾選手に期待するのはそこ一点。もう一度輝きを取り戻して、そして清水時代の同僚から羨ましがられるようになってほしいと思う。
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暇なので、よそ様の練習見学に

2013-01-26 22:55:42 | トリニータ
サッカーの試合の少ないこの時期は休日がホントに暇。グダグダしてると家族にどんどん予定を入れられてしまうので、今日はドライブがてらよみうりランドにヴェルディの練習を観に行ってきました。今年はカテゴリーも違うし、そんなに興味があるクラブなわけでもないんだけど、刀根もガミさんもいるしってことで。

今日は桐蔭横浜大とのTMをやってました。45分×2で、前半と後半にメンバー総取っかえ。刀根は1本目のCB。ガミさんは2本目の左SBでした。ただレギュラーっぽいのはミックスされてるような感じで、1本目がレギュラーってわけでもなさそうだった。


注目の新監督ヤっさん。「手ぇ挙げてる(オフサイドアピールしてる)暇あったら、とっとと切り替えろや、ゴラァ!!」という恫喝には頷かざるを得ない。隣のコーチも見たことある人だなと思って、帰ってから調べたら間瀬さんでした。







刀根はヤス監督のガツガツとした指導に合いそうだね。間接的に北九州つながりでもあるし。ただそう思いながらも、去年もう一年田坂さんの下で刀根がサッカーしてたらどうだったかなとも思った。ポテンシャル的には間違いなくいいものを持ってる刀根だけに、田坂さんの厳しい要求にもう一年応えられたら相当いい選手になれてたと思うんだよね。とにかく今年はヴェルディでレギュラーを確保してほしい。味スタは近いから、「ちょっと刀根でも観にいくかね」っていう気持ちにさせてほしい。



相変わらずの男前っぷりだぜ、ガミさん。




当然のプレースキッカー。「いいボール来るなぁ」っていうヴェルディサポさんの感嘆の声に、「あんたら、去年アウェイでやられとるだろが、もう忘れたんか!」と心の中で思いながらも、一人鼻高々な気分でした。

しばらく3バックのチームに在籍してたガミさんだけに、SBは久々なはず。でも飯尾選手や杉本選手と絡んでガンガン上がってた。全く心配ないね。ガミさんが飯尾選手を「チビさん、チビさん」って呼んでるのがちょっとツボでした。ガミさんにも絶対にレギュラーとってほしいね。


高木豊三男も2本目に先発。何かえらいムチムチしてたけど、よく走って、十分に戦力になりそうだった。確か2010年に西が丘に天皇杯を観に行った時に中学3年生でベンチ入りしてた記憶があるから、今年高校3年のはず。顔は完全に二男似。


今日一番輝いてた杉本竜士選手。去年ほとんど試合に絡めてなかったとは思えないくらい一際目立ってた。小さいけど、その低い姿勢から仕掛けるプレーは魅力的。ヴェルディサポさんの反応を見てても、どうやら既に期待値は高そう。J2で今季注目のヤングスター!

さて、次はどこの練習場に行ってみようかな。大宮の新しい練習場でも行ってみるかな。
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【新戦力分析・その1】木村祐志選手 ~伝説を継ぐ者

2013-01-19 00:51:25 | トリニータ
オフシーズンは本当に書くネタがない。おまけに田坂さんが監督になってからTMの詳細が公表されなくなっちゃったので、アウェイに住んでると開幕までチームがどんな状況なのか本当に全然分からない。ということで自分なりにしっかりと新チームについて勉強するという意味も込めて新戦力の研究をしていこうと思う。

第1弾はギラヴァンツ北九州から移籍してきた木村祐志選手。第1弾に木村選手を選んだのは研究するサンプルが他の新戦力選手に比べて圧倒的に多いから。ここ2週間ほどで昨シーズンの北九州の再放送を5試合観た。それにしてもこれだけ集中的に1つのクラブ(もっと言うと1人の選手)に集中して試合を観るとかなり詳しくなる。改めてスカウティングが重要だと感じた。

まず木村選手で特筆すべきはスタッツ。木村選手は11シーズンに川崎から北九州に移籍してきたわけだけど、移籍してきた年からいきなりキャプテンに指名され、2年続けて務めた。さらにその2年間はいずれもフィールドプレーヤーで最多出場。2年間計で79試合・6820分も出場してる。これは多分J2全体を見渡しても上位に来る数字なんじゃないかと思う。出場試合数が多いことから推測出来るのは、まず第一に監督の信頼を得ていること。これはプレー面ではもちろん、さらには戦術理解度が高いということも言えると思う。二つ目にはケガをしにくいフィジカルを持ち合わせているということ。どれだけ監督の信頼を得ようが、それに耐えうるフィジカルがなければ試合には出られないわけで、特に戦力が潤沢とは言えない大分では非常に貴重だと言える。

続いては木村選手が北九州において如何に絶対的な選手であったかというスタッツ。これだけ試合に出続けているだけでもう絶対的な選手であることは窺い知れるわけだけど、下の数字がそれを裏付けてる。



これは先日届けられたエルゴライヤーブックからお借りしてきたものだけど、昨シーズンの北九州の主要なパスルートを表したもの。7番が木村選手。数の多かったパスのルートの上位5ルート全てが木村選手絡み。要は木村選手を経由しないと何も始まらなかったと言っても過言ではないということ。ちなみにエルゴラの平均採点は5.87。もちろん北九州の中では一番高い。さらに採点する人が違うので比較はしにくいけど、さんぺーの6.00を除くと、モリシ5.81、キャプテン5.85、阪田5.85、伝説さん5.82と大分の主力よりもいい。

ポジションは主にアンカーもしくはその1列前のボランチ。中長距離のパス精度がとてもいいので、去年の大分のフォーメーションでいくと、キャプテンの位置が適正かなと思う。

北九州ではプレースキックのキッカーも務めてた。これもかなり期待出来る。加入が決まる前からプレースキッカーのイメージが強かったけど、改めて見てもそのイメージは間違ってなかった。ミスキックが少なく信頼度は高い。ガミさんがいなくなった後、まさに「伝説を継ぐ者」。

あとは試合を観て感じたことを箇条書きで。

・引きの画面から木村選手を探すと非常に見つけやすい。なぜなら彼はきっちりとユニフォームの裾をパンツの中にインしているから。今はほとんどの選手がユニフォームの裾を出してるために、その中で木村選手は非常に目立つ。新しい選手が多くて見分けが付かないとお困りのサポーターの皆さん。パンツにユニフォームがちゃんとインしてる選手が木村選手ですよ。

・キックの精度がいいだけにボールを扱う基礎技術ももちろん高い。たまに無駄にテクいところを見せるけど、試合の大勢にはあまり関係ないことが多い。

・試合中にアップになった表情などを追ってると多分真面目なんだろうなと感じる。

・ちょっと気になったのは、スプリントを見せるシーンがほとんど出てこないこと。ポジション的な影響が強いとは思うんだけど、ジョグでバランサーに徹してるシーンが多くて、木村選手の全力がどれくらいなのかというのが判断出来なかった。J1のプレッシャー強度がより高い状況で本来の力をどれだけ出せるのかが課題なのかなと思う。


ということで、こんな感じでこれから新戦力の研究をしていこうと思う。ただ最初にも書いたけど、木村選手以外の選手は昨シーズンの出場サンプルが少ないので、どうやって書こうか今から迷ってる。やっぱりこういう物を書きながら新シーズンに思いを巡らしてると本当にワクワクしてくるね。早く来い来い開幕戦。
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人事総括 去りゆく選手たちに感謝を

2013-01-09 23:56:02 | トリニータ
新体制発表も終わり、いよいよ新シーズンが始まる。人事面もほぼ固まったと思うので、まとめておこうと思う。かつては「誰がいなくなった」とか、「誰が残ってくれた」とか、そういう類のことに必要以上に動揺していた。でも09年のオフ、そして3年間のJ2生活を経て、いい意味でそういうことに対して「鈍感」になれるようになった。今まで大分トリニータに貢献してくれた選手たちに感謝を、そしてこれから大分トリニータのために戦ってくれる選手たちに期待を、という風にシンプルに思えるようになった。

新戦力については、昨シーズンの再放送を観て研究しようと思ってるので、少ししたら別記事で書こうと思う。なので、ここでは去りゆく選手たちに、個人的な感謝を述べたいと思う。昨シーズンの背番号順で。


藤川祐司。
今のトリニータでは本当に数少ない生粋のサイドプレーヤーだっただけに、活きる道は十分にあると期待してた。表現が難しいんだけど、腰をグイっと回して上げるんじゃなくて、ドリブルの進行方向に正対したまま足首の角度を使って上げるクロスが大好きだった。早く次のチームが決まるといいね。


作田裕次。
今季も一緒に戦えるかなと思ってただけに残念。正統派のCBというタイプで、3バックという少し少数派路線の戦術に慣れるのに時間がかかったという印象。ただ体も張れるし、セットプレー時の得点力もある。オーソドックスな4バックを主体とする山形に決まったのは本当に良かったし、誠実そうな性格も山形に合ってるんじゃないかな。2年連続で青いクラブを昇格させちゃえ!


小手川宏基。
朝令暮改で申し訳ないんだが、コテの退団はやっぱり涙なしには語れない。大ケガで苦労もして、これからというところだっただけに本当に残念。07年に高校生で試合に出始めたころは希望の星だったよね。07年第2節のアウェイ磐田戦で初めてコテを見て、試合は負けたのに何だかちょっとワクワクするような気持ちだったことを今でも鮮明に覚えてる。当時、練習後に、制服姿でママチャリに乗って帰ってくコテを撮った写真がどこかに載ってたんだよな。あれいい写真だったんだよな。まだ持ってる人いないかな、もう一度見たい。次のクラブがすぐに決まって良かった。今季からガラっと変わる北九州だけにチャンスはたくさんあると思うし、大分のフロントが手放したことを後悔するくらいの活躍をしてほしいと思う。コテ、がんばれ!


さんぺー。
覚悟は出来てたけどね。それでも残念。戦力としても大きな損失であることは言うまでもないけども、やっぱりそのキャラクターがこのクラブからいなくなってしまうことも同じくらいに大きな損失だよ。レンタル元の湘南もうち同様にお金がないからこういう結果になってしまったのは仕方がないと思うんだけど、どうしても納得いかないのは、なんでさんぺーが来季またJ2のクラブでやらなきゃなんないんだということ。昨シーズンのJ2の得点ランク上位を見れば、色々な形があるけど、ほとんどの選手が今シーズンはJ1に籍を置いている。ましてやさんぺーは1年を通してWBというFWに比べて得点機会はそう多くないポジションをやり続けて得点ランク5位になったんだ。J1でやらしてあげてしかるべきだろうよ。まあでも、今シーズンも得点量産して、来シーズンこそはJ1に上がってこい。さんぺーなら絶対出来るし、うちも来シーズンも絶対そこにいるから、その時は手加減してくれ。「さんぺー、大好き!」


石神直哉。
まず何よりも移籍に際してのそのコメントが衝撃的。こういうコメントって当たり障りのないものがほとんどだけど、ストレートに移籍事情に踏み込んでいるのが驚きだし、さらにはそれをそのまま載せた大分の広報もやるなと。ガミさんは今季間違いなく他の選手にはないスペシャルなモノを見せてくれたし、オレもそれに魅せられた。そういうスペシャルなモノを持って、そして一年を通してやり切ったっていう自信がああいうコメントに繋がるんだろうけど、それはプロフェッショナルとしてあるべき姿なんだろうなと思った。とても深く考えさせられた移籍だった。ガミさん、ありがとう。その素敵すぎる左足をヴェルディでも炸裂させてくれ!


ドンミョン。
これはマジでショック。全く予想してなかっただけによりショック。オレの構想の中ではさんぺーのところはドンミョンがいるから大丈夫ってなってた。そしてその構想こそがさんぺーの移籍の悲しみを半減させてくれてたのに。。詳しくは分からないけど、大人の事情とか色々あったんだろうなあ。最近昨シーズンの再放送を観ながら、どの試合を観ても、やっぱドンミョンはいい選手だなと再認識してたところだったのに。。ドラマ風に言うなら、途中交代即退場という最悪の出会いで始まって、そしてその別れは突然にやってきたってとこでしょうか。良くも悪くもドラマチックなドンミョン。不器用でもがんばれば人の心は動かせるってことを体現出来る稀有な選手だったと思う。もし出来るならまた日本のどこかでサッカーをしてるドンミョンが見たい。ドンミョン、母国でもがんばれ!


チャンフン、夛田、野口。
セレッソ3人衆は全員満了。序盤戦のチャンフンを除いてほとんど試合に絡めなかったけど、今シーズンを大分トリニータで戦おうと心に決めてくれたことが嬉しかった。わずかでもそれが縁だし、これからも陰ながら応援する。みんな大成してほしいと心の底から思うよ。ありがとう!


こうやって見ると今シーズンのJ2での大分OB会試合の多さはハンパなさそうだ。暇な日曜日は味スタあたりにみんなの活躍を観に行こう。


・・で、これで全部なはずなんだよ。全部だったはずなのに・・。

どんな事情があるのかは分かんないけど、宙ぶらりんだけはやめてくれ。
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